いまさら聞けないエレベーターの「席次」とは?「右方上位」
座席と違い、どこに立つのも基本自由なエレベーター。しかしエレベーターにもきちんと上座・下座があるのです。一体どこが上座でどこが下座なのでしょうか? いまさら聞けないエレベーターの「席次」をご紹介します。
【座次には、テーブル以外にも順番があった「タクシーの末席は助手席。後部座席の下座は真ん中の席」】
エレベーターの中では、右にいる人が偉い!?
日本では左右どちらかの場合は左が上位とされています。しかし欧米の場合は、右が上位となる「右方上位」が基本なのだとか。そのため海外から持ち込まれたエレベーターは、左ではなく「右方上位」で上座・下座を考えるのがよいそうです。
例えば、上司と2人でエレベーターに乗った場合、操作パネルがどこにあるかはまた別の話として、全くの箱として考えた場合にはエレベーターに乗り込んだら上司は向かって左側の隅(エレベーター扉に向かって右側・隅)へ立ち、部下である自分はエレベーターの扉を入ってすぐ右側(エレベーター扉に向かって左側・前)へ立つのが良いそうです。
エレベーターの操作パネルの位置によって、下座は変わる?
エレベーターの操作パネルの前は末席の人が立つ場所。エレベーターのボタン操作を行うためです。そのため操作パネルの位置によっては、下座の位置が左右逆になることがあります。操作パネルがない上座位置は変わりません。
自分が末席にいるときは左右を気にせず、「操作パネル前が末席」と覚えておいた方がわかりやすいかもしれません。
ただしエレベーター内の左右どちらにも操作パネルがついてあるような場合は、「右方上位」の考え方で入ってすぐ右側(エレベーター扉に向かって左側・前)のパネルの前に立つようにしましょう。
上座は人や状況によって違うことも?
エレベーターの席次は現在左側の隅が上座という意見が主流ですが、出入りのしやすい中央奥が上座という考え方もあるようです。またエレベーターの席次は大勢で乗る場合や、混みあってきた場合は上座・下座をキープするのがむずかしく、なんとなくの位置でおさまることも多いもの。
「末席の人がボタン操作をする」というマナーさえ守れば、厳しく言う人も少ないため、マナーはマナーとして頭で覚えておきながら柔軟に対応するのがよいでしょう。
……とはいえ、知っているのと知っていないのとでは大きく異なるのがマナー。応接室や会議室の席次だけでなく、ぜひエレベーターの席次マナーも頭の隅にちょっとだけ入れておいてみてください。
※この記事は2014年10月27日に公開されたものです