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【心理学】職場の人間関係を改善する4つのコツ

熊谷佐知恵(心理カウンセラー)

職場の人間関係を改善する4つのコツ

職場では、本来、業務を円滑に回すため、役割や立場の異なる相手と尊重し合いながら、コミュニケーションを取ることが重要です。

ここでは、そのような目的と客観的な視点を持ちながら、職場の人間関係を良くする4つのコツを紹介します。

(1)「投影」を意識する

先ほど「投影」について紹介しましたが、「職場では投影が起こりやすい」という事実に気付き、「上司はお父さんじゃない」「同僚は友人じゃない」と意識することで、これまで投影によって生じていた甘えや依存、期待などが少なくなり、人間関係が改善することがあります。

(2)気分良く過ごすことを心掛ける

自分が気分良く過ごすことを心掛けるのは、職場に限らず人間関係を良くする重要なコツです。

人は、嫌な気分を引きずっていたり、不機嫌そうな人には関わりにくいですが、気分の良さそうな穏やかな人には安心して話し掛けたくなったりするものです。

心に波風が立つような時こそ意識を切り替えることで、人間関係も変わってくるかもしれません。

(3)あいさつや返事をしっかり行う

「あいさつをしたのに無視される」「業務について話しても冷たい態度で返される」などの理由で、人間関係が悪化していると感じているケースもあるかもしれません。

確かに、こういった状況が続くと、自分から声を掛けるのがおっくうになるものです。

しかし、「あの人嫌だな~」といった感情を引きずっていると、それが態度に現れてしまうこともよくあります。その様子を見て、相手は嫌な気持ちになり、ますます関係が悪化してしまう可能性も。

逆に言えば、自分の態度を改善すれば、関係も良くなっていく可能性があるのです。

あなたがどのような態度や反応をするか、相手はよく見ているものです。たとえ相手が冷たく対応してくるとしても、ぜひあいさつや返事はしっかり行うことを心掛けてみてください。

(4)思いやりの心を持つ

組織で働くということは、自分の時間や労力を費やしてチームや会社に貢献する義務があります。その義務を積極的に果たそうとする姿勢を見せることで、周囲はあなたに信頼を寄せるものです。

例えば、誰がやってもいい雑務があったとして、それを見て見ぬ振りをしたり、誰かがやってくれるのを待つのではなく、「私がやります」と率先して手を挙げられるといいですね。

「みんなのために自分に何かできることはないか?」。そのような思いやりの気持ちで職場に関わることが、特定の誰かとの関係に執着するよりも、職場の人間関係の改善につながることもよくあります。

とはいえ、自分が果たすべき役割をおろそかにしたまま周囲に貢献しようと意気込んでも、それは本当の意味で職場への貢献にはなりません。自分の役割を果たさなかったら、どこかで別の人にシワ寄せがいきますからね。

大事なのは、自分のすべきことは遂行しているという前提で、気持ちにゆとりをもって「もう少し貢献できないか」ということを考えられる自分を目指すことです。

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