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コラム デート・カップル

彼ママと彼氏の愛が深すぎる話 #彼ママ事件簿

パンジー薫

「彼ママ」……それは幸せな結婚をつかむために、必ず攻略しなければいけない壁。いわばラスボス。知られざる彼ママの生態や攻略法を知って、彼とのゴールインを目指そう! 彼氏だいちゅき乙女・ぴぴ子(27歳)が、毎回ひとりゲストを招き、彼ママとの間に起きた珍事件を教えてもらいます。

登場人物

ぴぴ子(27歳):付き合って3カ月目の彼氏が盲目的に好き。いつか結婚できると信じてプロポーズを待ち続けている。素直で愛嬌があるが、たまに失言をしてしまう一面も。

今回のゲスト・みずき(27歳):かきあげヘアが自慢の港区女子。ぴぴ子とは大学時代のアルバイト先で知り合う。つい先日2歳上の彼氏にプロポーズされたものの “あること”が不安で返事を保留中。

ぴぴ子:マイナビウーマン読者のみなさま、こんにちは♪ ぴぴ子です。今日は待ちに待ったお花見デート。お花見といえば「手作り弁当」ですが、お弁当がおいしければプロポーズされる可能性もあるから絶対失敗できませんよね。ということで、デパ地下で買ったお惣菜を詰めただけのお弁当を用意してみました。彼、喜んでくれるかな? さて、今回はどんな彼ママが登場するのでしょうか。

みずき:ねぇ、まだそんなことやってるの? たしか高校のバレンタインのときも「手作り」と偽って100円ショップの箱にブランドチョコを詰めてたよね?

ぴぴ子:だって、ぴぴ子お料理が下手なんだもん。それに、みずきちゃんみたいにまずい料理を振る舞って、結婚のチャンスを逃したくないし……。

みずき:グサーッ! 過去の傷をえぐらないで!! まだ癒えてないしトラウマなんだから。

ぴぴ子:トラウマ? そういえばくわしく聞いてなかったけど、あの日いったい何があったの?

みずき:あの日か……(遠い目)。当時付き合っていた彼に「両親に紹介したい」って言われて、初めて彼の家にお邪魔したんだよね。

ぴぴ子:大学時代にずっと付き合っていた同い年の彼だよね?

みずき:うん。まだ学生だったけど、2人とも結婚しようって本気だった。

ぴぴ子:いいなぁ、学生時代の恋人と結婚って憧れる。

みずき:ぴぴ子はバンギャで全国を飛び回って、キャンパスラブとは無縁だったもんね。髪もブリーチしまくってたし。

ぴぴ子:やめて! みんなはあのころのぴぴ子を知らないんだから!!

みずき:とにかく、彼の両親に気に入られるように、全身を清楚コーデで固めて行ったわけよ。だけど甘かったわ……。見た目だけ取り繕ったところで、彼パパは騙せても、彼ママはそうはいかなかった。

ぴぴ子:彼ママの嗅覚は犬以上って聞くもんね。何か言われたの?

みずき:うん。お邪魔したのがお昼だったこともあって、みんなで彼ママの手料理を食べることになったんだけどね。急に彼ママが私を台所に呼んで、「ここにあるものでお味噌汁を作ってもらえるかしら?」って……。

ぴぴ子:ひええええ! まさかの抜き打ち料理チェック!?

みずき:そのまさかよ。しかも彼ママが用意した材料がすごかったの。北海道の利尻昆布に、長崎県のあご(トビウオ)、香川県のいりこ(イワシの煮干し)など、日本全国から集めたダシの原料を「自由に使っていいからね」って。

ぴぴ子:自由自在に使えるほどの技術が伴っていないとキツい!

みずき:そう、こちとら市販のダシしか使ったことがないってのに!

ぴぴ子:それでどうしたの?

みずき:とりあえず、すべての材料を使えば「最強のダシ」がとれるんじゃないかなと思って、全部鍋に入れたわ。

ぴぴ子:たしかに、全部入れればおいしくなりそう♪ やるじゃん、みずきちゃん!

みずき:ほんと、別の意味でやっちまったよ……。

ぴぴ子:まずかったの⁉

みずき:味も見た目も「最凶のダシ」ができあがったわ。

ぴぴ子:ひえええええ!!

みずき:おかげで彼パパにはドン引かれるし、彼にも「ママが作るお味噌汁のほうがおいしい」って言われるし、散々だった。

ぴぴ子:料理が苦手なだけなのに、その仕打ちはひどすぎる!

みずき:そう思うよね? でも彼はよくお母さんの料理を褒めていたから、彼と結婚したいなら料理の練習はしとくべきだったかもしれない……。

ぴぴ子:たしかに彼ママが料理上手だと比べられそうだもんね。それで結局、料理が原因で破局しちゃったの?

みずき:ううん、それだけじゃないの。私の知らない「彼の一面」を見ちゃってさ。彼には当時、オールバックにボンタンのつっぱった弟(高校2年)がいたんだけど……。

ぴぴ子:昭和のツッパリ!?

みずき:台所で味噌汁を作っているとき、居間から「ねぇねぇママ~」って彼ママに甘える声が聞こえてきて。てっきり彼にはもうひとり小さい弟がいるのかなって、居間をちらりと見たら、なんとそのツッパリ(弟)が彼ママに抱きついて甘えていたの!

ぴぴ子:ギャップがすごい!!

みずき:でもまだ高校生だし、お母さんに甘えたい年齢なのかなって思うことにして、そのときは気にしなかったの。それでお昼ごはんがひと段落したころ、お手洗いに立ったんだけどさ。居間へ戻ったら、彼が……

ぴぴ子:ごくり。

みずき:「やっぱりママの作る料理は世界一だよ~!」って弟と一緒に彼ママに抱きついてたの。彼ママがふくよかな体型だったおかげで、彼がお母さんに甘えているだらしない顔を見なくて済んだけど。

ぴぴ子:兄弟そろって極度のマザコンだったなんて……!!

みずき:あとから思えば、それらしい言動はあったのに全然気づかなかったんだよね。デートで何か食べるたび「おいしいけどママの料理には敵わないな」って言ったり、いつも部屋がキレイなのを褒めたら「毎週月曜にママが来て掃除をしてくれてるんだ」って言ったり。

ぴぴ子:ひとり暮らしの息子の家に、定期的に母親が掃除に来るなんて! それ、がっつり「マザコン信号」赤色じゃん!

みずき:ね、なんで気づかなかったんだろ。うすうす気づいていたけど信じたくなかったのかも。彼のことが大好きだったから。結局そのあとギスギスしちゃって、別れることになったんだけどね。

ぴぴ子:なるほどね。でも、みずきちゃんこの前、2歳上の彼氏にプロポーズされたんだよね。その元彼に未練があるから、今彼のプロポーズの返事を保留しているの?

みずき:たしかにあのときお味噌汁を上手に作れていたらなぁ、と未練はあるよ。でも元彼への未練は全然ない! そうじゃなくて……今彼もマザコンかもしれなくてさ。

ぴぴ子:そうなの⁉ じゃあ、お母さんと毎日連絡とっていたり、お母さんが選んだ洋服や下着を着ていたり、お母さんになんでも相談・報告している感じ!?

みずき:ぴぴ子、マザコン事情にくわしいね(笑)。洋服や下着は私が選んだものを着ているんだけど、そのほかの2つは当てはまるかも……。

ぴぴ子:何を隠そう、私もマザコンだからね♪

みずき:えっ、じゃあお母さんが選んだ下着をつけているの?

ぴぴ子:もちろん! ママってばセンスいいんだよ~。

みずき:……。

ぴぴ子:それより、3つ中2つ当てはまるってことは「黄色信号」だね。この際、はっきりするためにも彼の実家に行ってみるべし。

みずき:そうだね。それで彼ママへの言動を注視してみるか……。

 

――数日後

みずき:ぴぴ子! 私、彼のプロポーズ受けることにしたよ。

ぴぴ子:おめでとう! ということは、彼の実家に行ってマザコンの疑いが晴れたんだね!

みずき:うん! 彼ママと頻繁に連絡をとっていたのは、私にプロポーズするための相談をしていたんだって! 失敗したくなくて、彼ママに「指輪やプロポーズの場所」についてアドバイスをもらっていたらしいの。

ぴぴ子:なんて健気な彼!

みずぎ:彼の「失敗したくなかった」って言葉を聞いて、数年前の私を思い出したの。私も必死にお味噌汁を作ったなぁって。失敗したくないって気持ちが強いからこそ、空回りしちゃったけどさ。それくらい私を好きなことがわかったから、彼のプロポーズを受けることにしたの。

ぴぴ子:そっか、よかったね! みずきちゃんがそう思うならまちがいないよ! でも……。

みずき:でも?

ぴぴ子:……でも、料理の練習はしないとね!

みずき:うん!

ぴぴ子:(……でもね、みずきちゃん。いくら失敗したくなかったとはいえ、お母さんになんでも相談するのはマザコンの典型的な言動なんだよ。息子がマザコン疑惑をかけられていることに気づいた彼ママに、してやられちゃったね……)。

(文:パンジー薫、イラスト:まめ)

※登場人物の設定は一部フィクションです

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