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肩こりで歯が痛くなる? ~肩こりからくる歯痛に要注意~

吉本彰夫

肩こりから来る歯痛の原因

肩こりと歯痛の関係性についてご説明いただきました。では、その原因について吉本先生に教えていただきましょう。

解消

吉本:まず「関連痛」と言われる、直接的に歯が痛くなる場合です。例えば、冷たいカキ氷を一気に食べて、頭がキーンと痛くなったことはありませんか? 口の中に刺激を受けたのに頭が痛む、こうした事象を「関連痛」といい、原因とは離れた場所に痛みが生じます。「関連痛」の原因には末梢(まっしょう)説や中枢説など諸説あり、専門家によっても意見の分かれるところです。肩こりの一部に、歯を痛くさせる「関連痛」があることが知られています。肩こりの原因は多々あります。例えば無理な姿勢、猫背など姿勢の悪さ、パソコンやスマートフォンの長時間連続使用によるストレートネック、顎関節症やかみ合わせの悪さ……。いずれも本来の正しい姿勢とは異なる姿勢をとることで、頭の位置が移動してズレます。人の頭は意外と重くスイカの大玉くらいの重さがあり、その頭が本来とはズレた位置にあると、姿勢が簡単に崩れてしまうのです。姿勢が崩れると、さまざまな弊害が生じます。

第一に崩れた姿勢で頭を支えなければいけませんので、首や肩の筋肉に過剰な力が必要となり肩こりになり「関連痛」として歯を直接痛くさせるということがあります。第二に姿勢が崩れることにより、上下の歯が本来とは違う場所で当たってしまうというかみ合わせになってしまうことがあります。

上あごは頭と一体化して動いていますが、下あごは振り子のようにぶら下がっていて、バランスを取ろうと自由に動きます。そのため、本来受け持つ力の何十倍もの力がかかったり、無理な方向からの力がかかったりして、歯が痛くなることがあります。またかみ合うタイミングが本来よりも早かったり、強かったりしたときに、食い縛りや筋肉の緊張、噛むときの筋肉(咀嚼筋)が強くなることによって歯に痛みが発生することがあります。

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