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人生、もう疲れた。何もしたくないと思ったときにやるべき7つのこと

桑野量(心理カウンセラー)

ある日突然、「人生に疲れたな」と思うことがあるかもしれません。それは、あなたが今まで頑張り過ぎていた証拠なのだそう。何もしたくないと感じたときにどうすればいいのか。心理カウンセラーの桑野量さんが対処法を教えてくれました。

仕事や恋愛がうまくいかないときに、「もう疲れた」と全てを投げ出したくなってしまうことはありませんか? 心のダムが決壊したように一気にやる気も気力もなくなってしまうかもしれません。

でも、それはあなたが今まで頑張ってきた証拠でもあります。

何もやる気が起きなくなってしまったときは、自分を責めるのではなく自分に優しく接してみてください。

人生で「疲れた」と感じる瞬間

疲れというのは見えないうちに徐々にたまっていくもの。しかし、その疲れをどっと感じてしまうのには、いくつかきっかけがあります。

ここからは、仕事・恋愛・人間関係の3つのシーンで「疲れ」を感じる瞬間をいくつか挙げてご紹介します。

仕事で疲れたと感じる瞬間

(1)頑張ったのに成果が出ない

頑張っていた仕事の成果が出ないと一気に疲れを感じてしまいます。

人は掛けた時間やエネルギーの分だけ成果を期待してしまうものです。逆にいえば達成した成果によって、日々の疲れが癒されることもあるのです。

(2)一人で仕事を抱え過ぎた

気付いたら、自分一人の手では負えないほどの仕事を抱えてしまったとき、周りの同僚に比べて「なんで自分だけ」という思いから一気に疲れを感じてしまうかもしれません。

(3)新しい仕事にやる気が出ない

一つの仕事を終えて、新しい仕事に取り掛かろうと思っているのに、なかなか手が出せないときは、仕事で燃え尽きているのかもしれません。

自分で自覚している以上にエネルギーを消費してしまっているのです。

人間関係で疲れたと感じる瞬間

(1)苦手な人に合わせてばかりいる

同僚や友達などで苦手だと感じる人についつい合わせてしまっていると、疲れはたまってくるものです。自分の気持ちを抑圧している度合いだけ、心の疲れも大きくなっていきます。

(2)愚痴や悩み相談ばかり聞いている

よかれ と思って友達の相談を聞いていると、知らず知らずに気持ちが落ちてしまうこともあります。

人の感情は共鳴してしまうことがありますから、ネガティブな感情に付き合っているとそれが自分の疲れとなってしまうことも。

(3)過干渉な親の相手がしんどい

日々頑張っているのに「あなた、結婚の方はどうなの?」などという親からの電話で何もする気がなくなってしまうことも。そこには普段の自分を評価してもらえない寂しさもあるかもしれません。

恋愛で疲れたと感じるシーン

(1)彼の都合に合わせてばかり

返事がなかったり、デートをドタキャンされたり。相手のペースに合わせ過ぎていると、心がいつも振り回されて安心できません。「本当に愛されているの?」と虚しさと一緒に疲れを感じてしまうことも。

(2)「ありがとう」と言ってくれない

食事の準備などをしても、当たり前のような態度を彼に取られてしまうと怒りと共に疲れが出てくることがあります。労いや感謝の言葉がないと、その関係自体に疲れてしまうこともあります。

(3)束縛がひどい

思うように行動しないと機嫌を損ねる彼を相手にしていると、「何をしたらいいのか?」「何をしてはいけないのか?」と気を張ってばかりいて気持ちが休まりません。

(4)自分の話を聞いてくれない

自分の話や悩みを彼が聞いてくれないときに、「彼にとって私はどんな存在?」と不安に感じ、彼を信頼できなくなってしまうことがあります。

彼への信頼や期待が崩れていくと同時に、今まで尽くしていた分の疲れがやってくることもあります。

なぜ、人生に疲れを感じるのか

私たちが人生に疲れたと感じてしまうときは、肉体的な疲労だけでなく精神的に余裕がないときといえます。

心に抱え過ぎた感情を整理できていない状態で、そこにさらなる心理的負荷が掛かると、「もう何もしたくない」と全てを投げ出したくなってしまうのです。

仕事の成果が出なかったり、彼からの冷たい一言など、限界を超えるきっかけはあるかもしれませんが、普段から心に余裕を作れないくらいに頑張り過ぎているともいえるのです。

逆にいえば、心に余裕があれば、そのようなきっかけも受け流すこともできるのです。

人生に疲れたと感じて何もしたくないときは、心の中にある抱え込んだ荷物を全てリセットしたいときなのです。

「人生、もう疲れた」と思ったときの7つの対処法

疲れきってしまったとき、どう対処すればいいのでしょうか? すぐできる7つの方法をお伝えします。

(1)小さなことから褒める

大きな成果ばかり求めて、自分ができている小さなことを認めていない、なんてことはありませんか? どんな些細なことでも自分で「頑張ったよね」と褒めてあげることで心に余裕が生まれていきます。

(2)理想を下げる

頑張ることが当たり前になっていると、自分では気付かないうちにハードルがどんどん高くなってしまっていることも。

高過ぎるハードルの前ではプレッシャーも大きくなってしまいます。高い目標は小さなステップに分けてみるといいかもしれません。

(3)人を頼る

自分一人でついつい抱え過ぎてしまうのは、人に頼ることが苦手だからかもしれません。小さなことからでいいので、誰かに頼る練習をしてみましょう。

助けてくれる人がいる安心感が心に余裕を作ってくれます。

(4)好きな音楽でリフレッシュ

音楽は私たちの心に無意識の部分から働きかけてくれます。気分が上がる曲を聴いてモチベーションを上げたり、リラックスする曲を聴いて心を落ちつかせたり。

そのときの気分に合わせて曲をチョイスするのも楽しい時間になるかもしれませんね。

(5)本を読む

少し現実世界から距離を置いて、本の世界に浸るのもいいかもしれません。本の内容に感動することで、心の荷物を減らして楽になっていくこともあります。

また、本を探すという行動でも新しい刺激を受け、気持ちがリフレッシュできます。

(6)一人旅に出る

自分一人で自由気ままに旅に出るのもいいかもしれません。誰かに気兼ねすることなく、心の思うままに好きなことをしてみてください。

半日でもいいので、いつもと違う駅や見知らぬ場所に出掛けることで、心は開放的になります。プチ一人旅の計画を立てながら、次の休みまで乗り切る作戦もいいですね。

(7)ゆっくりと湯船に浸かる

心の緊張状態は、体の緊張状態とつながっていることがあります。ゆっくりと湯船に浸かってリラックスすることで、体の緊張がほぐれて心にも余裕が生まれてきます。

いつもより時間を掛けてあげることは、自分を大切にすることでもあります。

何もしたくないのであれば、休むのも一つの手

何もしたくないのであれば、無理をせずに休むのも一つの手です。

休むことに罪悪感や自分への不甲斐なさを感じてしまうのは、あなたが普段から頑張っている証拠です。一呼吸を置くことは決して悪いことではありません。

休むことは無駄なことや心が弱いことではなく、自分を大切にする必要な時間です。きちんと休む、上手に休憩するというイメージを持ってみてくださいね。

「疲れた」と思う気持ちは、一度立ち止まるサイン

「疲れた」は、心が発しているサインでもあります。

そのサインを無視し続けるのは、泣いている赤ん坊を放っておくようなもの。ちゃんと反応して、自分を大切にしてあげましょう。

普段から心に荷物を抱え過ぎない、リフレッシュすることを忘れない。いざとなったら、仕事を休むことも選択肢に入れてみる。

「疲れた」のサインが出たら、少し立ち止まって、心と優しく向き合ってみてくださいね。

(桑野量)

※写真はイメージです。

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