お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

マスクでニキビが悪化するって本当? 顔ニキビの原因と対処法

福永麻紀

石部千晶/六識

女性にとって、顔のニキビは厄介なもの。人の目が気になってしまう部分ですよね。そのため、ニキビを隠すためにマスクを着用する女性も少なくないはずです。ただ、マスクのせいでニキビが悪化しないかどうかも気になるところ……。そこで今回は、マスクでニキビが悪化することはあるのか、北青山Dクリニックの皮膚科専門医・福永麻紀先生に教えてもらいました。

<目次>

顔にニキビが発生する原因とは

af9940093619w-1

ニキビは、皮脂が毛穴につまり、それが炎症を起こすことで発症します。これは、どの場所にできるニキビも同じ原理です。

顔のパーツの中にも、ニキビができやすい部分とできにくい部分があると思いますが、それは、毛穴と皮脂の量の多さが関係してきます。鼻やあご、口周りは、毛穴が多く皮脂の活動が活発なので、どうしてもニキビができてしまいやすい部位だと言えますね。

また、口周りは、皮脂線の働きを活発にする「男性ホルモン」の影響を受けやすい場所でもあります。これも、口周りにニキビができやすい原因のひとつ。この男性ホルモンは、ストレスがかかったり血流が悪くなったりすると、活性化されやすくなります。したがって、不規則な生活習慣やストレス、血流を悪くする喫煙などもニキビの大敵です。

生理前から増えてくる「黄体ホルモン」も、男性ホルモンと似た作用を持っています。生理前にあごや口周りにニキビができやすいと言われているのは、この黄体ホルモンの影響だと考えられています。

マスクをするとニキビが悪化するって本当?

af9940093746w

先ほどお話ししたように、マスクでおおわれる部分は、もともとニキビができやすいパーツです。マスクをつけるとその部分が蒸れてしまい、さらにニキビが発生しやすくなったり、悪化させたりしてしまう可能性が高いでしょう。マスク内の湿度が高くなることで、ニキビの原因になる菌が増殖してしまうからです。

蒸れだけでなく、あごや頬などのマスクが当たる部分が刺激を受けて、ニキビができやすくなる、ということも考えられます。

このように、マスクはニキビに悪影響をもたらす要因が潜んでいるので、ニキビがあるときはできるだけマスクをつけないことをおすすめします。

顔のニキビの対処法

af9940093776w

では、気になる顔のニキビはどのように対処していくとよいのでしょうか? 最後に、そのケア方法を教えてもらいました。

ニキビがあるときのマスク選びのコツって?

ニキビができているときは、マスクを着けないほうがいいのですが、風邪などでどうしてもつけなければならない場合もあるかと思います。そのときは、顔に密着しづらい立体型のマスクを選ぶようにしましょう。「患部にマスクを触れさせない」ということが、重要なポイントです。

人がいないタイミングなどを見つけて、小まめにマスクをはずし、蒸れないように換気させるのも有効ですよ。

顔のニキビを治す方法

ニキビができてしまったら、マスク以外でも患部に刺激を与えないことが大切。顔は泡洗顔で包むようにやさしく洗う、気になっても潰さないなど、極力触らないように意識してください。また、化粧もニキビを悪化させますので、ニキビの周辺だけでも我慢したほうがいいでしょう。

もちろん、皮膚科でも治療を行っていますので、たかがニキビと思わずに、気軽に医療機関を受診してください。ニキビの膿を出す薬なども処方できるので、キレイに早く治すことができますよ。

まとめ

マスクはニキビを隠すことができて便利! と思っていたけれど、逆に悪化させて回復を遅れさせてしまうことも。人に見られるのが嫌な気持ちもわかりますが、ニキビを早く完治させるためにも、やむを得ない場合以外はマスクの着用は避けたほうがよさそうです。

(取材協力:福永麻紀、文:石部千晶)

※画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.07.26)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

※この記事は2017年05月30日に公開されたものです

福永麻紀

慶応義塾大学医学部卒業後、同大学皮膚科学教室に入局。浦和市立病院皮膚科、練馬総合病院皮膚科を経て、現在は北青山Dクリニックフォーラムに在籍し、皮膚科治療を中心に診療をしている。下肢静脈りゅうの中でもレッグベインと呼ばれる細かい網目状の血管に対するレーザー治療を中心に、ニキビ治療、肌荒れ、脱毛などの相談も男女問わず行っている。患者さんの要望をよく聞き、それぞれに寄り添った診療を心がけている。

この著者の記事一覧 
石部千晶/六識

「こんな情報がほしかった!と思ってもらえるような情報をお届けしたい」という想いから、舞台照明の仕事を経てライターに転職。昔から書くことが好きで、小学生のころから日記を書きためている。現在は、主にグルメや旅をテーマにした取材・執筆を行う。プライベートでは動物との触れ合いが何より好きで、牧場に行ってはムツゴロウさんのようになっている。

この著者の記事一覧 

SHARE