未婚女性と既婚女性の「結婚後の家庭生活意識」比較
次に、結婚後の家庭生活意識についても比較してみましょう。20~30代だけではなく、50代まで含めてその年代別の差分について見てみたいと思います。
20・30代未婚女性に多い傾向のある「結婚後の家庭観」
(1)専業主婦志向
まず、「夫が外・妻は家であるべき」という意識、いわゆる専業主婦志向ですが、20~50代全体を平均すると未婚より既婚の方が上回るのですが、20代だけに限ると、未婚の方が上回っていることが分かります。
(2)家事・育児は女性
同様に「家事・育児は女性がすべき」意識に関しても、全体では既婚が上回りますが、20~30代は未婚の方が上回ります。
一般的には、結婚する女性ほど「専業主婦・家事育児は女性」意識が高いように思われていますが、こと20~30代で比較すると真逆なのです。
(3)男は男らしく・女は女らしく
より顕著なのが「男は男らしく・女は女らしく」という性別規範意識の差です。20代、30代ともに既婚女性より未婚女性が大きく上回ります。
早婚派女性は「昭和的な結婚規範」に縛られていない
つまり、まとめると、20代のうちに結婚している早婚派の女性の方が、むしろ「昭和的な結婚規範」に縛られていない自由さがあるといえます。
これは、決して20代で結婚した女性が、何も考えていない、行き当たりばったりということではなく、ありとあらゆる部分で、絶対的な「こうあるべき」論などに頓着しないといえます。
「相手がいない」といつまでも嘆き続けている未婚女性が、年収や家事育児分担意識の有無など、実在しない絶対的なものを追い求めて生きているのに対し、20代で結婚している女性は、相手男性との関係性の中で、互いにどう適応し合うかという相対性の中で生きている。
そんなふうに読み取ることもできるかもしれません。