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【特集】結婚できる確率は3%!? 社会学でイマドキ男女の結婚観を解き明かす!

ヤマダケイコ/六識

山田昌弘

人生において、「結婚」は大イベントのひとつ。でも、昔に比べ結婚観は多様化しているように感じることもありますよね。女性が結婚したいと思っても、男性にその気がなければ、結婚への道は遠のくばかり。男性は結婚についてどう考えているの? 女性との考え方のちがいは? 結婚へ踏み出すにはどうしたらいい? など、イマドキ男女の結婚観について、『婚活』という言葉の生みの親、社会学者の山田昌弘先生に聞いてみました!

■「経済格差」の広がりが現在の「結婚難」を生み出している!?

「若い男性の収入格差が広がっていることが、最近の結婚しづらさをつくり出している」と山田先生。そんな「結婚難」の状況が、現代ではますます進んでいるのだとか。

「もともと日本では、男女ともに家計の安定=結婚生活の安定、という意識が強い。そのため非正規雇用の若い男性が増えるにつれ、未婚化が進んできたんです」

最近の夫婦は共働きをするから男性の収入が低くても大丈夫、という考え方には、意外となっていないのだそう。

「男女ともに、稼ぎを担うのは男性、という意識は未だに強い。しかも子どもができると女性は仕事を離れることが多いし、日本では子育てにお金がかかる。だから収入が少ない男性ほど、結婚をあきらめはじめているんです」

20~30年前は、ほとんどの男性が正社員で収入は右肩上がり。将来、経済的に安定する見通しがあったから、男女とも深く考えずに結婚できた、と山田先生。しかし最近は、安定した結婚生活を送るためには「経済面」を強く意識しなければならないため、結婚に対して、男性が特にシビアになっているとのこと。

■今は結婚以前の「恋愛」すら廃れつつある「恋愛不況」の時代

また、愛さえあればお金はなくても一緒にいられる……という状況も現代では成立しづらいと山田先生は言います。

「昔は、経済的な安定があれば結婚生活を維持できたわけで、夫婦のコミュニケーションは必須じゃなかった。そうしたことに無意識でいられる社会だった。でも今はそうじゃない。経済的な安定も夫婦のコミュニケーションも両方必要とされ、結婚に求められるものが重くなってしまっているんです」

好きになったから、結婚して一緒に生活する……という、「恋愛の先に結婚がある」と単純に考えられなくなったために、経済的に不安のある男性は、気になる女性がいても“好きになるのをやめよう”、“好きになっても付き合わないようにしよう”と考えはじめるように。「恋愛をすることすら廃れつつある」と山田先生は言います。

一方、女性は出産など年齢によるタイムリミットがどうしてもつきまといます。そのため男性と比べ、相手に気になる面があったとしても「好きになった人と結婚したい」という気持ちが強い傾向にあるんだとか。それでも「結婚して家族を作りたい」という思いは男性にもある、と山田先生。

「結婚していれば、病気になったときに看病してもらえるし、死んだら弔ってもらえる。子どもがいれば最後は何とかしてくれるだろう。日本の家族は、そうした“苦難の共同体”として機能している。だから、決して男性も結婚したくないわけじゃないんです」

>次ページ:結婚の先にある“幸せ”のカギはやっぱり○○すること!?

(ヤマダケイコ/六識)

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