お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

お寿司のルーツをいまに伝える300年ランチ―彩りあざやかな神田「笹巻きけぬきすし」で江戸の味を堪能

イートインの場合は潮汁が付く「笹巻きけぬきすし(7ヶ)」1750円

創業は元禄15年というから、これは赤穂浪士の討ち入りがあった年。毛抜きで魚の小骨を抜き、一つひとつを笹で巻くことからこの名がある、江戸の昔から続く、現存する最古の鮨(すし)が「笹巻きけぬきすし」である。

【【性格診断】寿司ネタで分かるあなたのお金の使い方】

冷蔵庫などなかった昔のこと、寿司の第一義はともかく“保たせる”ということ。現在では万人の嗜好にあわせて食べやすく塩も酢も控えめにされているが、それでもキリッとしまった、酸味の強いネタの味わいは独特なものがある。

●300年の歴史をいまに伝える寿司の原形
自宅や訪問先への手みやげや結婚式の引き出物など、お客の9割がテイクアウトする店だが店内にはテーブル席もあり、笹巻きすし3ヶ(おぼろ、玉子、海苔巻き)580円からイートインも可能。おすすめは白身魚、エビ、光り物、おぼろ、玉子、海苔巻き2本の7ヶに潮汁が付く1750円のセットがボリューム、彩りとも満足できるだろう。

7色のネタは、白身は青だい、わらさ、かんぱちを季節に応じて使い、光り物はこはだが主。魚は1日塩漬けにしたものを一番酢で1日締め、骨抜きをした後に少し弱い二番酢で3~4日漬け込む。すし飯も日持ちをよくするために、おはぎのように粘りを出す。

このため、酸味の強い独特の風味と食感が得られ、現在の握りを中心とした生ずしとは趣の異なる江戸の味をいまも守り続けている。

●笹をはがしながらネタの彩りを楽しむ
裏側につやのあるものだけを選び、一枚一枚手間ひまかけて洗った色あざやかな熊笹をはがしてみないと、どのネタか分からないというのもこの鮨をいただく上での面白さの一つ。魚の身を甘く炒り煮にしたおぼろなど、彩りと味わいの変化も楽しい。

「お持ち帰りの場合は、3時間から半日ほどたったころがシャリとネタがなじみ、味もこなれておいしくなります」とは13代目店主の弁。現存するすし店としては東京最古。一途に守り抜かれた300年の味を知ってみてはいかがだろうか。

【店舗データ】
店名:笹巻きけぬきすし総本店
所在地:東京都千代田区神田小川町2-12
営業時間:月~金9:00~18:30、土曜9:00~17:00
定休日:日・祝
HP:なし
メニューはすべて税込価格

【その他メニュー名 価格】
・いずれも持ち帰り/5ヶ入り1134円、7ヶ入り1695円、10ヶ入り2214円ほか
・イートイン/5ヶ(潮汁付き)1260円

※この記事は2014年06月15日に公開されたものです

SHARE