愛憎とは? 言葉の意味と愛憎の心理への対処法
愛憎が生まれる理由や状況
愛と憎しみは表裏一体。よく言われる言葉ですよね。
基本的に、これらは「相手を思う気持ち」という意味では同じものです。どちらも空いての存在によって感情を動かされているわけですから。
だからこそ、何かのキッカケで(例えば一方的にフラれたり)ころっとプラスがマイナスに変わると大変なのです。行き場を失った感情が、反動で、ネガティブなものに変わるからです。
愛していただけ、一気に、憎らしくなることがある。
これが愛憎のメカニズムです。
この愛憎が生まれる状況はいくつかあります。
(1)失恋、離婚
失恋、離婚は辛いですよね。
こうした恋の終わりのほとんどがキレイに終わっていくものではありません。やはりショックは残ります。
そのショックから心はなんとかバランスを取り戻そうとします。
そして相手のことを愛していただけ――その愛がもはや報われない分だけ――私が悲しいのは(傷ついたのは)相手のせいだという憎しみの感情になるわけです。
この気持ちの責任をとってよ。なんとかしてよ。という感じです。まさにプラスからマイナスへの変化ですね。
(2)自信のなさ
愛憎は「相手に強く影響を受けている」状況です。
愛しているにせよ、憎んでいるにせよ、相手によって心理を動かされているのです。
例えば、どちらのときにも、つい相手の行動をチェックしたくなるでしょう。何をしているのか気にしてしまうでしょう。そもそもが似た感情なわけです。
そうした中で、なぜ、たやすく愛は憎しみに変わるのか?
それは「ブレない自分」というものがないからです。自信がないから、どんどん影響を受けてしまうわけです。まわりの出来事に感情が揺さぶられるのです。
自分の感情を自分でコントロールする強さを持てるといいかもしれません。
(3)他人に甘えてしまう癖がある
憎しみには「あなたは私を愛してくれて当たり前だったのに」という驕りも潜んでいます。
それは、一方的に愛されて当然という、ある種の甘えなわけです。期待と言い換えていいかもしれません。
その甘えが裏切られたときに憎しみになるのです。自分の期待や忠誠心を裏切ったあなたが悪い、という理屈ですね。言葉は悪いですが、逆恨みというニュアンスにもなるのかもしれません。
愛を求めるだけ、それが空回りすると、憎しみにもなりやすいわけです。
あなたの感情は? 愛憎度診断
とはいえ自分の感情が「愛情なのか愛憎なのか」って、よくわかりませんよね。ここらで診断してみましょう。
以下の項目に当てはまると思うものをチェックしてください。どちらかというと当てはまるという場合もチェックしてください。
・好意をむけたいというより仕返しをしたい
・相手の物を破ったり壊したりしたい願望がある
・相手が仲良くしている人物すら憎らしい
・相手のことを考えていると自分が嫌いになる
・その人物の話をするとき「怖いよ」と友達に心配される
・嫌な思い出ばかりを思いだす
・相手の行動を気にしてはイライラしている
・相手の好きだったものを嫌いになった
・相手のことを考えて自分磨きを忘れている
4つ以上当てはまったら、あなたのその感情は愛憎である可能性があります。一度立ち止まって、自分の心を見つめるタイミングかもしれません。
▶次のページでは、愛憎を抱いた時の対処法を解説します。