心理学で解決。嫌いな人を気にしない方法7つ
職場に嫌いな人がいたりしませんか? どうしても嫌いな感情が沸き上がってしまう、無関心になれない相手。大事なのは自分の「嫌いという感情」を見つめることだそうです。心理カウンセラーの桑野量さんに対処法を教えてもらいました。
職場に苦手な人はいませんか?
その人があなたを攻撃してくるなら嫌いになる理由は分かるけど、なぜか好きになれないって人はいませんか?
嫌いな人が職場にいると、それだけで仕事のモチベーションが下がることも……。
人を嫌いになる心のメカニズムを知り解決できたら、嫌いだと思うことで疲弊したエネルギーも仕事へと活かすことができるかもしれませんね。
今回は、職場に嫌いな人がいる人に向けて、気にしない方法、心の整理の仕方をお教えします。
人を嫌う心理とは
まずは、人を嫌うということを心理的な面から見ていきたいと思います。
嫌いな人の正体
あなたが嫌いになる人の正体は、
(1)攻撃してくる人
(2)苦手な人を思い出させる人(投影)
(3)あなたが禁止していることをやる人(シャドウ)
(4)嫉妬している人
の4つに大きく分けることができます。
それぞれ見ていきましょう。
(1)攻撃してくる人
攻撃してくる人を嫌いになるのは分かりますよね。
攻撃してくる人と接していたら、あなたの身も心も安心感を覚えられません。
ではなぜ攻撃してくるのか? それは相手が何か不安を抱えているからです。
自分が攻撃される前に、攻撃しておこう! とその不安から攻撃的な態度に出ているのです。威圧して防衛しているわけですね。
攻撃してくる=自分に非があると思う必要はありません。
(2)苦手な人を思い出させる人(投影)
例えば、あなたが母親との関係がうまくいってないとします。
すると職場にいる母親と年齢が近い相手のことを、無意識に母と重ね合わせてしまうことがあるのです。これを心理学では「投影」と言います。
実際に職場にいる相手に何かされたわけではないのですが、無意識に母親との関係が思い出されて刺激されてしまうのです。
(3)あなたが禁止していることをする人(シャドウ)
もしあなたが人に頼ることを自分に禁止していて、目の前で同僚に頼っている人を見たら、イライラしてしまうと思いませんか?
「自分は禁止しているのに、相手は平気な顔でやっている」それが理由で相手のことを嫌ってしまうことがあるのです。
自分が禁止していることをする相手のことを「シャドウ」と言います。
(4)嫉妬している人
あなたが嫉妬している相手、無意識に比較・競争している相手のことも嫌ってしまいます。
嫉妬というのは、自分の一番ダメな部分と相手の一番良い部分を比べて、自分の劣等感が刺激されてしまうことです。
劣等感を刺激されてしまう相手のことは好きになれませんよね。
「好き」の心理の反対は「嫌い」? それとも「無関心」?
好きな人はあなたの心を刺激して心地良い気分にさせてくれますし、嫌いな人はあなたの気分を不愉快にします。
相手の行動や態度にあなたの心が反応して、気分に影響を与えているという点では、同じメカニズムが働いています。
好きな人の反対は、無関心な人ということを聞いたことはありませんか?
無関心な人は、あなたの心が相手の行動や態度に何も反応せずに影響しない人であるとするならば、好きの反対は無関心という言い方もできるかもしれません。無関心な相手には、あなたの心は反応しませんからね。
嫌いな人とは、その態度や行動であなたの心を刺激して不愉快な気分にさせてしまう人のことです。
私たちは嫌いな人を目の前にしたときに、相手の行動や態度さえ変われば、自分は不愉快になることはないと思ってしまいますが、相手を変えることはなかなかうまくいきません。
また、嫌いな人から好きな人にするのも難しいもの。
だったら、嫌いな人から気にならない人(無関心な人)となるように努力してみましょう。
自分の心が刺激されて反応してしまうことを止めることができれば、相手の行動や態度で不愉快な気分になることはありません。