お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

【新連載】何この子? 彼と親し気な彼女の存在が気になって……

「じゃあ、インターハイが近づいたら、
また電話しますね」

「お、よろしく!」

ぼんやりとふたりの話を聞きながら、
昔のことを思い出していたら、
小林さんが手を振って帰っていったので、
わたしはハッとして大地の方を見た。

「ごめんね、勝手に話し込んじゃって」
「ううん、気にしないで」
先に帰ろうかな、と思っていたことは、
口に出さず、わたしは微笑みかけた。

「悪いコじゃないんだけど、
あんまりまわりに気を使わないんだよね」
わたしは「ふふふ」と小さく笑って、
返事を控えた。本当のことは言いたくない。

「でもなあ……この間あのコから、
付き合わないかって言われちゃったんだ」

「あ……そうなんだ」
わたしは大地のその言葉に、小さく衝撃を受けた。

というより、大地が他の女性と付き合うかも、
という事実に衝撃を受けている、
自分の気持ちに驚いていたのだ。

次のページを読む

SHARE