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【新連載】おれんち泊まれば? 10年ぶりの再会は急展開をむかえ……

Story3 ★後悔

週末も、啓太には連絡がとれなかった。
それでも昼間の秋晴れのさわやかな時間は、
友だちとショッピングにでかけたりして、
さほど寂しさも感じないでいた。
でもさすがに、涼しい風の吹く夜は、
胸がしめつけられるような寂しさと、
不安な気持ちがこみ上げてくる。

そうだよね。故郷で再会してたった半月。
……わたしが軽薄だった。
何でホイホイ、家に泊まったりしたんだろう。
そんな女のこと「やっぱり、やーめた」
と思われたからって「どういうこと、説明して!」
と、凄むわけにもいかないだろう。

でもでも、このままじゃどうしても納得いかない。
わたしは嫌われるのを覚悟で、
啓太のところへ電話をかけてみた。

「おかけになった電話番号は、
現在、電波の届かないところに……」

通話を切ると、急に怒りが湧いてきた。
「バカっ、バカバカバカっ!」
スマートフォンを投げつけたい衝動を必死に抑え、
ベッドの上で足をバタバタさせて暴れた。

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