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【新連載】おれんち泊まれば? 10年ぶりの再会は急展開をむかえ……

カラオケでクタクタに疲れたわたしは、
かろうじてメイク落としシートだけ使うと、
あとはベッドに倒れて眠ってしまった。

目を閉じるとすぐに、目の前に啓太が現れた。
「ひどい。何で連絡くれないの?」
と言おうとしたが、よく見ると、
彼は高校の制服で、ひげも薄くて、
半袖のシャツから出ている腕も細かった。

たぶん夢なのだ。夢なのに、泣いてしまった。
それは今の彼が連絡をくれないせいで、
高校の頃の啓太も、好きになれなくなったから。
あの高校時代のキラキラしていた時間を、
今の啓太に汚されてしまった、と感じたから。

目が覚めたら、本当に頬が濡れていた。
起き上がって、しばらくぼんやりと考えた。

大学時代も、告白されて付き合った人もいる。
その頃は、本気だと思っていたけれど、
今思うと、形だけの恋だった気もする。

「わたし、これからどうなるんだろう」
…。別に半月前の、啓太に再会する前に戻るだけだ。
でもそれが、ひどく不安で寂しかった。

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