お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

【特集】結婚できる確率は3%!? 社会学でイマドキ男女の結婚観を解き明かす!

ヤマダケイコ/六識

山田昌弘

■結婚難の時代、男性に結婚を決意させるには?

では、結婚へ踏み出しにくい男性が増えているなか、結婚するにはどうすればいいのでしょうか?

「付き合っている男性がいるなら、女性から周囲を固めていったほうがいい。プレッシャーをあたえないよう、さりげなく“私たちって結婚するんだよね”と言ってみるとか。私の知り合いの女性は“結婚しない?”と恋人に言って“それもいいね”という返事をもらった翌日に、結婚式場の予約をすませて結婚しました。男性は、既成事実に弱いんです」

また、彼に収入に不安がある、と言われたときは「あなたの収入でやっていけます、と女性から言ってあげればいい。男性は、自分の収入で家族が生活できるかどうかを、すごく気にしますから」とのこと。

■「恋愛」はやっぱり結婚への近道

「結婚したい」と思う相手にまだ出会えていない女性の場合、「婚活」など、自分から行動を起こしたほうがいいのでしょうか。

「活動しないより活動したほうが、結婚できる確率は上がります。何もしないで1年後に結婚相手が見つかる確率は3%で、結婚情報サービス会社に入ると10%に上がるというデータもあります。これを確率が3倍になったと見るか、それでも9割は結婚できないと見るかですが、何もしないよりはいい」

とはいえ、基本は「恋愛すること」が大事、と山田先生。

「経済面だけを気にするより、恋愛して、その中から結婚したいという感情が生まれたほうが楽しい。そのためには、趣味の集まりなど、出会いの幅を広げて、どんどん男女交際すべきです。趣味が共通の夫婦のほうが、良好なコミュニケーションが維持できているというデータもあります。結婚した先の“幸せ”まで考えても、積極的に恋愛したほうがいいでしょうね」

(ヤマダケイコ/六識)

※この記事は2015年10月14日に公開されたものです

ヤマダケイコ/六識

お酒とコーヒーをこよなく愛するエディター&ライター。主に美容、カルチャーの企画を手がける。インタビュー好きで、特に記事にしづらい脱線話が大好物。将来は、故郷の名産・干物を絶妙の焼き加減で提供する“干物Bar”を開店し、サラリーマン&サラリーウーマンの愚痴を聞くのが夢。

この著者の記事一覧 
山田昌弘

中央大学文学部教授。1957年生まれ。専門は家族社会学。愛情やお金を切り口として、親子・夫婦・恋人などの人間関係を社会学的に読み解く試みを行っている。成人後・学卒後も親と同居し、基礎的生活を依存している未婚者を「パラサイト・シングル」と名付け話題に。また1990年代後半から日本社会が変質し、多くの若者から希望が失われていく状況を「希望格差社会」と名付け、格差社会論の先鞭をつけた。ほか『婚活時代』(共著・ディスカヴァー21)、『女性活躍後進国ニッポン』(岩波ブックレット)など著書多数。

この著者の記事一覧 

SHARE