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幸せになる方法とは? 心理カウンセラーが解説

小日向るり子

幸せになるために今すぐできることとは? この記事では、心理カウンセラーの小日向るり子さんが「幸せ」や「不幸せ」を感じるメカニズムについて分析しながら、毎日を変える方法を解説します。

こんにちは。心理カウンセラーの小日向るり子です。

私はボランティア相談員、公的機関での相談員を経て独立し、日々みなさまの感情と向き合っています。

その中で最近特に感じることは「このLINEになんと返信したら恋愛が成功しますか?」「生き辛さを解放する方法を教えてください」など、なるべく労力をかけずに成功や心の安定を求める人が多くなっているということです。

おなかが空けば24時間空いているコンビニや飲食店があり、人と繋がりたいと思えばスマホひとつで簡単に繋がることができる現代社会。「幸せになりたい」という生き方においてもコスパのよさや手軽さを求めるようになったのかもしれません。

しかし、人間の心はそう簡単ではありません。心理学を学んだからといってそれが絶対に心の安定につながるということもありません。

心理学はあくまで自分の心と向き合うツールのひとつ。知識を自分のパーソナリティと照らし合わせ、考え、試行錯誤しながら行動することこそ、幸せになるために大切なことです。ただ、そうはいっても手がかりはほしいですよね。

そこで今回は、幸せと不幸を感じるメカニズムについて解説し、そこから導く「幸せになるためのヒント」をお伝えしたいと思います。

心理学で考える「幸せになる方法13個」

それではさっそく、心理学の観点で考える「幸せになる方法」を紹介します。

(1)基本的な生活を大事にする

心理学者のマズローが提唱した「五段階欲求」というものがあります。

五段階欲求のうち一番下の階層にあるのが生理的欲求。つまり命を維持したいという欲求です。この欲求をまずしっかり満たすことが大切。病気と経済的な困窮は命の生存を危うくします。

きちんと食事をする、身体を清潔に保ち適度な運動(病気の予防)をする、仕事はきちんとする、という基本的な生活をして、基板を安定させましょう。

(2)所属する

所属欲求はマズローの五段階欲求のうち、生理的欲求、安全欲求に次ぐ欲求になります。

これは、会社に勤めましょうということではありません。趣味のサークル、行きつけのお店、SNSのコミュニティ、などでもよいです。

どこかに所属し、それをアイデンティティの1つにしましょう。

(3)長期的な目標を立てる

「何をなしえたら自分は死ぬ瞬間に後悔ないだろうか」を真剣に考えてみましょう。

形で残るものを作り上げたい、百名山の全頂制覇、日本中のお城をめぐる、海外移住、孫に囲まれていたい、なんでもよいです。

(4)短期的な目標を立てる

1週間から1カ月スパンで達成したい目標を立てます。

これは年単位の長期目標を立てたあとで逆算的に立てるとやりやすいでしょう。

「移住したい→毎月5万ずつ移住貯金をはじめる→今度の休みは移住について調べてみる」といった感じでどんどん刻んでいきましょう。

(5)地球の幸せに貢献する

前述した「幸せ・不幸せ」の基準は自分自身についてですが、地球の幸せのためにも何かをしましょう。

例えば、ゴミを拾う、エコな包装を心掛ける、買い物袋は必ず持参する、食べ物は食べられる量だけ注文して残さない、など。

(2)で「所属する」ことを説明しましたが、地球のために行動し「地球に所属している」と実感することでも、所属欲求は満たされます。

(6)他人の幸せのために行動する

わかりやすいのがボランティア活動ですが、そうでなくても、電車で席を譲る、ベビーカーの人に手助けをする、といった小さなものでもOKです。

人から感謝されることは、マズローの五大欲求の中の四段階目の欲求である「承認欲求」を満たしてくれます。

(7)経験値を積む

経験値を積んでください。

楽しいと思えるものが1つあるのなら、そのレベルアップとして経験を積んでもよいですし、チャレンジ精神でいろいろなことに経験してみても構いません。

それをなぜするかについては、次の(8)でご説明します。

(8)フロー体験をする

フロー体験とは心理学者のミハイ・チクセントミハイが提唱した概念で、簡単にいうと「時間の流れを忘れて物事に没頭している状態」のことです。

フロー体験をすると、集中の快楽と高揚感に包まれるのでフローを繰り返すようになり、結果として成長します。

しかし、そんなに没頭できるものがないという方もいるでしょう。そのために(7)で挙げたように「経験値を積む」のです。経験はフロー体験への第一歩です。

(9)他人を誹謗中傷しない

幸せを感じるためには自分自身の成長を感じることが大切であると説明しました。

他人への誹謗中傷は、他人を利用して一気に「成長したような錯覚に陥る」悪い手段です。

例えば、絵を勉強している人が「今日は満足いく作品が描けた!」と幸せな気分になっている時に「でもまだまだ下手だよね」と相手をけなすと、その時点で自分のほうが彼や彼女の幸せの上に立つことができてしまいます。

でも、自分自身は実際何もしていないのですからその感覚は幻想です。そんな幻想をいくら重ねても幸せにはなれません。

(10)自分を褒める

後で詳しく述べますが、幸せになるためには絶対的幸福認識(=人との比較ではなく、自分ひとりで感じる幸不幸)が必要です。

自分で自分を認めることは誰との比較でもありません。たくさん自分を褒めてあげましょう。

(11)笑顔を意識する

人間の脳は意外に単純で、口角を上げると脳が「おもしろい」「楽しい」と錯覚するそうです。

つまり、思考が行動を作るのではなく、行動が思考を操作することもあるということ。日常的に笑顔を意識しましょう。

(12)感謝する

感謝できていない時は、思考が近視眼的になっていることが多いです。自分の身の回りだけを見て境遇や環境を嘆いているのです。

そのような時は、物事を大局で見ることを意識してみてください。「木ではなく森を見渡す」という意識を持つと、感謝できることはたくさんあります。

(13)お金を目的にしない

お金を目的にしないように注意しましょう。お金は幸せになるための「手段」の1つではありますが、目的にはなりません。

目標とする金額がたまってももっと欲しくなるだけ。ゴールがない欲望は幸せになるどころか疲弊につながります。

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