寂しさを埋める方法は？　男女に共通する寂しさの理由とは

ひとりの時間が寂しくて苦しい気持ちになったことがある人は多いはず。しかし、そもそも「寂しい」とはどんな感情なのでしょうか？

今回は、人が寂しさを感じる理由や寂しさを埋める方法、寂しさを感じるメリットについて、心理コーディネーターの織田隼人さんに教えてもらいました。

寂しさを感じる理由とは？

人はなぜ「寂しい」と感じるのでしょうか？　まずは、寂しさについて分析してみましょう。

寂しさを感じるのは社会性があるから

「生物」の基準で見ると、人間はゴリラや猿などに比べ、力も弱く身体能力で優れている点は少ないです。

一方で、人間の強みはほかの人と協力し合うことができる「社会性」があることです。

これは、協力し合うことで大きな成果を出したり、情報共有をしたりすること。この社会性を強みとして人間は生きてきたので、「自分以外の人」との関係性を求めるのです。

自分以外の人との依存関係を作ることで人間は発展してきたため、依存関係がなくなることは人間にとってよくないこと。そのため、ほかに頼れる人がいないという状態になると、寂しいと感じるように人間はできています。

寂しさを埋める方法は？

愛する人と離れてしまう遠距離恋愛中の寂しさや、愛する人を失ってしまった寂しさ。いろいろな寂しさがあります。ここでは、寂しさを埋める方法をチェックしていきましょう。

（1）運動する

寂しさは心のストレスとなりますが、心の問題を心だけで解決しようとすると無理が生じがち。「自分と向き合ってみる」などは、寂しさに打ち勝つためにいいことですが、とても大変ですよね。さらに、自分と向き合う時間は寂しさが増してしまうので、あまりいい方法とは言えません。

それよりも心の問題は“心以外”の方向で解決するほうがいいでしょう。ここでおすすめなのが運動です。

なぜなら運動すると身体にストレスを与えることになるから。身体のストレスは自分自身に迫る危機となるため、人は心のストレスよりも身体のストレスのほうが感じやすいようにできています。

運動したり、お風呂やサウナに入ったりすることで、身体に心地よいストレスを与えると、心の寂しさはかなり紛れてしまいます。上手に身体にストレスを与えることで、寂しさを物理的に和らげてみてください。

（2）人間関係を強化する

寂しい気持ちは人間関係が希薄になる状態から生まれます。

女友だちでも男友だちでもいいので、人間関係を強化することが大切です。その人間関係を強めれば強めるほど、寂しさが緩和されるはず。

（3）好きなことをする

寂しさに支配されるのではなく、自分が「心地良い」と感じることに意識を向けてみましょう。

例えば、日帰り温泉、岩盤浴、ショッピング、映画を見る、マンガを読むなど、趣味と言えるほどではなくても小さな心地良さを感じることがあると思います。

寂しいと感じた時は逆にチャンスと捉えて、自分の心地良さを見つけてみましょう。

（4）仕事や勉強に集中する

仕事や勉強をしている時だけは、寂しさに対して鈍感になれる人もいるのではないでしょうか？

集中している間は、余計なことを考えなくても済みます。また、努力すれば成果が表れ、結果的に自己肯定感も上がるもの。自然と気持ちが晴れていくかもしれません。

寂しさを感じるメリット

私たちはどうしても、「寂しい＝悪いこと」ととらえてしまいます。ですが、寂しさを感じることにもメリットがあるようです。これを知っておくと寂しさを感じたときに、少しだけ気分が楽になるかもしれません。

寂しさがよりよい関係を生む

「寂しい」という気持ちは、人間関係を作る上で欠かせない要素です。たとえば、寂しいと誰かほかの人を頼りたくなりますよね？　ほかの人を頼ったり、誰かから頼られたりすることで、自分ひとりではできないことができるようになります。

人間は「社会性」を身につけて繁栄した生き物。そのため、寂しさが社会性を作ってくれるとも言えます。つまり、「寂しい」「誰かにそばにいてほしい」という気持ちがあるからこそ、人は人と触れ合って関係を築き、よい物を生み出していけるのですよ。

失恋や遠距離恋愛、別れなどの「寂しさ」を乗り越えて成長しよう

マイナスの感情だと思っていた寂しさですが、人間が社会生活を送るためには不可欠なものだということがわかりました。また、「遠距離恋愛」、「失恋」など、原因によって寂しさを埋める方法も異なります。適切な方法で寂しさを乗り越えれば、人間としてさらに成長できるはずです。

（監修・文：織田隼人、文：篠崎夏美）

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※画像はイメージです

※この記事は2018年05月08日に公開されたものです