他人に興味がない人の特徴とデメリット。人に興味を持つ方法とは?

他人に興味が持てないことから、人間関係に悩んだことはありませんか? この記事では、心理コーディネーターの織田隼人さんに、人に興味がない理由やその影響、人に興味を持つための方法を解説してもらいました。

仕事でもプライベートでも人の名前を覚えるのが苦手だし、飲み会などで他人の話を聞くのも面倒くさい……。

「私って、他人に対してまったく興味がないのかも」と思っている人もいるかもしれません。

「人に興味がない」とはどういう状態なのでしょうか?

今回は、人に興味がない理由やその影響、人に興味を持つにはどうしたらよいのかなどを見ていきましょう。

他人に興味がない人の特徴8つ

他人に興味のない人にはいろいろと特徴があります。

自分や知り合いが人に興味がない人なのかどうかもここで見てみましょう。

(1)人の名前を覚えない

他人に興味のない人の典型的な特徴のひとつが、人の名前を覚えないというものです。

10人と接すれば、10人の名前を覚える必要があります。

人の名前を覚えている人は、人に興味があるからこそ覚えることができ、逆に興味がなければ名前はなかなか覚えられません。

(2)飲み会やイベントへの参加率が低い

飲み会やみんなで行うイベントなどへの参加率が低いと、人に対する興味のない人である可能性が高いといえます。

人に興味のない人は「ただ人と過ごすだけに時間を使う」ことに対して抵抗感があるもの。

そのため、飲み会などはわいわい盛り上がれる楽しい場ではなく、気疲れしたり孤立したりして苦痛を味わう場になってしまいます。

一次会は義務感から参加したとしても、二次会は絶対に参加しないという人も、人に興味のない人であることが多いです。

(3)噂話などに興味がない

他人の噂話などに対して興味がなく、自分にとって「どうでもよいこと」として捉えている人は人に対する興味が薄いことが多いです。

人に興味のある人は「誰がどんな行動をしていて、どんな考えを持っているのか」が気になるので、噂話なども知っておきたいと思う傾向があります。

他人に興味のない人は人の恋バナや噂話、悪口を聞かされるのが嫌で、それに費やす時間が無駄だと感じがちなので、噂話などにも興味を示さないのです。

(4)SNSをあまりやっていない

実名やリアルなつながりが中心になるSNSをあまりやっていないのも特徴。

Facebookやインスタグラム、LINEなどはリアルなつながりが多いSNSです。

これらは情報が集まる場というよりも「まわりの人の行動がわかるもの」なので、人に興味のある人は積極的に使っています。

Twitterなどの匿名性の高いSNSでは、「趣味の集まり」とか「自分と同じ興味を持っている人の集まり」となりやすいので、人間関係のつながりよりも情報を中心としたつながりとなります。

人に興味の薄い人は実名をあまり扱わないSNSを使うことのほうが多いです。

(5)友だちや恋人以上に大切なことがある

友だちや恋人と過ごすことよりも重視している時間の使い方がある場合、人への興味も薄くなりがちです。

何かのイベントに行ったり、手芸をしたり、スポーツをしたり、趣味の活動に時間を費やしたりと、人と過ごす以上に重要なことがある場合は、そっちに意識と時間が割かれます。

仕事終わりや休日の時間を使って脇目も振らずに取り組みたいと思う何かを持っている人は、人への意識が薄いことが多いのです。

(6)周囲から「優しい」といわれる

他人に興味がない人は、周囲から「優しい人」と思われていることも少なくないようです。その理由の1つが、怒らないことでしょう。

相手に対して「変わってほしい」「成長してほしい」という気持ちから、つい口うるさくなってしまう人はいます。これは、相手に興味があるからこそ。

人に興味がない人は、相手の性格や行動に深入りしようとしない傾向にあるため、わざわざ怒らないのだと考えられます。そのため、穏やかで優しい人と思われることがあるのです。

(7)会話などのコミュニケーションが苦手

コミュニケーションを円滑にする上で、相手へ関心を持つことは重要です。

例えば、相手の話に興味を持てなければ、会話はなかなか続かないでしょう。そもそも、会話自体が苦痛になるかもしれません。

つまり、人に興味がないとコミュニケーションが苦手になりやすいと考えられるのです。

(8)人間関係の悩みが少ない

人への関心が薄いと、好かれたいという欲求も薄くなり、「嫌われたらどうしよう」「あの人は私のことをどう思っているんだろう」といった悩みを抱きにくくなります。

そのため、他人に興味がない人は人間関係の悩みが少ないようです。

あなたも他人に興味がない人? 診断でチェック!

ここまで読んで、「自分も他人に興味がない方かも」と思った人はいるでしょう。

以下の診断では、あなたの「他人に興味がない度」をチェックできます。気になる人は試してみてください。

参考記事はこちら▼

自分以外どうでもいいと思ってない? あなたの「他人への興味の度合い」を診断します。

次のページでは、他人に興味がない人の恋愛傾向や仕事における傾向を紹介します。

他人に興味がない人の恋愛傾向

では、他人への興味がない人にはどのような恋愛傾向が見られるのでしょうか。

(1)自分からはアプローチしない

前述したように、他人への興味が薄い人はコミュニケーションが苦手な傾向にあります。

そのような人は、仮に「ちょっと良いかも」と思える人ができても、自分からアプローチすることは少ないでしょう。

たまたま相手からアプローチしてもらえたら付き合う、というパターンが多いようです。

(2)恋人の変化に気づけない時がある

恋人のちょっとした変化にすぐ気づく人もいれば、そうでない人もいます。

人に興味がない人は、どちらかといえば後者の「恋人の変化に気づくのが苦手な人」の部類に入るでしょう。

相手の言動をそこまで注意深く見ていないことが多いため、小さな変化を見逃す場合もあるようです。

(3)嫉妬も束縛もしない

「彼/彼女が他の人を好きになったりしないだろうか」という不安から、嫉妬心に駆られたり恋人の行動を束縛したりする人はいますよね。

一方、他人への関心が薄い人は、恋人に対してそこまで執着しない傾向にあります。そのため、嫉妬も束縛もあまりしないでしょう。

(4)恋愛にあまり興味がない

恋愛することは、相手を知り、関係を深めること。相手に興味を持てないと、なかなか楽しめないでしょう。

そのため、他人に興味がない人は、そもそも恋愛にあまり興味がない可能性も考えられます。

他人に興味がない人の仕事における傾向

他人に興味がない人は、仕事において以下のような傾向を見せることがあります。

(1)チームプレーより単独プレーを好む

他人に興味がない人は、チームプレーより単独プレーを好む傾向にあります。

人の作業進捗やレベルを気に掛けてペースを合わせるというよりは、黙々とマイペースに仕事をしたいタイプでしょう。

(2)同僚や部下に干渉しない

周りの人へ進んでアドバイスしたり進言したりといったことは、相手を見ているからこそできるもの。

他人への興味が薄い人は、同僚や部下にあれこれ干渉することが少ないでしょう。

(3)職場の飲み会にはあまり参加しない

他人に興味がない人は、職場の人と話すよりも自分の時間を大事にしたがる傾向にあります。

そのため、職場の飲み会への出席率は低めでしょう。また、皆と一緒にランチを食べることも少ないようです。

次のページでは、人に興味を持てない理由と、興味を持てないことによるデメリットを紹介します。

人に興味が持てない理由とは?

いつも誰かと一緒に過ごすよりはひとりで行動をしがちで、他人に対する興味が薄いのはなぜなのでしょうか?

人に興味が持てない理由はいったい何なのか、チェックしてみましょう。

(1)ほかに集中したいものがあるから

アートや音楽、物作り、ゲーム、仕事など、何かしら打ち込んでいることがある場合には人に興味がなくなることが多いです。

興味を示すものに対して人はキャパシティがあり、キャパシティの大部分を人以外に割くと結果的に人間に対する興味を失ってしまいます。

(2)人と触れ合いたくないと考えているから

意図的に、もしくは今までの経験などから人と触れ合うのを避けたいと思っていると、人に対する興味がなくなっていきます。

以前、人から裏切られたり、嫌な思いをさせられたりした場合、自己防衛から無意識のうちに他人との接触がないような言動をしていくので、人に対する興味も失っていきます。

(3)人の目を気にせず自由に動きたいと思っているから

人に興味を持ってさまざまな人と接していくと、どうしても人の目が気になって自分の行動を制限してしまうことがあります。

人の目を意識しないでいられると、自分の行動の制限がかなり消え、自由に振る舞えるようになります。

自分の自由や行動を制限したくないという気持ちから、人と接することを避けることがあります。

人に興味が持てないことによるデメリット

人に対する興味が少し薄いくらいなら、それを頭でわかっていて、表面上うまく人付き合いをすることができますが、他人への興味がまったくないといろいろと弊害も出てしまいます。

どんな弊害があるのかチェックしましょう。

(1)社会で生きづらくなる

人間はどうしても他人と共生して生きていくようにできています。

たとえば、お金を稼ぐことひとつをとってみてもそうです。

空からお金が降ってくることはなく、会社の上司や同僚、クライアントなどに仕事という形で接して成果を出してはじめてお金が生み出されます。

芸術家と呼ばれるアートをやっている人であっても、ただ自己表現をしているわけではなく、結果的に誰かが支援してくれるからこそアートでお金を稼げて生活できてアートを続けられるのです。

人に興味が向かないと、こういった社会の仕組みの中で生きていくことが難しく生きづらいと思う傾向があります。

(2)まわりに評価されづらくなってしまう

人を評価するのは人です。

自分を評価してくれるのも他人です。

自分がほかの人に対して興味を失ってどうでもいいと思ってしまうと、相手からもどうでもいいと思われ、そしてお互いがお互いを評価しなくなります。

結果的に、自分の評価も落ちてしまうことが多いです。

人は自分を高く評価してくれた人を「この人はわかっている人だ」と考えて、その相手の評価を上げる傾向があります。

そのため、相手に対して興味を持って評価してあげたほうが、自分の評価も高まるのです。

(3)自分を助けてくれる人がいない

運がいい人というのは困っているときに助けてもらえたり、がんばろうと思っているときにチャンスにめぐりあえたりする人です。

こういう自分を助けてくれる人にめぐりあうには、ある程度、人間関係を作っておく必要があります。

人に興味がないと人間関係の構築をサボりがちになるため、自分が困っているときに助けてくれる人がいなかったり、がんばろうというときにチャンスをくれる人がいなかったりすることが多いです。

次のページでは、人に興味を持つためのヒントを紹介します。

人に興味を持つためのヒント

人に興味がないと生きづらくなりがちな世の中。

できればそんな状況は克服したいもの。

ここでは、どうやって人に興味を持って人間関係を作っていけばいいのかを見ていきましょう。

(1)相手のやっている仕事に興味を持つ

もともと人に興味がない場合、相手の人格などに興味を持とうとして挫折してしまうことがあります。

それよりは相手のやっている「仕事」の内容などに着目していけばいいでしょう。

仕事の話は、質問したり深堀りしたりしやすいもの。

相手の困っていることを聞き出せて、自分が手助けできることであれば、人間関係も構築できます。

人間そのものへの興味よりも、仕事に興味を示すことからはじめてみてください。

(2)美容や健康などの体の悩みに興味を持つ

他人に興味のない人であっても、人は自分自身に関しては興味を持っているものです。

自分と相手に共通する話題として、美容や健康などの「体の悩み」に関係することがあります。

どんなことをすれば健康になれるのか、どうすれば美しくなれるのかといった話題は、自分自身も使える情報となり、比較的興味がわきやすいもの。

美容や健康などのネタに興味を示すことから、じわじわと他人とコミュニケーションをとっていき、その人の美容情報や健康情報を仕入れていきましょう。

(3)とにかく笑顔でたくさん挨拶をする

自分から興味を持って相手と接するのが面倒な人も多いと思います。

「相手から接点を持ってもらう」ほうが少しは楽に会話もできるもの。

そのため、「笑顔で挨拶をする」ということを心がけて実践していくようにしましょう。

笑顔で挨拶すると、人は自然と話しかけてくれるようになるので、その会話の中からコツコツ相手に対して興味を持って接していきましょう。

その際に、脳内で「おもしろい!」「楽しい!」と何度も相手との会話の最中に考えていくと自分自身を楽しませる効果があり、結果的に相手に対して興味を持てるようになります。

無理せず自分のペースで人とつながろう

人への興味が薄すぎる場合は、上記のような方法で少しずつ人への興味を持っていくといいでしょう。

ただ、人への興味を持つために「がんばる」ことを繰り返すと、どうしても我慢して行動しなければならなくなり、人と接するのがさらに苦痛になります。

やはり楽しんで人と接したほうが人に対する興味もわいてくるので、がんばりすぎず楽しめる範囲で行動していきましょう。

(織田隼人)

※画像はイメージです

※この記事は2019年06月21日に公開されたものです

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