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【女の嘆き】婚活していた友人がお先に入籍! このまま私だけ取り残されちゃうの?

三吉野愛子

「あの子っていいなぁ! 私なんて……」「今、私ってどう見えてるんだろう」など、他人と比較して自己評価が下がったり、同性・異性の目に自分がどう映っているかを気にしすぎたりすること、ありますよね。心理コーディネーター・三吉野愛子が、そんな複雑な女ゴコロを解説し、嘆きの処方箋を出します。自分らしく輝いて生きるヒントをチェックして!

<今回の嘆き>
20代最後の一年を賭けて一緒に婚活に励んできた友人が、急きょ年内に入籍することになりました。しかも、「結婚しても仕事は辞めない」と豪語していたのに寿退社だとか。急に忙しくなってしまった友人とは話も合わず、なんだか疎遠に。「お互いの結婚式は、全力でサポートしようね!」なんて誓いが、今はむなしく感じます。一緒に婚活をがんばってきたつもりだけど、私は独女特有の負の連帯に甘んじていただけかもしれないと思うと、恥ずかしいやら悔しいやら。このまま私だけが幸せから取り残されてしまうのでしょうか。

お互いに幸せに向かってがんばっていたはずなのに、いざ先を越されてみると手放しで友人の幸せを喜べず、どす黒い気持ちがムクムク。あっさり幸せに身を投じた友人が薄情に思えたり、取り残される寂しさに打ちのめされたり、アラサー独女の胸中はまさに複雑になることも……。

そんな心境の中でも、ひとつ自分の心に問いかけてほしいことがあります。それは、「私は、今すぐにでも幸せのチャンスを迎え入れる準備ができているか?」ということです。人は変化することに不安を抱く生き物だと言われます。結婚したいと頭で思ってはいても、慣れ親しんだライフスタイルが変わってしまうことを心のどこかで怖れている場合もあります。その場合は、もう一度幸せに対して心をオープンにして、「私は、いつでも変化を受け入れる準備がある」という気持ちを取り戻しましょう。下記に、揺れる独女心を整えるコツをご紹介します。

女の嘆きの処方箋

その1 矛盾を怖れず、流れに身を任せる心構えで

友人の決断と変化に動揺した背景には、“変わり身の早さ”を裁く気持ちがあるのではないでしょうか。「寿退社だなんて、ずいぶん話がちがうじゃない」などと、彼女の変化を好意的に受け止められない葛藤があるのですよね。でも、独身の段階で決めていたことは、自分だけの都合に過ぎません。結婚は相手があって成り立つものですし、状況は刻々と変わっていく中で自分も変化を迫られて当然ですよね。

結論から言うと、独身モードから結婚モードへと変わっていくときは、友人のように変化の流れに身を任せて正解。自分が望んでいるチャンスの波がやってきたら、矛盾を承知で進んでみましょう。変化していく自分の矛盾を責めない。そして、矛盾を抱える自分を裁かず丸ごと抱えて進んでいく。それが、大きなライフイベントに際したときに大事な心構えとなります。

その2 複雑な胸の内に、ひとつずつ声を与える

気持ちよく友人を祝福し、そして迷いなく自分の幸せに注力するには、やはりモヤモヤした感情をきちんと整理する必要があります。まずは、頭の中に浮かぶ彼女に対する消化できない気持ちを言葉にして書き留めてみましょう。そして、その気持ちをめぐってわき起こるさまざまな思いにも、ひとつひとつ声を与えていきましょう。

(気持ちの整え方の例)
例1.「婚活がうまくいっていること、私に黙っていたわけ?」
→本当のことを話してくれなかったことが、私はショックだったんだ。
→幸せを一緒に喜べないような雰囲気を作っていたのなら、ごめんね。

例2.「仕事は辞めないって言っていたのは、嘘だったの?」
→本当は私も、しっかり稼いでくれる男性に守られたい本音があるかも。
→友人が大切な相手と話し合って決めたことだから、尊重しないとね。

例3.「私が結婚できなくて、彼女が結婚できた理由は何なのよ!」
→私は、すぐに人と比べて焦っちゃうところがあるんだよね。
→彼女のタイミングは今だった。そして、私は私のタイミングでいいんだよ。

例4.「自分さえ幸せなら、友だちのことなんてどうでもいいの?」
→ずいぶん彼女と支え合ってきたから、急にひとりになると寂しさが沁みるな。
→私は私で自分を幸せにしなきゃ! 落ち着いたら、彼女に連絡してみようかな。

例5.「ああ、このまま私だけ結婚できなかったらどうしよう!」
→こうやって自分を追い詰めていじめるのは、やめなくちゃね。
→未婚だからって悪いことをしているわけじゃない。堂々としていていいんだ。

友人に対する思いのベクトルはひとつではありません。悔しさ、寂しさ、情けさ、ありがたさ、懐かしさ、それぞれに声を与えてひとつずつ認めていくうちに、いつもの自分らしさを取り戻すことができるはず。

その3 幸せを奪い合う仮想ゲームからは降りる

たとえば、世界中の幸せの数には限りがあって、まわりの人と椅子取りゲームのように奪い合わねばならないとしたら、誰もがライバルになり得ます。誰かが幸せそうな笑顔を浮かべるたびに、「これでまた、私にまわってくる分の幸せがひとつ減った」と落ち込むことになるでしょう。しかし実際は、幸せの数に限りなどなく、友人には友人に用意された幸せがあり、自分には自分に用意された幸せがあるのです。まわりの人々と幸せを奪い合うような辛い仮想ゲームにハマっていることに気づいたら、ときどき自分でリセットしましょう。隣人の幸せを気前よく願いながら、豊かな気持ちで婚活を続けていけるといいですね。

※画像はイメージです

(心理カウンセラー:三吉野愛子)

※この記事は2015年12月19日に公開されたものです

三吉野愛子

1978年、福岡県生まれ。2001年、東京学芸大学教育学部を卒業し、教育系広告代理店に勤務しながら心理カウンセリングを学ぶ。2005年より心理カウンセラーとして活動するかたわら、TV、ラジオ、雑誌の企画監修などを手がける。著書に『恋愛ダメ子の診療所』(日経ウーマン選書)。現在、東京を拠点に、現在、心理カウンセラーとして活動中。

●三吉野愛子カウンセリングオフィス ブログ
http://blog.goo.ne.jp/dearlife_2015

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