自己暗示の意味と心理学的効果。自己暗示をかける方法【恋愛・仕事】

自己暗示にかかりやすい人の特徴

自己暗示にかかりやすい人には、いくつかの共通点があります。あなたはこれらの性格に当てはまっているでしょうか。

また、以下のポイントと真逆の性質を持つ人は、自己暗示にかかりにくいというわけです。

（1）物事を肯定的に捉える人

物事を肯定的に受け取る人は、自己暗示にかかりやすいと言えます。性善説で考えるような人のこと。「とりあえずやってみよう」「あの人のことを信じて見よう」と言う素直さがポイントとなるでしょう。

物事を肯定的に捉えると、何事も受け入れやすいのです。自己暗示すらも。

一方、否定の視点とは疑いです。従って、物事を否定的に捉えがちな人は、自己暗示に対して「効果があるのか」「まやかしにすぎない」と懐疑的になってしまうため、かかりにくいと言えそうです。

（2）感受性豊かな人

ドラマや映画を観て、涙を流すような人も自己暗示にかかりやすいでしょう。このように感受性が豊かな人は共感性があり、他人や何者かになりきれる人。

つまり、自己暗示によって理想とする人にもすぐになりきれます。これは、感情の動くスピードが速いためです。（1）の肯定的に捉える人と同じで、なりきることへの疑いを持ちません。

反対に鈍感な人は、イメージする力が乏しため、自己暗示がかかりにくいはずです。

（3）主観が強い人

主観が強く、猪突猛進型の人も自己暗示にかかりやすいかもしれません。自分が「こう！」と思ったら一直線。そこに疑いや俯瞰の冷静さは良い意味でありません。だからこそ、まっすぐに信じることができるのです。

逆に、客観性が強い人は「これでいいのか」と俯瞰のジャッジが入ってしまい、自己暗示に没入できないでしょう。

危険なことも!? 自己暗示をかける時の注意点

自己暗示では、ネガティブな暗示もかかってしまいます。自分を否定する言葉を掛けたり、うまくいかない未来ばかりを想像したりすることはおすすめできません。

自己暗示をかける際に、注意すべき点を4つ紹介しておきます。

（1）否定形はNG

私たちの脳や心には否定形が通用しないので、「○○しない」では自己暗示はかかりません。

自己暗示では、肯定形の言葉を用いましょう。例えば、「失敗しない」ように自己暗示をかけたいなら「成功する」などに言い換えるのがおすすめです。

（2）「○○になる」はNG

「幸せになる」という暗示は、「今は幸せではない」と自分に言い聞かせているのと同じようなものです。自己暗示する時に「○○になる」という表現は避けましょう。

例えば、「私は幸せです」という現在形の表現や、「私はもっと幸せになります」と今を肯定する表現に言い換えると良いでしょう。

（3）他人の気持ちに暗示をかけるのはNG

自己暗示がかけられるのは、自分自身の行動やあり方・感じ方についてだけです。他人の気持ちに対して自己暗示をかけることはできません。

例えば、「彼は私を愛している」ではなく、「私は愛される女性です」のように、「私は」を主語にするように意識しましょう。

（5）自分にしっくりこない自己暗示はNG

暗示をかけるたびに「そんなはずはない」と抵抗感や違和感が出るものは逆効果です。

例えば、「私は幸せです」という自己暗示に引っ掛かる気持ちが出るなら、「私は幸せを自分に許します」など、しっくりくる言葉に言い換えましょう。

自己暗示で理想の自分に近づこう

自己暗示は自分に働きかけてポジティブな思い込みをつくり出す方法です。「自信を持つ」「能力を発揮する」「成功する」など、理想の自分に近づくために、今回紹介した自己暗示の方法を試してみてはいかがでしょうか。

なお、自己暗示がうまく作用するには、努力や行動をプラスすることが必要です。暗示で心を整えながら、ぜひ行動もしてみてくださいね。

（大塚統子）

※画像はイメージです

※この記事は2021年06月09日に公開されたものです