シンクロニシティ(共時性)の意味とは? 心理学の観点からわかりやすく解説
シンクロニシティが起こる原因
「たまたま」と片付けてしまうこともできますが、その割には高い確率で起こるシンクロニシティ。どういったことが原因だと考えられるのでしょうか。
(1)気(波長)の合う者同士だから
「類似性の法則」といって、気の合う者同士は自然と親しくなりやすい性質があります。
似ているところがあるため、同じことを考えていたり、同じようなタイミングで連絡したいと思っていたりするなど、気の合う者同士は偶然が起こりやすいといわれています。
(2)人間の意識は深い部分でつながっているから
心理学者のユングは、「人間の意識は深い部分でつながっており、交流している」と考えました。
この全人類がつながっている意識を「集合的無意識」といい、私たちは集合的無意識からさまざまな影響を受けていると考えられています。
そのため、場所が離れていても同じようなタイミングで同じようなことが起こる可能性があるのです。
(3)無意識からのメッセージを受け取っているから
「ふと、嫌な予感がした」「何となく、こっちだと思った」など、論理的に説明はできないけれど、予兆のようなものを感じる場合は、集合的無意識からメッセージを 受け取っていると考えられています。
また、感受性が豊かな人はサインをキャッチしやすいといわれています。
(4)意識したものへの感度が高くなるため
例えば、将来に対する漠然とした不安を感じていたとします。すると、不安をあおるような情報が目に付くようになります。
他にも、私たち人間は、「嫌われているかも」と思ったら、「自分だけ誘ってもらえなかった」「先輩が目をそらした」など、嫌われていることを証明するような情報ばかりを集めようとする性質があります。
自分が意識したものに対するアンテナの感度が高くなるので、普段よりその現実に遭遇する確率が上がるのです。
(5)偶然起こったことに意味を見いだそうとするから
人生に転機が訪れている時は、シンクロニシティが起こりやすいといわれています。自分の今後の方向性などをよく考えるようになるので、偶然起こったことにも意味を見いだそうとするのです。
また、普段よりも周りに関する感度が高くなるので、シンクロニシティが起こっていることに気付きやすくもなります。
シンクロニシティを敏感に感じ取ろう!
人間の意識については、まだまだ解明されていないことがたくさんあります。理屈では説明できないけれど、たまたまというには出来過ぎたことが起こる時は、シンクロニシティが起きているのです。
ただの偶然だと片付けることもできますが、何か意味のあることだと捉えて、シンクロニシティを自分の人生に生かすようにしてみましょう。さまざまなことに気付きがあるはずですよ。
(高見綾)
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※この記事は2020年09月12日に公開されたものです