何もかもが嫌! 全てが嫌になる心理と対処法6つ
何もかもが嫌、涙が止まらない、疲れた、うまくいかない……。全てが嫌になる心理とは? 何もかも嫌になった時の心理や対処法について、心理コーディネーターの織田隼人さんが解説します。仕事を休めない、でも休んでいい? などの疑問についても答えます。
ストレスがたまって「もう何もかもが嫌!」と感じてしまう瞬間、そしてその状態が続いてしまうことは誰しもが直面するケースです。
そんなつらい状態にどうして人は陥ってしまうのか、そしてどうすればその状態を抜け出すことができるのか、詳しく見ていきましょう。
何もかも嫌になる原因とは?
何もかも嫌になってしまう状況というのは、心に与えられるストレスが、心の回復量を上まわった状態のことを指します。
心の回復がいつまで経っても追いつかないので、嫌なことがどんどん増えていき、そしてまわりも嫌になり、今やっていることも嫌になり、自分のことすら嫌になってしまう……という何もかもが嫌になるスパイラルに陥ってしまうのです。
何もかも嫌になってしまう原因について、見ていきましょう。
(1)自分では対処しきれない問題を抱えている
たとえば、家族が病気でその介護が大変であるとか、仕事で責任だけは負わされても権限がないので対処のしようのない状態が続いているとき……。
自分ではどうしようもなく、解決もできないので何もかもが嫌になってしまうことがあります。
自分でコントロールができない分、心のストレスがどんどんたまっていってしまうのです。
(2)心に余裕を持つ時間がない
心の回復には時間が必要です。
自由な時間やただ何もしない時間、遊ぶ時間があることで疲れた心も癒すことができます。
しかし、忙しい状態になると忙しい状態を処理することだけにすべての時間が費やされて、自分が自由に使える「心の回復のための時間」が失われてしまいます。
心の回復に使う時間がないためにストレスがどんどんたまっていき、何もかもが嫌になってしまうのです。
(3)日々嫌な人と顔を合わせなければならない
職場に嫌な人がいたり、顧客に苦手な人がいたり、はたまた苦手な姑と同居をしていたりして、関係がよくない人と顔を合わせなければならない状態が続くと、日々ストレスがたまっていきます。
この状況が変わる気配がないと、未来に対して希望が持てず、何もかもが嫌になってしまいます。
(4)悩みを相談できる人がいない
仕事で抱えているトラブルや悩み、今の友人関係、恋人関係などの悩みなどを相談できる人がいない場合も、問題を抱え続けて何もかもが嫌な状態になってしまいやすいもの。
相談ができないと自分の考えがまとまらず、対処できないまま時間だけが経過するので、いい見通しが立てられないままストレスがたまって嫌になってしまうのです。
(5)自分を責めてしまうタイプ
ちょっとしたことでも自分のことを責めたり、反省して落ち込んだりするタイプは、責任感があり、まわりから信用される反面、自分を追い込んでしまう傾向があります。
自分を責めることで自分を追い込み、自分自身で逃げ道を閉ざしてしまった結果、何もかもが嫌と思える状態に陥ってしまいます。
自分を責める人の特徴や心理をカウンセラーの大塚統子さんが解説します。
(6)生理やPMSなど体の不調
女性の場合は、生理前や生理中の不調サインかもしれません。実際にPMS(月経前症候群)では、症状として情緒不安定やイライラ、抑うつなどが挙げられます。
生理が近づいてくると何もかもが嫌になり、気持ちのコントロールが効かなくなるという女性は多いはず。1人で悩まず、専門の医師に頼ってみるのもいいでしょう。
生理期間の情緒不安定との向き合い方を産婦人科医の高尾美穂さんに聞きました。
突然何もかもが嫌になるのは体と心の悲鳴サイン!
「何もかもが嫌」という状態は、心が悲鳴を上げている状態です。
また、心と体はつながっていますので、食欲がなくなったり、体がだるく感じたりすることもあるでしょう。
何もかもが嫌と思っている状態は心に過度なストレスがたまっているので、そのストレスを取り除いたり、ストレスを解消したりする必要があります。
何も対処をせずにこのままの状態が続くとさらに心に負担がかかり、心の病気になってしまうことすらあります。
本当につらい時には、いったん立ち止まって休んでもいいのです。
まず「自分を助けてあげる」ための行動をとってみましょう。
▶次のページでは、何もかも嫌になった時の対処法を解説します。