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不倫男 #女子を困らせる人

#女子を困らせる人

アルテイシア

アラサー女子を困らせる人はこの世にたくさんいます。セクハラ、パワハラ、マウンティング、毒親……。「男は敷居を跨げば七人の敵あり」なんてことわざもありますが、女子の方が敵多くない? そこでこの連載ではアルテイシアさんに、困らせてくる人々に立ち向かう知恵を授けてもらうことにしました!

#女子を困らせる人、今回のテーマは「不倫男」。

私はこれまで数多の不倫相談を受けてきた。既婚者と不倫する未婚女子からの相談がほとんどで、彼女らの多くは「彼は妻と離婚して私と結婚したいと言っている」というが、実際に離婚して再婚したケースは1件もない。

大半は泥沼の末に破局して、女子がボロボロに傷つくパターンだ。相手の妻にバレて慰謝料請求された女子や、会社を辞めるはめになった女子も知っている。

不倫男の中には「妻とはもう何年もセックスレス」などと言いつつ、実は妻が里帰り出産中だった、みたいなドクソ野郎も珍しくない。

そんな地獄を見てきた我は「悪いことは言わねえ、不倫はやめなせえ」と女子に向かって言いたい。

女子が不倫男にハマってしまう理由

女子が不倫男にハマってしまう理由

拙者はビッチでござったが、既婚男性と不倫だけはしなかった。それは「男ばっかり得して、ワシ損ばっかりやないか」と思っていたから。

既婚者の側は家庭という安全地帯をキープしつつ、恋愛気分やセックスを楽しめて、男としての現役感や自信も満たせて、いいことづくめ。そんなアンフェアな関係で、吐息を白いバラに変えてたまるかよ! と思っていた。

吐息を白いバラに変える意味が分からない人は、周りの中年に聞いてほしい。

脳内ホルモンと吊り橋効果

「たまにデートするだけ」「ちょっと火遊びを楽しむだけ」「自分もいいとこ取りしよう」と軽い気持ちで入門して、ズブズブにハマってしまう女子も多い。

不倫は蜜の味といわれるが、実質はシャブである。

脳科学の本によると「手に入らないから欲しくなる」「不安定な状態の方が依存しやすい」という脳内ホルモンの仕組みがあるらしい。脳内ホルモン先輩は強力なので、ガンギマリしてやめられなくなる。

また不倫は不安定な関係ゆえに、つり橋効果も発動する。「バレたらどうしよう」という不安やドキドキを「恋愛感情」「恋のトキメキ」と錯覚するわけだが、それは「泥棒に入られたらどうしよう……トゥンク」みたいなものである。

逆をいえば、安定した関係になるとトキメキや快楽が減るのは自然なのだ。

結婚は家事育児や法事や住宅ローンといった日常を共有するものだが、不倫は恋愛やセックスといったキラキラだけを味わえる非日常。そのため「これぞ運命の恋……!」と錯覚してしまう女子は多い。

拙書『アルテイシアの夜の女子会』の対談で、作家のぱぷりこさんが話していた。

(不倫にハマる女子は)つまらない日常から私を救い出して系が多い。不倫って手っとり早い非日常じゃないですか。普通は彼氏が家に来てセックスして帰っていったら「大事にされてない」と思うのに、不倫だと「こんな隙間を縫って私との時間を……」ってドラマティックに酔えるし

不倫男はとびきり優しく甘やかす

また、都合のいいアンフェアな関係を受け入れてくれる女子は少ないため、不倫男は相手を手放さないためにサービスする。罪悪感や後ろめたさもあるため、とびきり優しくして甘やかす。

不倫男が甘いセリフや素敵なデート、キリンが逆立ちしたピアスをくれるのは、やたら孫にお菓子を与える祖父母と同じなのだ。それは愛情ではなく、無責任な自己満足にすぎない。あなたが私にくれたもの~を一度見つめてみてほしい。

まともな恋愛ができなくなる

女子はそんな不倫男との付き合いに慣れてしまい、同世代の独身男子とまともな恋愛ができなくなる。

「ときめかない」「物足りない」とか言ってるうちに結婚のタイミングを逃して「不倫なんかするんじゃなかった……」と後悔する女子をたくさん見てきた。

「不倫して良かった!」「圧倒的成長できた!」「自己肯定感爆アゲ!」みたいな女子も中にはいるだろうが、それはたまたまラッキーなレアケースにすぎない。そんな「FXで2兆円ゲット!」みたいな話を真に受けて、女子が地獄を見ませんように……南無。

不倫男にハマった女子の末路

不倫男にハマった女子の末路

私が念仏を唱えるのは、ボロボロに傷つく女子を見てきたから。不倫のつらさからスピリチュアルの沼にドハマりして、友人まで離れてしまった例も知っている。

不倫男は息をするように嘘をつき、それにだまされるのは素直ないい子なのだ。彼女らは自分が人をだまさないから、平気でだます男のズルさに気付けない。

はなから家庭を壊す気など無いくせに「妻とは別居中でもうすぐ離婚が成立する」と平気で嘘をつく男もいる。

「妻との仲は冷めきっているが、ホニャララという理由で別れられない」と嘘をつく男も多い。「子どもや家族が病気だから」といった理由をでっちあげる外道もいて、そいつらの顔面にベンジーをぶっかけてマーシャルで目つぶししたい。

けれども素直で優しい女子は「彼を支えてあげたい」とか思ってしまうのだ。「キミがいないと生きられない」「もっと早く出会っていれば」という男の戯言を信じて。

素直な彼女らは「大丈夫、妻には絶対バレないから」という言葉も信じてしまう。でも妻が本気出せば、絶対バレないなんて不可能だ。

証拠をつかんだ妻側から「消去したデータを復元するソフトを使った」「指の動きでスマホのパスワードを解読した」といった話を聞いたことがある。そのうちスパイとしてCIAにスカウトされるんじゃないか。

興信所を使って証拠をゲットした妻は「プロの探偵はやっぱスゲーわ」と感心していた。

絶対バレない不倫などないわけで、センテンススプリングとか言うてる場合じゃない。

妻バレした途端、不倫男は手のひらを返し、女子は妻から請求された数百万の慰謝料を払う、みたいな話も珍しくない。

我ながら地獄を煮詰めたようなコラムだが、続いては不倫男の心理、および地獄にハマらないための対策を書きたい。

不倫男が不倫する心理

不倫男が不倫する心理

私が広告会社の新人時代に遭遇した「セカチュー男」の話をしよう。

他部署のマネージャーだった彼に飲みに誘われた私は、新人だし断れないと思った。それで飲みに行ったら「おまえを初めて見た時、心臓が止まりそうになった……」と言われ、結局その話のオチは「学生時代の初恋の恋人にそっくりで、その子は白血病で死んでしまった」というものだった。

しかも彼はボロボロ涙を流していたのだ。交尾するために泣くってスゲーなと思いつつ、私が「ご愁傷さまでした、では明日早いので帰ります」と言ったらガバッと抱き締められて「助けてください~!!」と己がセカチュー状態に。

それでも必死で帰ろうとしたら「おまえ何型だ?」と聞かれて「O型です」と答えると「やっぱりな、俺はO型の女とは合わない!」とキレられた。

今の私だったらグレッチを抜いて袈裟斬りにするが、22歳の私はキレ返せなかった。せめてこちらも女優魂を発揮して「こんなうめえものくったことねぇ」と、おしぼりとか食ってビビらせれば良かった。

セカチュー男だけじゃなく、その会社では既婚男性が新卒女子に手を出すのが、春の風物詩になっていた。「わくわく動物ランドかよ?」と呆れるが、それは動物の皆さんに失礼だろう。

彼らが若い女性に手を出すのは「こんな獲物をゲットできる俺スゲー」「俺もまだまだ男としてイケる」と自己満足するためだ。

女をモノにできる男がすごい、というホモソーシャルな価値観。女を獲物としてモノ扱いする、ミソジニーな価値観。それらの犠牲になって利用されるのは女である。

彼らは「男には種をまきたい本能ガー」などと言うが、だったら出産育児するところまでやれという話だ。「男には狩猟本能ガー」というのも、だったら狩猟免許を取って山で狩りをすればいい。そしてヒグマにぱくぱく食われてしまえ。

「本能のせい」とか言う奴は全員アホなので「今日耳日曜~~」とスルーしよう。今日耳日曜の意味が分からない人は周りの中年に(略)。

不倫男撃退法

不倫男撃退法

不倫を避けるには、そもそも不倫男に狙われないのが一番だ。

不倫反対強硬派アピール

普段から「不倫反対強硬派アピール」をしよう。

不倫の話題になったら「不倫男は1匹残らず駆逐してやる……!!」とエレン(※)をお手本にして瞳孔を開こう。

※エレン/『進撃の巨人』の主人公。名ゼリフは「駆逐してやる!!」。

そして「私だったら既婚者が誘ってきた時点で訴えますよ」「二次元でも不倫設定は私にとって地雷なんです、『妻にチクるぞ、会社にバラすぞ』と思うんですよね」と強調しよう。

そうすることで、隠れ既婚者もブロックできる。隠れ既婚者にだまされた案件もよく聞くので「訴訟も辞さず」キャラをアピールしてほしい。

「セクハラ案件に強い弁護士が親戚」

広告会社時代は、仕事関係の既婚者と飲みに行って口説かれることがよくあった。上下関係がある場合は嫌だと言いづらいし、鞄からグレッチを出してぶん殴るのも難しい。

なので「親戚に弁護士がいて、セクハラ案件を主に扱っている」とホラを吹くのがおすすめだ。「その親戚は金髪碧眼のオッドアイで」とか言うと疑われるので、設定は盛りすぎないようにしよう。

「お父さんは心配性」設定

「お父さんは心配性」設定もアリである。「今日は親が泊まりにきてるんですよ。うちの父は心配性だから、12時までに帰らないと殺される」とけん制しておくといい。また「私がセクハラとかされたら、相手を殺すんじゃないかな」とビビらせるのも効果的。

こちらも「パピィは片腕がサイコガンで」とか盛りすぎないようにしよう。

仕事上の上下関係を利用して、誘ってくること自体がセクハラなのだ。しつこく誘われた場合は上司に相談して注意してもらおう。上司が使えなければ、労働弁護団のセクハラ被害専用のホットライン等に相談するのもいい。

不倫沼にハマらないために

前述したセカチュー男のような手あたり次第の不倫男に狙われて、まんまと落とされてしまう女子もいた。

若い女子は「年上の男=仕事ができる=尊敬できる=彼といると成長できる」と錯覚しがちだし、「まさか上司が部下に手を出さないだろう」という常識から「こんなハードルを越えてくるなんて、本気なの……?」と錯覚しがちだ。

そんな錯覚から不倫沼に落ちないために、「言葉じゃなく行動で判断する」とメモってほしい。スマホのメモ機能とか使うと便利。

「誰よりも大切に思ってる」と口で言うのは屁をするよりも簡単で、実際に大切にするのとは違う。「ずっと一緒にいたい」とLINEするのも、他の女が一緒にいても指一本でできてしまう。

とはいえ、いったんハマると簡単に脱出できないのが不倫沼。なので女友達に「もし私が不倫しそうになったら、グレッチでしばいてくれ」と頼んでおこう。

ついでに昭和の不倫ソングを聞いて、つっこみまくるとよいだろう。

『恋におちて』の「ダイヤル回して手を止めた~♪」に「ダイヤルて! 黒電話かよ!」とつっこみ、『愛人』の「たとえ一緒に街を歩けなくても わたしは待つ身の女でいいの♪」に「どれだけ男に都合のいい歌詞なんだ!」とつっこみ、「不倫ってオワコンだよね」と笑ってほしい。

そうやって愉快に日々を過ごしていれば、「つまらない日常から私を救い出して系」にならずに済む。恋愛やセックス以外にも、この世にはその2兆倍楽しいことがあふれているのだから。

(文:アルテイシア、イラスト:若林夏)

※次回の#女子を困らせる人は「説教する人」。8/22(土)公開予定です!

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