お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

「すこ」の意味とは? 語源や使い方を解説【ネットスラング大辞典】

落合正和(WEBメディア評論家・マーケティングコンサルタント)

「すこ」という言葉を耳にしたことはありますか? こういった、SNSや電子掲示板などで発生し、使用される俗語を「ネットスラング」といいます。その言葉の意味や元ネタを調べると、思い掛けない発見があるかもしれません。今回はWebメディア評論家の落合正和さんに「すこ」について解説してもらいました。

インターネットで利用される「ネットスラング」とは、SNSや電子掲示板などで発生し、使用される俗語のことです。

ネットスラングの中には、インターネットを飛び出して口語として利用されるようになるものもあります。

今回は、SNSなどで多く見かける、「すこ」の意味を紹介します。

「すこ」の意味

SNSや電子掲示板、動画共有サイトのコメント欄などで「すこ」という表現をよく見かけます。若い世代の間では、口語として耳にすることも増えてきました。

この「すこ」は、「好き」という意味で用いられるネットスラングです。

「すこ」の少し気の抜けたような音の響きが「好き」をよりライトに表現しやすく、遊び心もあり、気軽に使える言葉として普及し、さまざまな場面で幅広く使用されています。

「すこ」の元ネタや語源

「すこ」という表現は、はやり廃りの多いネットスラングの中でも歴史が深く、2012年に動画配信サービス「ニコニコ動画」から発祥したといわれています。

ニコニコ動画の生配信の中で、視聴者が「ここすき」とコメントするところを「ここすこ」とタイプミスしたことをきっかけに、その表現を冗談めかしてまねする人が増え、次第に人気を得て使用される場も拡大していきました。

2ちゃんねる(現在は5ちゃんねる)の掲示板「なんでも実況J」(通称:なんJ)などでも好んで使う人が増え、「すこ」を強調した「すこすこのすこ(好きで好きでたまらない)」、「すこ」を動詞化した「すこる(好きになる・愛でる)」、「すこれ(好きになれ)」といった派生語も次々と生まれるようになりました。

発祥はニコニコ動画ですが、普及にはなんJが強く影響したことで、「なんJ語」としても認知されています。

また、「すこ」及びその派生語には、似た字面でも他の意味を持つケースが多いです。

例えば、「すこる」は「好きになる・愛でる」という意味の他、「スコる」は「大きく点差(スコア)をつけられる」という意味で使われるため、注意が必要です。

「すこ」の使い方(例文付き)

一般的な「すこ」及びその派生語の使い方を見てみましょう。

「あのアーティストの曲、本当にすこ!」(あのアーティストの曲、本当に好き!)

「昨日声を掛けてくれたバスケ部の先輩、イケメンでホントすこ!」(昨日声を掛けてくれたバスケ部の先輩、イケメンでホント好き!)

「今季始まったあのアニメ、すこすこのすこ!」(今季始まったあのアニメ、好きで好きでたまらない!)

「このドラマ本当にすこ! みんなすこれ!」(このドラマ本当に好き! みんな好きになれ!)

「アイドルの○○ちゃんがすこ過ぎて、○○ちゃんをすこる会を立ち上げた」(アイドルの○○ちゃんが好き過ぎて、○○ちゃんを愛でる会を立ち上げた)

このように、人やモノ、事象などに対し好意的であること、気に入っているなど「好き」であることを表現する際に使います。

そのまま「好き」を使うと時には重く感じてしまうこともあります。

しかしながら「すこ」であれば、その語感からも、より軽いニュアンスで使いやすいですね。

気軽な言葉だからこそ使い方には気を付ける

「すこ」及びその派生語はネットスラングとして生まれた言葉ではありますが、「JK語」「若者言葉」としても広く認知されており、口語においても頻繁に使用されています。

気軽に使える言葉ではありますが、多様な意味で使われることもあり、その空気感を捉えずに使用すると、浮いてしまったり、大きな誤解を招くことにもなったりしかねません。使い方には十分注意しましょう。

(落合正和)

関連する記事もあわせてチェック!

「バブみ」の意味とは? 語源や使い方を解説【ネットスラング大辞典】

「ワンチャン」の意味とは? 語源や使い方を解説【ネットスラング大辞典】

「ンゴ」とは? 意味や語源・使い方を解説【ネットスラング大辞典】

※画像はイメージです

SHARE