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仲直りする方法は? 大人の親子喧嘩の原因と対処法

熊谷佐知恵(心理カウンセラー)

はらきよか

親子喧嘩を回避するためには

親子といえども、喧嘩はお互いにストレスのたまるもの。できれば喧嘩そのものを避けたいものですよね。親子喧嘩を回避するためのコツや、イライラを解消する方法について、ご紹介します。

親子喧嘩をしないためにできること

不満や文句を伝えられたとき、「そうだね、ごめんね」と言えるのは、自分の気持ちを客観的に見られるくらいまで成熟し、また親と適切な距離を保てるようになってからです。時間をおいて自分の気持ちを整理したり、専門家や信頼できる人に相談して客観的なアドバイスをもらったりするなど、今の状況を冷静に観察してみるのがいいかもしれません。

また、たとえ家族であっても、自分と相手は違う人間です。興味関心が同じであるとは限りません。自分の言い分を伝えるだけでなく、相手の言い分にも耳を傾ける必要がありそうです。先入観を脇において話を聞くのは、最初は難しいかもしれません。しかし「相手にしたことは自分に返ってくる」と思って、相手の話に耳を傾け、その後で自分の言いたいことを伝えるといった工夫も取り入れてみましょう。

そして、自分の思いを伝えるときには、何をどうしてほしいのか、素直に正直にリクエストすることも大切です。相手のどの部分がどのように不快に感じたのか、また相手にどうしてほしいかを具体的に説明できるようにしておくこと。もしくは説明できるくらい自分の頭の中を整理しておくこと。そうすることで、不毛なすれ違いも少なくなります。

そのほかにも、相手に謝ってほしいことがあれば、潔く自分の非を認めることもポイントです。「さっきは言いすぎてごめんなさい。でもこれだけはわかってほしかった」「この件に関しては私も言いすぎて申し訳ないと思っているけど…」と前置きをした上で要望を伝えられると、相手も心を開きやすくなります。ぜひ試してみてくださいね。

それでも親にイラッとしたら?

怒りやイライラなどの不快な感情は、貯金のようになって、のちのち利子をつけて返す羽目になります。そのような感情を解消するために、一旦その場を離れるなどしてやり過ごした後、自分のための時間をとって、心にそっと寄り添ってみてください。

「何でイライラしているのか自分でもわからない」からイライラするということもあるでしょう。そういうときは、「私がイライラしていたのは、こういうことだったんだ!」とわかることで怒りは解消されます。

一方で、親から依存されているケースでは、親と一定の距離を保つことが大切です。それは自分の問題なのか、あるいは親自身の問題なのか、本質的な課題を見極める必要があります。

次ページ:親子喧嘩をしてしまった際の仲直りの仕方

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