ぽっちゃり体形だけど……むくみ体質って漢方薬で治せる?
E子さんの体質や体の悩みをまとめると、
・ぽっちゃり型
・下半身がむくんで、特に夕方は足のむくみがひどい
・体全体が重たい
・上半身は熱い
・汗っかき
・体力はあまりなく、疲れやすい
・足の冷えが気になっている
・運動はしていない
・食べることは好きだが、食べ過ぎるとおなかを壊したり気持ち悪くなったりすることが多い
E子さんの初診問診票はこんな感じです。あなたの傾向とは似ている? 似ていない?
草鹿砥先生「E子さんには、防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)を処方しますね。好みにもよりますが、お湯に溶かして飲むのをオススメします」
Point! 草鹿砥先生の初心者講座1
体を温める漢方薬なので、お湯に溶かして飲むのがオススメです。このほかの漢方薬でも、体を温める特性を持つ漢方薬はお湯で溶かして飲むとよいでしょう。
E子「これはどういうお薬なんですか?」
草鹿砥先生「水のバランスを改善する働きがあります。E子さんは下半身のむくみがあり、冷え症なのに暑がりで汗っかき、そして胃腸は強くないようですね。防已黄耆湯は、体を温めて余計な汗を抑えて水のバランスを整え、むくみを取るというお薬です」
E子「確かに言われてみれば、暑がりなのに冷え症もあるんですよね。汗をたくさんかくし何となくのども渇いて水分を多くとってました。でも水を飲むのは新陳代謝をよくする働きがあるのでは?」
草鹿砥先生「水分をとることで体の循環がよくなる体質の人もいるでしょうが、そうでない人もいます。E子さんの場合、とった水分を体内でうまく調節できていないので、水分を過剰に摂取するのはオススメできません」
E子「そうなんですね」
草鹿砥先生「また、防已黄耆湯には胃腸の働きを整える作用があります。E子さんのように疲れやすい、体力がない、おなかを壊しやすいなどの症状がある方は胃腸が弱い可能性があります」
Point! 草鹿砥先生の初心者講座2
胃腸が弱い人の場合、診察の所見では、「おなかが軟らかく力がない」といった特徴もあります。
E子「確かに胃腸は弱いと思います」
草鹿砥先生「薬を飲むことのほかに、刺激物や冷たいものの摂取を控える、飲みすぎ、食べすぎを控えるなど、胃腸をいたわってください。それから、適度の運動もオススメします」
E子「わかりました!」