【新連載】彼氏いない暦=年齢。そんなわたしが5つも年下の後輩に告白され……
「男なんて、女性より単純だから、
ちょっと目立ったり、ふらふらしてる子に、
自然に目がいって、手を出したくなるんだ」
そういった山野くんは、
少し苦そうな笑顔を見せた。
「ぼく……大学時代から一昨年まで、
ちょっと独占欲の強い女性と付き合っていて。
会えないときは、5分おきにメッセージを送ってきたり、
夜中に家まで来られたりとか、たいへんだった」
わたしは「それは疲れちゃうよね」と、
ごく普通に受け答えをしていたけれど。
山野くんは次の瞬間、ハッと気づいたような顔で
「ごめんなさい。
付き合ってってお願いをしているのに、
前の彼女の話、延々として」と口に手を当てた。
でもわたしは山野くんのその姿と、
それまでの話に、かなり好感を持った。
「ちゃんと誰かを好きになった経験は貴重だと思う。
わたしにはないから、ちょっとうらやましい」