悪い男はさらりと「ほかの女の影」を匂わせる　＃悪い男の恋愛ブラックファイル

お嬢さん。

幸せな恋愛をゲットするための、たったひとつの冴えたやり方をご存じでしょうか？

それは「悪い男に捕まらない」こと。

いいですか？

この世には、貴女の心と身体を奪おうとする獣や悪魔がたくさんいます──いま、この記事を読みながら想像したよりもずっと。この連載では、そんな「悪い男」の手口を紹介していきます。

それをどうか心の中にファイルしてください。危ない色のファイルですが、いつか役に立つときがくるはずですから。

本日の恋愛ブラックファイル

「こないだ女友だちと飲んだときさ」
「めっちゃLINEたまってメンドいんだよね」
「あー、その日はほかの子と約束ある。ごめんね」

わかりますか。

この匂わせてくる感じ。

直接言ってないけど、暗に語っている感じ。雑談のなかに、ちらっとほかの女性の話を入れてくるみたいな。聞き流したふりをしても、心の底では「え、どういうこと？」と気になりまくりですよね。

思わず、

「あ、モテるんだろうな」
「急がないとほかの女の子にとられてしまうかも！」

などと考えてしまうかもしれません。

たぶん彼のまわりには大勢の女性がいるんだろう。デートの相手もたくさんいるかもしれない。そして彼のまわりの女性たちも、彼をねらってるにちがいない──私みたいに。

ゆっくりしてる暇はないのかも。たとえば今日を逃すと、もう彼と付き合うことはできないかもしれない。だったら、いっそのこと……。

ダウト！

お嬢さん。それが悪い男のブラック恋愛術なのですよ。

よろしいですか。悪い男ほど、わざとほかの女の影を匂わせるのです。暗にモテる男だとアピールするために。あるいは貴女をあせらせて冷静さを奪うためにです。

この手口を使う悪い男のタイプ

ズバリ「匂わせ系モテ男子」です。

このタイプは、経験的に、女心を知りぬいています。ささいな言動で、どれだけ相手にゆさぶりをかけられるか知っています。

そのほかのふるまいでも、からかったり、強引だったり、そのあとちょっとやさしかったりで「女性の扱いがうまいなあ……」と感じることでしょう。

オラオラ系っぽい男もいれば、優男系っぽい男もいます。いずれにせよ、本当にモテる男というわけでもあります。それをアピールすることで、彼らは、さらにモテ続けるのです。

モテる悪い男ならば、どんなタイプでも、この手口を使う可能性があると考えておきましょう。

この手口を使う効果と男性心理

ほかの異性の影を匂わせると、なぜ有利になるのでしょう？

理由は2つです。

1.モテる男だと感じさせるため

なぜ私たちはモテる異性ばかり好きになってしまうのか？

そもそも生物として、そのように遺伝子にプログラムされているからです。本能がモテる異性を求めてしまうのです。

そもそもモテるとは「子孫を残す力」が強いということです。そこで自分の遺伝子を残すためにも──子どもも孫もモテてほしいから──モテる遺伝子をゲットしたくなるのですね。

悪い男はそれを知ってか知らずか「俺はモテるオスだぞ」と匂わせます。言葉や、LINEや、ささいな身ぶりで。そこに女心はくらっときてしまうのです。

2.貴女をあせらせるため

シンプルに「あ、この男性をとられてしまう！」と感じさせるのも目的です。

買い物するときに「実はこの商品、ほかのお客さんもねらっておりまして……」と店員にささやかれると、つい買っちゃいますよね。それと同じ効果です。

貴女をあせらせて冷静さを奪うのです。

普通、ほかの女性の存在を匂わせるのは「恋愛は男女が1対1でするもの（ほかの異性とあまり親しくしないこと）」という礼儀をすっとばしたアプローチです。ちょっとルール違反ですよね。

しかし、悪い男は、それをあえて利用するわけです。かなり強気の手口です。まさに悪い男のブラック恋愛術というやつでしょう。

この手口の見破り方と対処法

どうやってこの手口を見破ればいいのか？

ひとまず「ほかの女性の影を匂わせる系」の言動にセンサーをはりましょう。

それに気づくこと。そして、その言動をわざとやってる感があれば、限りなくブラックに近いグレーかもしれません──正直、ほとんどの場合そうだと思います。貴女のペースを乱そうとしていることに気づいてください。

その瞬間、心をしっかり持つことです。

つい女心がゆらいでしまうのはわかります。

しかし、お嬢さん。

あせっては思うツボですよ。

そして、そもそもの話ではありますが「複数人の女性と親しくしている（わざとそれを匂わせる）男性」を追いかけて幸せになれるのかも考えてみてください。答えはここにはありません。けれど──ぜひ幸せになれる判断をお願いします。

よろしいですか？

少なくとも「ほかの女性の影を匂わされた」という理由だけで、はやまることのないように。

貴女は、貴女の速度で、その恋愛を進めなくてはいけません。

その恋は貴女のペースで運んでいますか？

（文：浅田さん＠恋愛を語る奇術師、イラスト：ますだみく）

※この記事は2019年08月14日に公開されたものです