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無気力の原因って? 何もしたくない日の過ごし方

大塚統子(心理カウンセラー)

三浦一紀

何もしたくない日、どうすればいい?

何もしたくないときは、心の疲れや燃え尽きた感を抱いていることが要因です。それは日々生きていく中で避けがたいことでもあります。「何もしたくない」と思ってしまうことをどのように受け入れ、少しずつ気力を取り戻すためにどうすればいいかを、説明していきます。

何もしたくない日の過ごし方

一番大切なのは、「私は何もしていない」とか「何もしたくないと思う自分はダメだ」などと自分を責めないことです。「今日は何もしたくないな~」とただその気持ちがあることを認めましょう。

そして、「何もしたくないと思うほど、がんばってきたのかも」と自分をほめたり、「疲れている私を休ませてあげよう」と自分を大切にしたりしてはいかがでしょう。

たとえ体を動かして何かをしていなくても、「何もできていない」と自分に否定を向けていると、心は休まりません。「今日は休むことができた」とか「何もしたくないのに料理をした私はスゴイ」などと自分を肯定していくと、心は元気になりやすいでしょう。また、「何もしない」と自分が選択していると思えると、充実を感じやすいでしょう。

「何もしたくない」と思うことは悪いことではありません。ただ、何かしら心身に負担がかかって無気力になっているのなら、今までのやり方では何かうまくいっていない部分があるのかもしれません。「自分は何を感じているのだろう」「何を感じるのがイヤなのだろう」と心の声を聞く時間を過ごしてみてもいいでしょう。

無気力を脱するには?

何もしたくないとはいえ、やらなくてはいけないことがある場合は、次のような方法を試してみてはいかがでしょうか。

導入の作業を目標にする

たとえば、掃除をしなければならないのなら、掃除用具を持ってみる、メール連絡をしなければならないのなら、メールソフトを開く、勉強しなければいけないのなら、テキストを開くなど、導入の作業までを目標にして行動してみましょう。導入となる作業をはじめると、その流れで取り組みやすくなることがあります。

しなければならないことを細分化する

たとえば、「プレゼンを成功させなければならない」だと、すぐには実行できません。こういった場合、プレゼンを成功させるために必要な作業を細分化してみましょう。調べ物をする、データをまとめる、構成を決める、資料を作る、話す練習をする、などと細かく分けると、「今何をするか」が決めやすくなるでしょう。作業の単位が小さければ小さいほど、簡単に達成できるので、気軽に取り組みやすくなります。

やめることを決める

やらなければいけないことがたくさんありすぎて動けなくなっているのなら、絶対にやること・やらなくてもいいことを取捨選択する必要があります。やらなければいけないと思っていることのリストを作り、その中から「やらなくてもいいこと」「やめること」を決めましょう。やめる決断には勇気がいりますが、やめた後はスッキリするでしょう。

終わった後にご褒美を用意する

やらなくてはいけないことが終わったら「○○をしてOK」と、自分にご褒美を用意してみましょう。ご褒美のためにがんばろうという気持ちを使って、やらなくてはいけないことを終えてしまいましょう。

新しいやり方を取り入れる

今までとはちがうやり方を取り入れてみましょう。たとえば、これまでひとりでしていたことを、周囲の人にお願いして分担してもらうとか、「絶対こうでなければ」とこだわっていたことをやめてみるとか。「これだけはしたくない」と避けていたようなことを試してみるのもよいでしょう。新しいやり方で、新しい自分に進化してみましょう。これまでの自分の限界を超えることができると、気力を取り戻すことができるでしょう。

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