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職場のムードメーカーは仕事ができる? どうやったらなれるの?

藤井佐和子(キャリアアドバイザー)

ムードメーカーと仕事の関係

ムードメーカーがいるおかげで、職場の雰囲気、人間関係がよくなりそうなことはイメージできますが、では、仕事上の成果にどのような関係があるのでしょうか。ムードメーカーになることの、仕事上のメリットに関してお伝えします。

ムードメーカーは仕事ができる?

ムードメーカーと呼ばれる人の中には、残念ながら仕事に結びつかない人もいるのです。以前、ある管理職からこんな相談を受けたことがあります。
「チームメンバーのひとりの女性は、とても明るくいわゆるムードメーカー。だけど、仕事中ずっとしゃべっていたり、ランチから戻ってくる時間が遅れたり、仕事も納期を守らないことが多くて困っている。明るく周囲に影響力のある人だから、注意しづらいのも悩ましい。ほかのメンバーもその人の影響が強く、あれでいいんだ、と思ってしまっている様子。なんて注意したらいいものか……」。

折角ムードメーカーなのに、もったいない! では、どうしたら仕事の成果に結びつくのでしょうか。何がこの女性には足りないのでしょうか。

おそらくその女性は、全体が見えていないことがマイナスになってしまっているのかもしれません。全体が見えているとは、「自分に期待されている成果がわかっている」「自分の行動の影響がわかっている」「ビジネス視点を持っている」などのことです。ここの目が欠けていると、ただただ楽しい人、になってしまいます。特に社歴が長くなると、まわりも注意しづらくなるもの。ますます注意が必要です。

全体を見れる目を持った、仕事のできるムードメーカーをどうせなら目指しましょう。

ムードメーカーの仕事上のメリット

ムードメーカーとしてのスキルを仕事に活かすためには、以下のようなメリットを感じて仕事をしてみてはいかがでしょうか。

(1)リーダーの役割を任せてもらえる

ムードメーカーに期待されるのは、「リーダーシップ」です。この人がリーダーなら、みんなのモチベーションもアップし、チームとしての仕事が期待できます。

(2)発言しやすくなる

ムードメーカーは日ごろからの関係構築ができています。後輩や上司、他部署の人、ときには経営者とフラットにやりとりができる人も! そのため、自分がこうしたい、と思ったことは、発言しやすく、通りやすくなります。

(3)お給料アップ

ムードメーカーは言い換えればヒューマンスキルです。会社の評価項目には、テクニカルスキルで測られる部分もありますが、一方でヒューマンスキルも見られています。このスキルが会社によい影響を与える、と思われれば、評価はアップするはずです。

(4)「辞めないでほしい」と必要とされる

ヒューマンスキルを評価されることで、この人にいてほしい、なくてはならない存在となります。よい影響力を発揮することで、より多くの人に存在を求められることになるのです。

ムードメーカーは転職に有利?

今の会社での評価はもちろんですが、転職でもムードメーカーは有利になります。求人内容にはどんな人がほしいか、といった企業側の要望が書かれていますが、たとえば〇〇の経験〇年以上、といった業務に即した要望だけでなく、人物的な希望も並列で書かれています。

その中に度々見かけるのが「ムードメーカー」というワードです。キャリア相談では、転職の際の自己PRに悩んでいる人も多いです。そこで伝えているのが、自身が入社したら、周囲にどのような影響を与えられるのか、前職の経験を実績としてアピールすることです。その人が入社してくれることで、職場をよい雰囲気にしてほしい。そう願う企業は多いものです。

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