彼氏と彼ママの衝撃的な会話 #彼ママ事件簿
「彼ママ」……それは幸せな結婚をつかむために、必ず攻略しなければいけない壁。いわばラスボス。知られざる彼ママの生態や攻略法を知って、彼とのゴールインを目指そう! 彼氏だいちゅき乙女・ぴぴ子(27歳)が、毎回ひとりゲストを招き、彼ママとの間に起きた珍事件を教えてもらいます。
登場人物
ぴぴ子(27歳):付き合って3カ月目の彼氏が盲目的に好きすぎる乙女。いつか結婚できると信じてプロポーズを待ち続けている。素直で愛嬌があるが、たまに失言をしてしまう一面も。
今回のゲスト・ちえ(30歳):都内にネイルサロン3店舗を持つ、バリキャリのネイリスト兼経営者。高校時代、ぴぴ子の兄と交際していた過去を持つ。
ぴぴ子:マイナビウーマン読者の皆様、新年おめでとうございます♪ ぴぴ子です。今年も「彼ママ事件簿」を宜しくお願いいたします! いや~、2019年が始まりましたね。「早く新年にならないかなっ」て思ってたのですごく嬉しいです。フフフ。さて、今回はどんな彼ママが登場するのでしょうか。
ちえ:ちょっと待って。さっきから何を持ってるの?
ぴぴ子:あ、これ? えへへ。これはね~。去年のクリスマスに彼から貰った「お家(に将来なる予定の物)」♪
ちえ:ただのドアノブじゃない。
ぴぴ子:ちがうもん! 「お家(に将来なる予定の物)」だもん!
ちえ:前からおバカだと思ってたけど、とうとう末期ね。
ぴぴ子:彼ね、2人で住む家をプレゼントしたかったみたいなんだけど、それは無理だからってまずはドアノブをくれたの。今年はドアをくれるんだって! そしていつか2人の家になる(予定)んだって。ロマンチックでしょ? だから今年が待ちきれなかったの♪
ちえ:その演出を「ケチ」じゃなく「ロマンチック」って思えるなんて。さすがぴぴ子。
ぴぴ子:えへへ♪
ちえ:褒めてないから! ったく、おバカなところは昔から変わらないんだから。
ぴぴ子:バカじゃないもん! でも懐かしいな~。ちえちゃん、よくネイルしてくれたよね。うちのお兄ちゃんとのデートそっちのけで。
ちえ:聡はネイルの練習させてくれなかったからね。ぴぴ子が付き合ってくれて助かったよ。
ぴぴ子:ほんと、何度爪を削られすぎたことか……。そんなちえちゃんが今やネイルサロンを3つも経営するオーナーだもんね。
ちえ:おかげさまで。それで、今日はネイルしてほしくて呼んだの?
ぴぴ子:ううん。近々彼ママに会うから、彼ママ話を聞くために。ちえちゃん、ついこないだ 結婚間近の彼と破局したばかりでしょ? 「同棲前の挨拶をするために彼ママに会いに行く」ってLINEくれた次の日に「別れた」なんだもん。びっくりしたよ。
ちえ:まさか彼のママがあんな人だなんて思わなかったのよ。30歳までに結婚する予定だったのにさ。
ぴぴ子:そういえば彼氏ってどんな人だったの?
ちえ:ひと言で言えば、いいところの “お坊ちゃん”かな。父親は大企業の役員、母親は専業主婦の典型的裕福な家庭で育った人でね。少しナヨっとしたところがあったけど、私のやることすべてを黙って受け入れてくれる寛容なところが大好きだった。
ぴぴ子:へぇ~。勝気なちえちゃんと正反対のタイプだね。
ちえ:そう、だからケンカもほとんどしなかった。
ぴぴ子:彼ママはどんな人だったの?
ちえ:スーパー専業主婦だったよ(苦笑)。家事を完璧にこなす人で、家はチリひとつ落ちてなかった。極めつけはハイレベルな料理! 「これお金取れるでしょ!」っていうほどのおいしい食事を振舞ってくれたよ。
ぴぴ子:えー! すごいねっ。
ちえ:でもさ、お母さんが完璧だと彼女の私はすごいプレッシャーなんだよね。
ぴぴ子:確かに。彼に比べられそうだよね。
ちえ:彼はそんなことする人じゃなかったけどさ。でも私が知らなかっただけで、心の中ではずっと比べていたんだと思う……。
ぴぴ子:一体何があったの!?
ちえ:あの日、おいしい料理を食べながら、話も弾んですごくいい感じだったの。彼ママが「かわいい爪ね」とか「3つもお店を持ってるなんてすごいわ」ってたくさん褒めるから、私はすっかり浮かれちゃってさ。でも、お手洗いを借りに5分ほど席を外してリビングへ戻る途中に、彼と彼ママがヒソヒソと話す声が聞こえてきて……。
ぴぴ子:ドキドキ。
ちえ:耳を澄ますと、彼が「やっぱり母さんの料理はおいしいな~」って言ってるの。私の料理には文句も言わないけど「おいしい」とも言ってくれない彼が! すると彼ママが「あの子はあんな長い爪してるけど、料理は作ってくれるの?」って彼に聞くのよ。さっきまで私の爪を褒めていたくせに! 彼はなんて答えるのかなと思っていたら、「たまに。でもおいしくない。下手なんだよ」って。あの優しい彼が……ってショックで茫然としたよ。
ぴぴ子:ぴぴ子だったら耐えられないっ……!
ちえ:しかも、私に追い打ちをかけるように彼ママが「料理が下手なのに同棲して大丈夫なの?」って彼に聞くのよ。さらに「やめておいたら? そもそも爪は気にするのに、恋人の食べるものを気にしない相手とは別れたほうがいいわよ」って別れることをすすめてたの!
ぴぴ子:いやーーーっ! 毎回思うけど、「彼ママ」って裏の顔怖いのどうして!?
ちえ:彼ママこうも言ってた。「結婚するなら仕事よりも家庭のことをがんばれる女性にしたほうがいい」って。挙句の果てに「ネイルサロンを3つ持とうが、3度の飯をちゃんと作れない人とは結婚すべきじゃない」とも言ってたわ。
ぴぴ子:彼ママが専業主婦だと、バリバリ働いてるっていうのはマイナスポイントになっちゃうのか。
ちえ:ショックで動けなかったけど、早く戻らないと「彼氏の実家で大便する女はろくなもんじゃない」って彼ママに思われそうだから、悲しい気持ちをぐっと堪えてリビングに戻ったよ。何も聞いてないように過ごしたけど、笑顔がひきつってやばかった。
ぴぴ子:そんな風に彼ママが思うかは置いといて、それがきっかけで彼と別れたんだね。
ちえ:うん。それで悔しかったから、今料理教室に通っているところ! やっぱり「胃袋をつかめ」よね!
ぴぴ子:それ、すごくいいと思う! うちのお兄ちゃんも、バレンタインにちえちゃんからもらったおいしくないチョコが原因で、ちえちゃんと別れたからさ。
ちえ:えっ……そうなの?
ぴぴ子:あ、やば。知らなかった?
ちえ:全然知らなかった。てっきりケンカしたときに、顔をスカルプネイルで攻撃したことが原因かと思ってた!
ぴぴ子:そんなことしたの!?
ちえ:元カレにもやったよ。
ぴぴ子:スカルプネイルを悪用しないで!
ちえ:とにかく、ぴぴ子も彼ママに会うのを怖がってないで思い切って会ってみなよ! そしたら、自分に足りないところに気づかせてもらえるかもしれないよ。……嫌味な方法でかもしれないけど。
ぴぴ子:嫌味な方法では嫌だよ!
ちえ:彼ママに会うときは教えてね。とびっきりのネイルしてあげるから。
ぴぴ子:わ~いいね! 彼ママからの好感度が高いネイルをお願い♪
ちえ:何言ってるの? 彼ママに会うときこそ「スカルプ」でしょ!
ぴぴ子:だからスカルプネイルを悪用しないで~!
(文:パンジー薫、イラスト:まめ、構成:マイナビウーマン編集部)
※登場人物の設定は一部フィクションです
※この記事は2019年01月13日に公開されたものです