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黎明期の意味とは? 使い方と例文&類語と対義語

上色ゆるり

読み方が難しく、意味を知らない人も多い「黎明期」。今回は、黎明期」の読み方から意味、使い方まで詳しく解説します。成熟期、衰退期など他の時期を表す言葉と併せて正しく理解しましょう。

「インターネット黎明期」「仮想通貨の黎明期」というように、「黎明期」という単語は、ちまたで使われる機会が年々増えてきている言葉。

しかし、どのような意味なのか知らない人もまだまだ多いはず。「読み方さえも知らなかった」という人もたくさんいるでしょう。

そこで今回は、読み方や意味、類語など、「黎明期」について詳しく解説していきます。ビジネスシーンで使われることもある言葉なので、仕事で困らないようにぜひ知識を身につけておきましょう。

「黎明期」とは? 読み方と意味

「黎明期」という言葉に馴染みがなく、意味はもちろん、読み方さえも分からないという人も多いでしょう。

まずは「黎明期」の読み方と、意味からチェックしていきましょう。

「黎明期」は「れいめいき」と読む

「黎明期」は「れいめいき」と読みます。

「そうめいき」と読まれたり、「聡明期」と書かれたりする場合もありますが、これらは間違った読み方、書き方なので注意しましょう。

「黎明期」の意味

「黎明期」とは、新しい文化や時代などの始まり、という意味。辞書では以下の通りに説明されています。

れいめい‐き【×黎明期】

夜明けにあたる時期。新しい文化・時代などが始まろうとする時期。「バイオテクノロジーの黎明期」

(『デジタル大辞泉』小学館)

「暗い」「青黒い」などの意味を持つ「黎」、「明るい」という意味の「明」、そして「時期」を表す「期」という3つの漢字から成り立っています。

暗いところから明るいところへ向かう時期、つまり、新しいことが始まる時期を表す単語として使われています。

「黎明期」の使い方と例文

「黎明期」は、「現在は○○の黎明期に当たる」「○○は○○の黎明期に発見された」というように、時期を表す言葉として使われています。

ある事柄の歴史について語られる時や、現在の状況を表す文章などで主に使用されている単語です。特に、歴史本やニュース、教材などで頻繁に目にしますが、講習会や論文発表などでも登場することがあるようです。

代表的な言い回しには、「黎明期を迎えた」「黎明期にある」「黎明期に○○した」といった使い方が挙げられます。

具体的な例文を紹介していきます。

例文

・Aさんは、ソーシャルメディアの黎明期からこのプロジェクトに携わってきた人だ。

黎明期を代表する作品を5つ挙げてください。

・インターネット黎明期について詳しく知りたい方は、こちらのサイトを参照ください。

 

「黎明期」の類語とそれぞれの意味

「黎明期」には、似たような意味を持つ単語が多数存在します。ここからは、「黎明期」の類語とそれぞれの意味も紹介していきます。

「揺籃期(ようらんき)」

「揺籃期」とは、物事が発展する初期の段階を指す言葉。「幼年期」と表す場合もあります。

新しい時代が始まる頃を意味する「黎明期」と似た意味があり、「黎明期」の代わりに「揺籃期」が使われることも多々あります。

「萌芽期(ほうがき)」

「萌芽期」とは、植物が芽を出す時期のことを指します。生物学でも使われる用語ですが、「新しい時代が始まる時期」という意味の単語としても使われています。

「黎明期」と同じ意味を持つので、2つセットで覚えておくと良いでしょう。

「草創期(そうそうき)」

「そうそうき」と読む「草創期」とは、「物事の始まりの時期」という意味。「黎明期」と同じ意味の言葉なので、類語として使うことができます。

しかし「黎明期」は、暗い時代から明るい時代へと変化した、その始まりの時期を意味して使われます。一方で、「草創期」にはそのようなニュアンスがなく、単純に「時代の始まりの時期」という意味で使う言葉です。

時代背景も含めて言い表したい時は「黎明期」を、単に時代の始まりを言い表したい時は「草創期」を、というように使い分けると良いでしょう。

「初期(しょき)」

「初期」とは、「ある時代の初めの頃」という意味。「黎明期」と同じ意味で使われる言葉です。

「黎明期」は読み方が難しく、意味を知らない人も少なくありません。多くの人に向けて分かりやすく伝えたい場合は、シンプルに「初期」を使うと良いでしょう。

「黎明期」の対義語

「黎明期」には、反対の意味を持つ単語もいくつかあります。ここでは、中でも代表的な2つの対義語について解説していきます。

「薄暮(はくぼ)」

「薄暮」とは、「日没後の黄昏」「夕暮れ」を指します。物事の終わりに近づいている時期、ある時代の終わりの頃、といったニュアンスでも使われることもある言葉です。

「黎明期」の対義語ですが、「薄暮」には「期」を付けません。「薄暮期」は間違った使い方なので注意しましょう。

「衰退期(すいたいき)」

“栄えていた状態から衰えていくこと”を指す「衰退」と、“時期”を意味する「期」の、2つの漢字からなる「衰退期」。

漢字の通り、「ある事柄が、栄えていた頃と比べて衰えてきた時期」を表す言葉です。

黎明期以外に時期を表す言葉とは? 時系列で意味を解説

「黎明期」と同じく、時期を表す言葉は他にもたくさんあります。混同して覚えてしまわないよう、また間違った使い方をしてしまわないよう、時期を表す別の単語についても時系列で確認しておきましょう。

始まりの時期を表す言葉

先述した「草創期」「萌芽期」「初期」などは、「黎明期」と同じく全て物事の始まりの時期を表す言葉。その他、「創成期」や「創生期」という単語も、新しく時代が始まる時期を示す言葉として使われています。

「創成期」とは、物事が成立した最初の時期のこと。「創生期」とは、物事が発生した初期の頃を指します。今までに存在していなかったものが成立、発生することで新しく時代が始まった時、その始まりの時期を指して「創成期」「創生期」と使うことがあります。

物事が成立した時、暗い時代から明るい時代へ突入した時など、それぞれ微妙なニュアンスの違いはありますが、どれも新しい時代の始まりの頃を表す、という点で共通しています。

始まりの時期を表す言葉まとめ

・草創期
・萌芽期
・初期
・創成期
・創生期

変化していく時期を表す言葉

どのような事柄であっても、時代の最初の頃から、何の変化もなく終わりの時を迎えることは、ほとんどありません。人々の流れに動きがあったり、市場が発展したりなど、何かしらの変化が起きることがあります。

そのような、ある物事が時代の中で変化していく時期のことを、「過渡期」や「成長期」「発展期」と言います。

特に「過渡期」は、ビジネスに限らずさまざまなシーンで使われる言葉。古いものから新しいものへと変化していく時期、という意味があります。ニュースや本などでも頻繁に登場する単語なので、ぜひ覚えておきましょう。

変化していく時期を表す言葉まとめ

・過渡期
・成長期
・発展期

最も勢いのある時期を表す言葉

ある物事が時代の中で、最も勢いのあった時期を表す言葉には、「全盛期」「成熟期」などがあります。

「全盛期」とは、いわゆるピークのこと。商品やサービスが一番売れた期間や、最も人気が高い期間などのことを言います。

「成熟期」とは、成長しきった時期のこと。商品やサービスが十分に普及し、これ以上市場が大きくなる見込みがないほど、人々の生活に馴染んだ時期のことを指します。

最も勢いのある時期を表す言葉まとめ

・全盛期

・成熟期

終わりの時期を表す言葉

時代の終わり時期を表す言葉は、「黎明期」の対義語である「衰退期」。物事が、最も勢いのある時期を超え、時代の終わりに向けて、衰退していく時期のことを指します。

終わりの時期を表す言葉まとめ

・衰退期

「黎明期」とは何かを正確に把握しよう

「過渡期」や「全盛期」などはよく使われる言葉ですが、「黎明期」はあまり馴染みがないですよね。友人や家族との会話では、ほとんど使うことがないでしょう。

しかし、本や新聞、ニュースなどでは頻繁に登場します。そのため、意味をきちんと把握しておけば、今までよく分からなかった内容も、より深く理解することができるはず。

最近では、情報サイトや記事などでも使われる機会が増えています。本を読まない人も、「黎明期」という単語を知っておいて損はありません。

知識の幅を広げることにつながるので、ぜひ正しい意味を覚えておきましょう。

(上色ゆるり)

※画像はイメージです

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