5分でできる「肩こり解消ストレッチ」3選
簡単にできる肩こり解消ストレッチ
ここからは、硬くなりやすい筋肉を伸ばすストレッチを3パターンに分けてご紹介します。椅子に座って行うものや、寝たまま行えるもの、お風呂の後にタオルを使ってできるものなど、すき間時間に取り入れやすいものばかりですよ。
椅子に座ってできる肩こり解消ストレッチ
まずは椅子に座りながら仕事中にも取り入れられるストレッチから紹介していきます。
首筋を伸ばすストレッチ
顎を引いて下を向きます。
写真のように右側へ首を傾げます。
右手で頭の後ろの方を押さえて、右斜め下方向へ押します。目線は左斜め下方向を見つめるようにしてください。
頭を真下へ押したり、左の肩が前方にあったりするままだと首筋がうまく伸びません。
左の肩を後ろへ引いて指先は床方向へ引っ張るような意識で軽く力を入れましょう。その姿勢で深呼吸をしながら約30秒キープします。
左の首の付け根から左の肩甲骨の上まで(写真のピンクの部分)が伸びていると感じればOKです。
肩甲骨を内側へ動かすストレッチ
椅子に浅く腰掛けます。
お尻の後方に両手をつき、肘の内側が外へ向くように腕をゆっくりと回しましょう。
両手で椅子をプッシュして胸を斜め上に突き出すようにしてください。その時、目線も斜め上を見るようにしましょう。
次に肩甲骨を内側に寄せるイメージで軽く力を入れます。その姿勢のまま深呼吸をして約30秒キープします。胸の前に空気を入れ込むイメージで息を吸うと良いでしょう。
写真のピンクの部分に力を入れるとOKです。
寝ながらできる肩こり解消ストレッチ
続いて、ベッドの上などで寝ながらできる肩こり解消ストレッチを紹介していきます。
胸を伸ばすストレッチ
仰向けに寝た状態で両手を横に広げます。次に左膝を曲げた状態で体の右側へ膝を倒します。その時、左膝から足先は床についてOKです。
右側へ上半身を傾けながら、写真のように左腕を上の方に上の方に少し引っ張るようなイメージで伸ばします。特に小指を遠くへ伸ばすように意識すると良いでしょう。
この時、左の肩甲骨は床から少し離れてもOKです。その姿勢のまま深呼吸して約30秒キープしましょう。左胸が伸びているように感じられればOKです。
目線は真上ではなく右側へ向け、腕だけを左上へ引っ張るようにしてください。
反対側も同じように行いましょう。
タオルを使った肩こり解消ストレッチ
最後に、タオルなどのアイテムを使った肩こり解消ストレッチ方法をみていきましょう
脇下を伸ばすストレッチ
肩幅に足を開いて立ちます。両手でタオルを肩幅の2倍程度の幅で持ち、万歳をしましょう。この時、両手で左右に軽く引っ張り合ってタオルをピンと伸ばすようにします。
そのままタオルを左へ傾けていき、右肘が足幅中心の真上に来た位置で両肘を軽く曲げてキープします。次に、そのまま右肘を真上にプッシュしましょう。右脇下(写真のピンク色の部分)が伸びているように感じられればOKです。
お尻が横にずれるのはNGです。お尻の位置はできるだけ直立した時のままキープしましょう。
また、胸の重心が横に倒れるのもNGです。できるだけ胸の重心は足幅中心の真上のまま行ってください。両足の裏にかかる体重が左右均等になるように意識すると体をうまく伸ばせますよ。
肩こり解消のためストレッチを取り入れて
肩こりを解消するには、少しずつでもストレッチのような運動習慣を取り入れることが大切です。今回ご紹介したストレッチは全て日常生活の動きの中に取り入れやすいものばかり。ぜひ仕事や家事の合間に行って、肩こりを解消していきましょう。
(文・撮影:hiromi)
■参考文献
・井樋栄二 : 標準整形外科学第11版. 医学書院. 2011
・竹井 仁 : 認定医-指導医のためのレビュー・オピニオン姿勢の評価と治療アプローチ. 脊髄外科(27)2. 2013
・中村 賢治 : 精神的ストレスが僧帽筋内のヘモグロビン動態に及ぼす影響. 産業衛生学雑誌(49)6. 2007
・森本 昌宏 : 〈総説〉肩こりの臨床?適切な診断と治療のために. 近畿大学医学会(35)3. 2010
・鈴木祐 : 超ストレス解消法 イライラが一瞬で消る100の科学的メソッド. 鉄人社. 2018
・橘内 勇 : 大学生における猫背、腰痛・肩凝りの発現率とその対策についての調査. 北海道大学大学院教育学研究院紀要(104). 2008
・中村 和弘 : Central efferent pathways for cold-defensive and febrile shivering. The Journal of Physiology(589)14. 2011
・永松 俊哉 : 低強度・短時間のストレッチ運動が深部体温, ストレス反応, および気分に及ぼす影響. 体力研究(110); 1-7. 2012
※この記事は2020年10月26日に公開されたものです