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【新連載】彼氏いない暦=年齢。そんなわたしが5つも年下の後輩に告白され……

Story4★四歩目の着地は?

「それは月山さんが落ち着いた性格だから
男から見たら『放っておいても大丈夫』
な人に見えてたからだよ。
でも魅力がないのとは違うと思う」

山野くんは落ち着いた笑みを浮かべていた。
でもわたしは、彼の言うことの意味が、
よくわからない。

「それって、どういうこと?」
「あのね……ちょっと見て」
そう言って山野くんはコップの縁に、
スープ用のスプーンを置いて、少し揺らした。

「こうやって落ちそうなものには、
つい目がいってしまうものなんだ。
ふらふらゆらゆらしてると目立つから」
「そういうものなのかな」
わたしは今ひとつ、説明に納得できない。

「うん。だってこっちの、
テーブルの上のフォークには、
あまり視線が行かないでしょ」
「あ、たしかに」
わたしは言われてはじめてテーブル脇に、
きちんと置かれたフォークを見る。

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