HIITは毎日やっても大丈夫? 適切な頻度と注意点を解説
HIITで早く効果を実感したくて、「毎日やってもいい?」と思っている人が多いかもしれません。ですが、人によっては毎日やると疲れがたまって逆効果になることがあります。今回は、パーソナルトレーナーの山内佑太郎さん監修で、HIITの効果的な頻度を解説します。
HIITは高負荷の運動と小休憩を繰り返すトレーニング方法です。短時間で行えるトレーニングのため、忙しい人でも取り入れやすい点が魅力。
とはいえ、トレーニングを行う人の体力や目的によって、適切な頻度は異なります。痩せたいからといって無理してHIITを行うと、効果が半減してしまう可能性があります。
今回は、HIITの適切な頻度について詳しく解説。HIITで効率的にダイエットしたいと思っている人は、ぜひ参考にしてくださいね。
HIITとはどんなトレーニング?
HIIT(ヒット/ヒート)とは、「High Intensity Interval Training(高強度インターバルトレーニング)」の略称で、高負荷の運動と小休憩を繰り返すトレーニング方法です。
HIITは高い負荷を掛けてトレーニングを行うため、息が上がって多くの酸素を必要とします。肺が酸素を効率良く取り入れようと働くことで、持久力アップにつながりやすくなります。
さらに、トレーニングを行った後も脂肪が燃えやすい状態が続く「アフターバーン効果」という現象が起こるともいわれています。そのため、HIITには高い脂肪燃焼効果が期待できるのです。
HIITは毎日やっても良いの?
HIITは毎日行っても問題ありませんが、ハードなトレーニングなので、人によっては無理をするとけがにつながるリスクも。
また、筋肉が疲れた状態でHIITを行うとフォームが崩れがちになり、正しい効果を得られない可能性があります。そのため、HIITは自分に合う頻度で行うことが大切です。
HIITを行う適切な頻度は、目的によって以下のように異なります。
HIITを行う適切な頻度
・ダイエットをしたい人:2~3日に1回
・筋肉をつけたい人:毎日1~3回(鍛える部位を変えて行う)
筋肉をつけたい人は、自分の体力レベルに合わせて毎日HIITを行っても問題ありません。しかし、毎日同じ部位を鍛えるのではなく、鍛える部位を変えてHIITを行うようにしましょう。
激しい運動を行うと筋肉の一部に傷がつき、これを修復する際に筋力が上がりやすくなります。ですが同じ部位ばかりを鍛えていると、破壊した筋肉の修復が遅れてしまいます。一方で日によって鍛える部位を変えれば、使っていない筋肉を回復させられるので、効率良く筋肉をつけることが期待できます。
HIITを毎日行うデメリットはある?
HIITは毎日やっても問題はありませんが、運動初心者さんが無理をして毎日行ったり、慣れている人でも同じ部位ばかりを鍛えていたりするとデメリットが発生する可能性があります。
(1)トレーニングの効率が落ちやすくなる
HIITで筋肉に高い負荷を掛けると筋線維の一部が破断され、これが修復される際に筋力が上がりやすくなります。この現象を「超回復」と言います。
筋肉が修復されるには、2~3日の期間が必要といわれています。筋肉が修復される前に無理をしてHIITを行うと、疲れがたまってトレーニングの効率が落ちやすくなってしまうのです。
(2)けがをするリスクが高くなる
HIITは短時間のトレーニングとはいえ、高負荷の運動を全力で行うトレーニング方法です。
疲労がたまっている状態で無理にHIITをすると、トレーニングのフォームが崩れがちに。正しいフォームで行わないと思わぬところに負荷が掛かかってしまい、けがや痛みを招くことがあるのです。
(3)モチベーションが低下しやすくなる
HIITに限らず、運動は継続して行うことが大切。短期間で痩せようとしたり、ボディメイクをしたりするのは難しいでしょう。
無理をして毎日HIITを行うと、常に疲れた状態でモチベーションが下がりがちに。結果、短期間でHIITをやめてしまい、効果が半減してしまうかもしれません。
HIITを長期間続けられるように、適切な休息を取ることが大切です。
HIITの効果を正しく得るために注意すべきこと
最後に、HIITの効果を正しく得るために注意すべきポイントを解説します。ぜひ最後まで読んで、効率的にHIITを行ってください。
(1)最初から負荷を掛けすぎない
HIITをこれから取り入れようと思っている人は、最初から高い負荷を掛けすぎないように注意してください。
突然ハードなトレーニングを行うと体がついていかないだけでなく、けがの原因にもなります。最初は「ややキツイ」と感じるくらいの負荷で行い、体が慣れてきたら徐々に負荷を高めていきましょう。
(2)極端な空腹時、食後すぐのトレーニングを避ける
トレーニング効果を上げるためにも、極端な空腹時と食後すぐの状態でHIITを行うのは避けた方が無難。
極端な空腹時にHIITを行うと、低血糖を起こしてしまう可能性があります。とはいえトレーニング直前に無理して食べると消化が間に合わず、気持ち悪くなってしまうかもしれません。
そのため、まずは普段からきちんとした栄養をとることを意識しましょう。また、HIITを行う前には、アミノ酸などをドリンクにして栄養を摂取するのもおすすめです。
(3)食事にも気を使う
HIITで激しいトレーニングをしているからといって、「ジャンクフードをたくさん食べても大丈夫!」というわけではありません。
減量を成功させるためには、1日の摂取カロリーを適切に抑え正しい栄養をとることが大切。ジャンクフードはカロリーが高い傾向にあるので、ボディメイク中はできるだけ避けるのが無難です。
適正量の炭水化物・タンパク質・脂質を意識した食事を意識しましょう。
HIITは体力や目的に応じて頻度を調節しよう
HIITは、毎日行うことで効果が上がるとは限りません。まだ体力がついていない人は適度に休息の日を設けて、筋肉を休ませてあげることが大切です。
HIITを続けていると、次第に体力がついてくるものです。体力や筋力に自信がついてきたら、徐々に頻度を上げていくのがおすすめ。
大切なのは無理に毎日行うことではなく、長期間継続すること。モチベーションが下がらないように、無理のない範囲でスケジュールを組むようにしてください。
(監修:山内佑太郎、取材・文:#TOKYOWORKOUT)
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※本記事はトレーナーの見解に基づき解説しております