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30代は生きづらい!? 「年齢コンプレックス」との付き合い方

いくつになっても魅力的な人でいる秘訣

ゆかりん「それで、慎太郎への恋心を否認していた容子はどうなったの?」

アイ「ああ、そうだった。あるとき、若くてセクシーな女子社員が慎太郎に急接近するのを目撃して、容子は思わず暴走しちゃうの。結局、勘違いだったんだけど、公衆の面前で恥ずかしいくらい取り乱したことで、自分の気持ちが恋なんだって思い知るのよ」

ゆかりん「容子、イタイ。でも、そういうのをきっかけに恋が進展することもありますよね?」

アイ「それがね、容子はヒートアップした自分を抑えるために、慎太郎の教育係を降りて距離を置こうとするの。普段通りの大人の自分に戻ろうとするのね」

ゆかりん「出た、大人の分別!!」

アイ「そうなの。でもね、自分は対象外だって割り切ろうとした容子の考えとは裏腹に、容子の大人の魅力は慎太郎にはちゃんと伝わっていたみたい。どれくらい恋が進展するかはわからないけど、慎太郎から容子を食事に誘うくだりで終わるのよ」

ゆかりん「へぇ、意外な展開。そもそも大人の魅力ってなんだろう。年を重ねることがプラスになるようなコツってあるのかな……」

アイ「ある、ある。ズバリ言うからメモ取ってね。まず感情が豊かに動いていること。そして、自分の至らない部分を愛すること。最後に、求めることから与えることにシフトすること」

ゆかりん「えーっ!! 聞き逃した。もう1回言って!!」

アイ「いくら外見を磨いても、心が動かない人はキレイに見えないでしょ。悲しいときは悲しい。うれしいときはうれしい。そんな自然な感情を感じられる健康な心でいることが、ひとつめのキレイの秘訣」

ゆかりん「ふん、ふん。それから?」

アイ「外見はキレイにしていても、内心では自分の足りていないところを批判的に査定してばかりなんていうのも注意が必要よ」

ゆかりん「どうして? 私、ついやっちゃうけど」

アイ「人は自分のことを受け入れている分しか、人のことも受け入れられないの。自分の白髪やシワが許せない女性は、自分以外の人の白髪やシワにもキビシイ目線を注ぐはず。たとえ表面的にはにこやかでも、接した人は直感的に『この人には受け入れられていない』って感じてしまうのよ」

ゆかりん「それ、怖い。自分への厳しさは人にも伝わっちゃうんだ。だから、自分の至ららないところを受け入れて、ほかの人にも大らかにならなくちゃいけないんですね。じゃあ、3つ目の求めることから与えることにシフトするっていうのは?」

アイ「それこそ、大人になるほど磨かれていくものかもね。長く生きるほど、失敗や喪失や別れの経験は増えていくもの。つらい体験はダメージも大きいけど、他者に対する思いやりや愛情に昇華する可能性も含んでいる。つまり、豊かな人間性を育むチャンスなのよ」

ゆかりん「なるほど。それなら、年をとることは経験を重ねることだってプラスに考えられる! でも、まだ“求める”と“与える”の違いがピンときてないんですけど……」

アイ「誰か幸せにしてくれないか、幸せになれる何かが手に入らないかって待ってばかりだと、満たされない気持ちになるでしょ? これが求める愛。そこで逆転の発想をして、自分がすでに持っているもので幸せを与えられる誰かに出会いに行こうと考えてみる。そうすると、不思議と安定した気持ちにならない?」

ゆかりん「それが与えるってこと? スタンスを変えるだけで、ぜんぜん気分が違ってくるんだ。幸せを感じないのは、なにももっていないからじゃなくて、自分から与えようとしないからってことなのね」

アイ「そう。ケンカしたときも、この要領でね。相手が謝ってきたりやさしい態度を取ったりするまで許さないぞって意地を張るのは求める愛。大切な人ならば、相手の態度には関係なく愛を表現しようとするのが与える愛。仲違いしている時間すら、もったいないって感じね」

ゆかりん「心の中の見えない部分が、大人の魅力を育てるんですね。かなり難しいけど、それができたら劇的に人生が変わる気がする」

アイ「完璧じゃなくてもいいし、少しずつでかまわないのよ。小さなことでも自分を認め続けることで、他の人へのやさしいまなざしを手に入れてね。そんな大人の余裕あふれる女性を素敵だと思う男性が、必ず現れるから」

★本日のまとめ★

年を重ねるたびに不安になる人は、常識や一般論、平均的な幸せのイメージに、自分を合せようと無理をしているのかもしれません。そんなときは、誰かに認められるための生き方から離れ、物事の基準を「世の中」から「自分」にシフトしてみましょう。人生の主人公は世の中の素敵な誰かではなく、いつも自分自身です。何も持っていないと感じていても、まったく自信がなくても大丈夫。今このときから、この世にひとりしかいない自分だけのストーリーを紡いでいけばいいのです。

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Data

『GIRL』

30代へのカウントダウンがはじまった主人公の由紀子と、一足先に30代を謳歌 する3人の友人。自立した大人の女性の日々は、一見華やかで自由に見えて実はしがらみだらけ。仕事、恋愛、結婚、子育てにもまれながらも、自分が輝ける生 き方を模索するキュートな女性たちの物語。

監督:深川栄洋 出演:香里奈、麻生久美子、吉瀬美智子、板谷由夏ほか

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監修・三吉野愛子(心理コーディネーター)

※この記事は2013年04月22日に公開されたものです

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