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喪失感の意味とは? 喪失感を感じる瞬間と乗り越え方7つ

小日向るり子

喪失感とはどんな感情? 大切な人やペットとの死別、卒業、結婚式の後、仕事を辞めた直後など、人が喪失感を抱く瞬間はさまざまです。「辛い、助けて」と感じる喪失感を克服する方法を心理カウンセラーの小日向るり子さんが解説します。

大切な人や可愛がっていたペットとの死別、大好きだった恋人との別れ……。そんなときは、さまざまな感情が胸に去来し、心が乱れますよね。

そしてそのストレスは、心だけでなく身体の不調となってあらわれることも多いです。辛い喪失体験をした人なら誰にでも起こるこうした症状の根底には「喪失感」があります。

今回はこの喪失感とは何か、そして喪失感を抱いたときの乗り越え方をお伝えしていきたいと思います。

喪失感とは?

「喪失」とは失うことですので、そのまま解釈すれば、喪失感とは「失ったときの感情」ということになります。

喪失感の読み方と意味

一般的には「自分が大切にしていた人や物、自分を形づくってきた人や物を失ったときの悲痛な感情」という意味で使われます。

また、「虚無」「寂寥」といった言葉は、アイデンティティ-を形成していたものが欠けることによる喪失感情の表現のひとつとして使われることも多いです。

参考記事はこちら▼

喪失感に似た「虚しい」という感情。虚しさとの向き合い方について、こちらの記事をチェックしてみてください。

参考記事はこちら▼

「空虚感」に関する記事も併せて参考にしてみてください。

言葉の使い方

喪失感は、「抱える」「抱く」「ある」といった動詞と共に使われる言葉です。日常会話や小説などで、次のような使い方がされるのを見たことはないでしょうか。

【例文】

・母は父と死別してから、大きな喪失感を抱えているようだ。

・10年続けた仕事を辞めてから、喪失感を抱くようになった。

・受験勉強を終えてから、何とも言い難い喪失感がある。

人はどんな瞬間に喪失感を覚えるのか

では、人はどんな瞬間に喪失感を覚えるのでしょうか。3つご紹介します。

1.大切な人やペットを失った・死別した時

喪失感を抱くもっとも大きな原因となりうるのが、この「大切な人を失ったとき」でしょう。

最近は「ペットロス」という言葉もあるように、人だけでなく、家族同然のペットを亡くした際に大きな喪失感を覚えるという人も増えました。

「かけがえのない」という言葉の通り、それに代わる人はいない存在と、もう今世では会えないということは人を絶望的な気持ちにさせることもしばしばあります。

2.恋人と別れた時

いきなり別れを告げられた、同棲していた家から突然パートナーが出ていったという場合だけでなく、双方が話し合って納得して別れたあとであっても喪失感情を抱きます。

とくに、同棲など「共有していた空間」がある場合は、相手がいた空間が失ったものをリアルに連想させるため、より喪失感情が強くなります。

参考記事はこちら▼

恋人と別れて辛い期間の過ごし方を解説します。

3.片思いの失恋をした時

喪失感はカップルにだけ生じるものではありません。

その人が身近に存在するから自分も頑張れたこと、その人に褒めてもらうために一生懸命になれていたことなど、片思いであってもその「気持ち」が自分自身を形づくっていたものであれば喪失感を抱きます。

参考記事はこちら▼

片思いによる失恋が辛い人は、この記事で立ち直り方を読んでみてください。

4.仕事を辞めた時

転職後など、ずっと続けてきた仕事を辞めた時に喪失感を抱く人もいます。

「もう職場へ行くことはないんだ」「あの同僚と顔を合わせないんだ」と実感すると、前向きに次の1歩を踏み出したはずなのに、ぽっかり心に穴が空く感覚が押し寄せます。

変化に喪失感はつきものです。長く働き、思い入れのあった仕事を辞めた後ほど、喪失感は大きいでしょう。

5.大きなイベントが終わった時

結婚式を終えた後、喪失感を抱いたという人の話をよく聞きます。ずっと楽しみにしていたイベントや、準備を頑張っていたイベントが終わった後、寂しい気持ちを抱くのです。そのイベントが楽しかったらなおさら、です。

学生時代の文化際や卒業式、やっと行けたライブの後なども、同じように喪失感を抱いたことはないでしょうか。

6.漫画やドラマを見終わった時

スケールが小さい出来事だとしても、喪失感は伴います。その例が、エンターテイメントを見終えた後の感情。

毎週更新を心待ちにしていた漫画連載を読み終えた時、ドラマやアニメの最終回を見終えた時、長時間かけてやってきたゲームをやっとクリアした時。

あなたも小さな喪失感を抱いたことはないでしょうか? これも自然な感情です。

7.目標達成した時

ずっと目指していた目標をやっと達成した時。達成感で満たされた心の片隅に、喪失感が顔を出すこともあります。

それに没頭してきた分、「次何をしたらいいか」を迷い、指針をなくしている状態なのでしょう。頑張る先が見つからないような気がして、喪失感が生まれるのです。

参考記事はこちら▼

次の目標を立てるには? 目標の立て方のコツをチェックしておきましょう。

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