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会話が続かない……。「デートスポット選び」の注意点 #このデートどこがダメですか?

このデートどこがダメですか?

ラブホの上野さん

次のデートに誘われなかった、フェードアウトされた……。そんな女性たちの「デートの失敗談」をラブホの上野さんが分析する連載です。このデートのどこがダメだったのかを、紳士的かつ論理的に解説します。

今回の失敗デート

この前、片思いの彼と某テーマパークに遊びに行きました。しかし混雑していたため、どのアトラクションも待ち時間が長く、私も彼も疲れてしまい、だんだん会話が続かなくなってしまいました。

このデートスポットを選んだのがダメだったのでしょうか。それとも会話を続けられない自分がダメだったのでしょうか。または、こういう状況下で会話が続かない相手とは相性が悪いと思って諦めたほうがいいのでしょうか……?

ご質問誠に有難う御座います。

おそらく今回のご質問の問題点は、会話では御座いません。

テーマパークが混雑していたため2人とも疲れてしまったようですが、疲れていたら会話が弾まないのも当然のことです。

そもそも口を開くのも億劫になりますし、楽しいテンションを維持することもできません。

これは2人の相性とか、コミュニケーション能力の問題ではないのです。疲れたら会話が減り、気まずい雰囲気になるのは当然のことでしょう。

今回の問題点は「会話がなくなったこと」ではなく「2人が疲れたこと」にあるのです。

パチ屋デートをする男と同じ

片思い中の彼とデートに行ったということは、おそらく今回のデートプランはご質問者様が計画されたことでしょう。

もしも彼のほうから「テーマパークに行かない?」と誘ってくれたのであれば、ご質問文の中に「片思い中の男性がテーマパークに誘ってくれたのですが‥…」という一文が書かれるはずだからです。

しかし今回のご質問文にはその一文が御座いませんでした。つまりデートに誘ったのも、デート先にテーマパークを選んだのもご質問者様である可能性が極めて高いでしょう。

ここに、最大の問題点があるような気がしてなりません。

片思い中の男性とデートに行ったということは、言い方を変えると「ご質問者様が彼にお願いをしてデートをした」ということになるでしょう。

デートをしたいのはご質問者様であり、彼はお願いされたからデートに行っただけなのです。

一般的な恋愛の場合、男性がお願いをし、女性がそれについて行くというパターンが多いのですが、今回のご質問の場合は逆になっておりました。つまり女性であるご質問者様がデートに誘い、男性である彼がデートに誘われる立場になっていたのです。

もちろん、男女のどちらがデートに誘っても問題は御座いません。

しかしデートに誘う立場になったのであれば、男性であろうと女性であろうと、相手に合わせるということは必要でしょう。

たとえば私がご質問者様をデートに誘ったとします。

その場合、私はご質問者様の好みを調べ「ご質問者様が喜びそうな場所」をチョイスすることでしょう。

ご質問者様がお酒好きならバーに誘うかもしれませんし、アクティブなことが好きならボルダリングに誘うかも知れません。

重要なのは「私の好みは関係ない」ということ。私がインドア派の人間であったとしても、ご質問者様がアクティブなことが好きであればボルダリングに行くべきなのです。

今回のご質問者様は、この観点が完全に抜け落ちていたといえるでしょう。

そもそもテーマパークという施設は、女性と子どものためにあると言っても過言ではありません。一般的な傾向として、成人男性はテーマパークがあまり好きではないのです。

もちろん世の中にはテーマパーク好きな男性もいらっしゃいますが、一般的に成人男性があまりテーマパークを好まないのは間違いありません。そして今回の男性もまた、テーマパークがあまり好きではない男性だったのでしょう。

もしも彼がテーマパーク好きの人間であったのであれば、列に並んだくらいで疲れることはありません。

つまり言葉は悪くなりますが、ご質問者様は「パチンコを打たない彼女とパチ屋デートをする男性」とまったく同じことをしてしまっているのです。

自分から誘った行動力は本当に素晴らしいのですが、相手の好みをまったく考えていないデートをしてしまっているといえるでしょう。

そもそもテーマパークに行きたかったのか

しかし今回の問題はこれで終わりません。

先ほどご質問者様のデートは「パチ屋デートをする男と同じ」と言いましたが、実はある意味ではご質問者様のデートはパチ屋デート以下なのです。

それではここでご質問者様にひとつおうかがいしたいことが御座います。

「ご質問者様はテーマパークが好きですか?」

もしもご質問者様がテーマパーク好きな方であれば、ここから先は読み進めなくて問題ありません。単純に相手の好みに合わないデートスポットを選んでしまったという話でしょう。

ですがご質問文を読んでいると、どうにもご質問者様がテーマパーク好きには思えないのです。もちろん嫌いということはないでしょうが、年に何度もテーマパークに行くような方ではないのではないでしょうか?

それを感じたのがご質問文のこの部分で御座います。

混雑していたため、どのアトラクションも待ち時間が長く、私も彼も疲れてしまい、だんだん会話が続かなくなってしまいました。

まず「混雑していたため」という部分ですが、ご質問者様がテーマパーク大好き人間であれば、テーマパークが混雑していることくらい予想できたことでしょう。

この言い回しからして「混んでいるとは思ったけどここまでとは思わなかった」というニュアンスが感じられます。

次に「アトラクションも待ち時間が長く、彼も私も疲れてしまい、だんだん会話がなくなる」という部分。

非常に細かいことなのですが、この3つの出来事を話す順番こそが、ご質問者様がテーマパーク好きではない最大の証拠だと思います。

もしもご質問者様がテーマパーク好きの人間であったなら、待ち時間で疲れることはあまりないでしょう。正確に言えば、アトラクションの待ち時間が嫌いなタイプの人間はテーマパークが嫌いなのです。

ですので、ご質問者様がテーマパーク好きなのであれば、「アトラクションの待ち時間が長かったので」「彼が疲れてしまい」「彼の口数が減り」「その結果、私も気まずくて疲れてしまい」「会話がまったくなくなった」という流れになることでしょう。

しかしご質問文を読む限り、ご質問者様もまたアトラクションの待ち時間に疲れてしまっている様子。つまりご質問者様も彼と同じく、テーマパークがあまり好きではない可能性が高いのです。

この点こそ、私が「パチ屋デート以下」と言った最大のポイントで御座います。

パチ屋デートをする男性は大抵の場合アレなのですが、それでも唯一「誘った本人は楽しい」というプラス面があるのです。

パチンコをしない彼女からすればふざけたデートですが、彼氏が楽しんでいるのであれば“まだ”納得できることもあるでしょう。

しかし今回のご質問者様のデートは「誘った本人すら楽しくない」という誰も得をしていないデートにほかなりません。

もしもご質問者様がテーマパーク大好き人間であれば、テーマパークが嫌いな彼も「彼女が楽しんでいるし、まぁいっか」と納得できたことでしょう。

ですが今回の場合、誘った本人すらテーマパークをあまり楽しんでいないのです。彼からすれば「なんでこんな場所を選んだんだ……」としか思えません。

デートスポットは好きなところを選ぼう

おそらくご質問者様は「デートといえばテーマパーク」というイメージがあったので、テーマパークでデートをしたのでしょう。

しかし、これは“男性側”が考えるべきイメージで御座います。

一般的にテーマパークが好きな女性は多いので「女性はテーマパークが好きな可能性が高いので、女性をデートに誘うときはテーマパークを選ぶといい」というようなイメージです。

それでは、女性が男性をデートに誘うときには、いったいどのような場所を選べばいいのでしょうか?

(1)男性が好きな場所を選ぶ

まずひとつ目の方法として「(一般的に)男性が好きな場所を選ぶ」という方法があるでしょう。

しかしこの方法はあまりオススメできません。

そもそも「男性が好きな場所」というのは基本的にデートに向かない場所ばかりです。先ほどのパチンコ屋もそうですが、ジムや釣り場など、ひとりで黙々と楽しむ場所が非常に多いので、一緒に何かをするデートには向かないでしょう。

また男性の好きな場所というのは「趣味」と密接に関わっていることが多く、たとえ好きな女性であってもその空間に入り込まれたくないと考えていることがほとんどです。

これが、男性の好きな場所をデートスポットに選ばないほうがいい理由で御座います。

(2)自分が行きたい場所を選ぶ

男性をデートに誘う場合は2つ目の方法を取るといいでしょう。

2つ目の方法、それは「自分が行きたい場所に行く」という方法で御座います。

もしもご質問者様がテーマパーク好きなのであればテーマパークでもかまいませんし、好きなアーティストがいるのであればその人のライブでもかまいません。

そもそも男性はデートそのものが楽しいのではなく、デート中に女性が楽しそうにしているのを見て楽しんでいる傾向が強いのです。ですので、男性が楽しめる場所よりも、自分が楽しめる場所を選んだほうがいいでしょう。

そういう意味では、今回のデートスポットは最悪の場所であると言わざるをえません。

彼が楽しめない場所を選んだというのも理由のひとつでは御座いますが、それ以上に「ご質問者様自身が楽しめない場所を選んだ」ということこそがよくなかったのです。

そんな場所を選んでしまったら、どれほど相性のいい2人でも会話がなくなるのは当然でしょう。

次のデートはぜひご質問者様が楽しめる場所をお選びくださいませ。

(文:ラブホの上野さん、イラスト:タテノカズヒロ)

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※この記事は2020年01月12日に公開されたものです

ラブホの上野さん (恋愛コラムライター・ラブホテル店長)

都内某所のラブホテルスタッフ。

自分のホテルの売り上げを増やすためにラブホテルへの誘い方をツイッターで伝授していたところ、そのテクニックが話題になり漫画原作やコラムの執筆をすることになる。

漫画『ラブホの上野さん』原作。恋愛コラムライター。某ラブホテル店長。

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