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低収入、ひとり暮らし。専門家が教える「女性の貯金術」

川部紀子(ファイナンシャルプランナー/社会保険労務士)

おぜきめぐみ

簡単にできる貯金術

どんな立場の人であれ、貯金があることは人生の不安材料を減らすことにつながります。収入が少ない場合はなおのこと。そこで、定収入でもはじめられる貯金術をご紹介します。

低収入でもはじめられる貯金術

まず、年収が低くてもお金を貯めるには、カードローン、キャッシング、リボ払いがないことが前提。その上で次の3つの方法からお金を作り出す必要があります。

①収入を増やす
②支出を減らす
③資産運用で増やす

しかし、年収がかなり低いということであれば、③は後回しです。続いて具体的な貯蓄の方法についてご紹介します。

オートマチック貯蓄

オートマチック貯蓄とは、「自動的に」「定期的に」「定額を」貯蓄すること 。会社で申し込める給料天引きの積み立て、なければ、毎月積み立ての定期預金を利用しましょう。「余ったら貯めよう」という考え方では甘すぎます。気が付けば貯まらないまま、5年、10年と平気で過ぎていきます。1,000円でも2,000円でもいいので、制度を利用し積み立てはじめることが重要。そして、残りのお金でやり繰りして生活できそうであれば、金額をアップしましょう。

節税による貯蓄

節税方法として代表的なのが、ふるさと納税と確定拠出年金です。みなさん、年収が少なくても所得税・住民税は納めていると思います。その場合、ふるさと納税と確定拠出年金(会社の企業型確定拠出年金に自分のお金を投入する方法やiDeCoと呼ばれる個人型確定拠出年金)で税金を下げられる可能性があります。お金を浮かせたわけですから、その分を貯蓄に回しましょう。内容の理解や申し込みに少しハードルはありますが、多くの方が実際に利用している制度なので、本気で貯めたいのであればそのハードルも乗り越えられるはずです。

不要品販売による貯蓄

「もう要らないかも」というものを、スマホのフリマアプリで売却しましょう。そして、手数料を差し引いた金額を箱に入れていきます。実際の売上金の入金はスマホ上で行われますので、そのお金で生活に必要なものを安く買うなどでもOK。でもあえて、売上金から手数料などを引いた入金額を箱に入れてみましょう。この方法は、年末などキリのいいところまで貯めて増えていく様子を実感することが目的です。そうすることで、増やすことに手を抜いていないかの確認になり、そのお金に手を出さない意志を育てることもできますよ。売却には面倒を伴いますが、年収が低い中で収入を得る方法には限りがあります。面倒くさがることは、お金の入り口を自ら閉ざすことになるのです。

ひとり暮らしの人にオススメの貯金術

上記3つを実践した上で、もう少し積立額を増やせるようなら、つみたてNISAを活用してみましょう。つみたてNISAとは、特に少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度で、対象となるのは一定の株式投資信託になります。 最長20年の非課税期間が設けられた投資制度ですので、長いスパンで少しずつ増やすことも検討してみるとよいでしょう。値動きはありますが、最長20年の間のどこかのタイミングで増えることを目指し、一喜一憂しないことがポイントです。

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