お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

本命候補の見わけ方って? 理想の相手の“意外な条件”

3.“好き”と“嫌い”は紙一重

アイ「チエは、自分が主導権をにぎっていたときは余裕だったんだけど、いちばん見下していた相手からセフレ扱いされたことで、プライドが傷ついたのね。それで、腹いせに復讐を企てるの」

ゆかりん「なんで!? そこで終わっておけばいいのに。のうのうとセフレ宣言するような男性なんて、きっぱり縁を切るチャンスじゃない」

アイ「そう思うでしょう。でも、チエはこだわってしまうのよねぇ。ふっふっふ」

ゆかりん「なんですか、その含み笑いは」

アイ「ネタバレしちゃうけど、けっきょくチエは無関心でいられなかったのよ。はい、ゆかりんに質問です。“好き”の反対は何でしょう」

ゆかりん「え? “好き”の反対は、“嫌い”じゃないの?」

アイ「違うんです! “好き”の反対は“無関心”。嫌いと思うことより、どうでもいいと思うことのほうが心の距離は遠いの。むしろ、“好き”と“嫌い”っていうのは、相手に強い関心がある点で似ていて、何かのきっかけでクルッと反転する可能性もあるのよ」

ゆかりん「そうなの!? かなりのカルチャーショックなんだけど」

アイ「それでね、セフレ扱いされて逆上したチエは、いったん自分に本気で惚れさせてから相手を捨てるという究極の復讐を企てるの。その度を超えた執着ぶりが、ひたすらおかしくて」

ゆかりん「どうして、そこまでするかなぁ」

アイ「ひとえに、彼女にとって、田無たくみがどうでもいい相手じゃないからよ。実際に、彼に清楚なお嬢様タイプの本命ができたとき、チエは反射的に身体を張って2人の関係をぶち壊す行動に出るの。婚約が決まったその場で田無たくみにキスして逃走するっていう、とんでもないことしちゃうわけ」

ゆかりん「もう、私には理解できない」

アイ「あのね、素直に好きっていう気持ちに気づける人は幸せなのよ。チエの場合は、強烈な嫉妬とか寂しさを感じてはじめて、『もしかして私、何の取り柄もないアイツのことが好きなわけ!?』って状況に追い込まれたの。本能で好きになる相手が、理想とかけ離れていることってあるでしょう」

ゆかりん「チエちゃん……、不器用きわまりないんですけど」

アイ「だから、かわいくておもしろい。楽な関係で、言いたい放題もやりたい放題もできて、自分の嫌なところを見せても平気な“どうでもいいアイツ”を、本当に失ってしまうかもしれないって思った瞬間に、本当はどうでもいい相手じゃなかったんだって気づいたのよねぇ」

ゆかりん「飾らない自分でいられる相手こそ、運命の人だったってことかぁ」

4.本命に昇格するかどうかを簡単に見極める方法

アイ「いつまでも甘えられて、ワガママが言えて、ずっと変わらない楽な関係でいられるって思っている相手が、実は結婚相手として最有力候補だったりするってことは案外あるものよ」

ゆかりん「それ、あると思う! でも、ちょっと待って。そもそもロマンチックな雰囲気になりにくい相手だから、友だちみたいな距離感を保てているわけでしょう。それを、あらためて本気の恋に持ち込めるかどうかって、どうやって見極めればいいの」

アイ「あら、そんなの簡単よ。結婚式のシーンを想像すればいいわ」

ゆかりん「やだぁ、ウフ。そんな、結婚式なんて気が早いと思うんですけど、ウフフ」

アイ「なにを照れているの。自分じゃなくて、彼がほかの女性と結婚するのを想像するのよ」

ゆかりん「へっ!?」

アイ「仲のいい男友だちとか、都合のいい関係の相手がいるときって、居心地のよさを優先して自分の本心を見ないふりしていることがあるものよ。だから、あえて彼とほかの女性の結婚式に友人として参列するシーンを想像して、自分の気持ちを試してみるの」

ゆかりん「なるほど。想像してみて心穏やかじゃなかったら、もう本当の恋がはじまっているかもしれないってこと?」

アイ「そう。言葉や態度はごまかせても、胸の痛みはごまかせない。ちょっとでも切なくなったら、誰かにとられる前に本気を出したほうがいいかも」

ゆかりん「すでに出会った人の中に本命候補がいるかもって思うと、ちょっとドキドキしてきた。私も、男友だちをこっそり査定してみようかな」

★本日のまとめ★

理想の相手というのは、考え方も行動も趣味も、何もかもピッタリ一致する奇跡のような相手とは限りません。生物学的には生存率を高めるために、免疫情報や個体反応が“一致しない”相手がベストな相性だと言われるほど。理解できないところもあるけど惹かれ続ける相手や、何度ケンカしても関係が続いていく男友だちがいるなら、それが運命の人になる可能性があるかも!?

<<前へ戻る 1.ケンカできるのは、心の距離が近い証拠

<<前へ戻る 2.モテることと愛されることは本質的に違う!?

 

Data

『婚前特急』
19歳から54歳までの5人の恋人を使いわけて、独身生活を謳歌している主人公のチエ。親友のおめでた婚をきっかけに、恋人たちを結婚相手として査定することに。悪女キャラだけど妙に純粋な一面をもつもチエが、意外なほど身近にいた運命の相手に出会うまでの痛快ラブコメディ。

監督:前田弘二 出演:吉高由里子、浜野謙太(SAKEROCK)、杏ほか

ブルーレイ 5,040円(税込) 発売元:バンダイビジュアル

監修・三吉野愛子(心理コーディネーター)

※この記事は2013年03月21日に公開されたものです

SHARE