「結婚する理由」がわからないとき。どうしたらいいの?
アラサーで独身でいると「なんで結婚しないの?」と理由を聞かれることはないですか? 結婚しない理由も見当たらなければ、結婚する理由もわからない……。そんな女性は増えているかもしれませんね。「結婚」をどう考えたらいいのか、文筆家のにらさわあきこさんにアドバイスをもらいました。
毎日楽しく暮らしていて、仕事もちゃんと充実していて、現状に満足しているのに、まわりからは、「どうして結婚しないの?」と聞かれてしまう……。
結婚は、いつかはしたいと思っているけれど、今すぐしたいわけじゃない。
彼はいるけれど、だからといって即結婚とは思えない……。
そんなときにはどうすればいいのでしょうか。一緒に考えていきましょう。
女性が結婚しない理由
「結婚したい」と熱望する女性たちがいる一方で、「結婚したいとは思わない」という女性も多くいますよね。
彼女たちはどうして「結婚しない」「結婚したくない」と思うのでしょうか。理由を紐解いていきましょう。
結婚しない理由、結婚したくない理由
「今はまだ結婚したくない」という女性たちに話を聞いてみると、その理由にはこんなものがあるようです。
(1)仕事が充実している
今やっている仕事が充実していると「まだ結婚したくない」と思う女性が多いようです。
生活パターンが仕事中心になっていて、それを崩すイメージがわかないというケースです。
(2)家庭に収まりたくない/まだ子どもを産みたくない
(1)と似てますが、家庭に収まりたくないという人も、「まだ結婚したくない派」です。
特に女性の場合は、「結婚する=子どもを持つこと」に繋がりやすいので、「まだ子どもを持ちたくない」「子育てよりもしたいことがある」人たちも結婚に積極的ではありません。
(3)結婚相手と巡り合っていない
3つ目は「実際に結婚したい相手」と巡り合っていないケースです。
彼がいるいないにかかわらず「この人と結婚したい」と思える相手がいないと、「結婚したい」と積極的な気持ちになることは少ないようです。
結婚をためらう理由、結婚に踏み切れない理由
続いては、彼氏がいるにもかかわらず、結婚をためらう女性たちの「結婚したくない」理由を掘り下げていきましょう。
(1)家庭に収まりたくない/まだ子どもを産みたくない
先ほどの理由にも出てきましたが、「まだ家庭に収まりたくない」「子どもを産み育てるには早い」と思っていると、結婚したい気持ちにブレーキがかかるようです。
彼氏がいる場合には特に、具体的に将来を思い描くことができます。「彼は激務だし、結婚したら私が家事を主に負担しなくてはいけない」「子どもに割く時間がない」などとよりリアルに考えて、ためらうことになるようです。
(2)貯金がない
実際に彼氏がいる場合、2人の収入や金銭感覚がだいたいわかるので、結婚したいとなると具体的に必要なお金が想像できます。
結婚式はもちろん、その後の生活でも「これくらいの暮らしをするにはこれくらいかかる」とわかってきます。
そのための十分なお金がなかったり、貯金がなかったりすると「まだ結婚はいいかな」という気持ちに傾いていくのです。
(3)彼と生活するイメージがわかない
今の彼氏と結婚生活を送るイメージがわかない場合も「結婚したくない」になるでしょう。
「彼氏の収入が少ない」「生活能力がない」などがあるとよりいっそう、「結婚すると苦労しそう」という気持ちが芽生えて「結婚したくない」となるのです。
「今の暮らしよりも快適な暮らしや楽しい暮らしができそう」と思えないと、女性はどうしても結婚をためらいます。
女性が結婚する理由
結婚したくない女性たちがいる一方で、当たり前ですが結婚したいと思う女性も多くいます。
「したい派」は、どのような理由から結婚したいと思っているのでしょうか。
女性が結婚したい理由
(1)子どもがほしい
女性が結婚したいと思う理由の1位は「子どもがほしい」です。
「いつかはほしい」という人から、「何歳までにほしい」という人まで、熱量は幅広いですが、「子どもがほしい」気持ちを結婚のモチベーションにする人は多いです。
(2)安定したい/家族がほしい
ひとり暮らしの女性に多いですが、「安定したい」「寂しい」などの気持ちから「結婚したい」と思う人は多いようです。
仕事が充実していても、ふとしたときに「この気持ちを分かち合いたいな」と思ったりすると「家族がほしいな」「結婚したいな」と思うのです。
(3)仕事に疲れた
一方、仕事に疲れたときに「結婚したい」と思う人も多いです。
「こんな暮らしをいつまで送るんだろう?」と思ったときに、「そうだ、結婚しよう」となる人も。
仕事だけの人生やプライベートがない自分に疑問を感じたときに、特に気持ちが結婚に傾くのです。
実際に結婚を決めた理由ランキング
第1位 想定する結婚年齢になった
実際に結婚を決めた女性たちは「自分が結婚したい気持ちになったとき」と前後して、自分の意思で結婚を決める人が多いです。
つまり自分から「そろそろ」と思ったころにプロポーズされているのですね。
長い間「何歳くらいで」と決めている場合もありますし、「そろそろしたいな」と思いはじめてから2、3年以内のスパンで決める場合もあります。
「何歳で子どもを産むから、結婚はこれくらいで」というように、出産年齢から逆算して「そろそろ」と決める場合も多いです。
第2位 病気をした(自分/親)
小さいところでは風邪から、大きなところでは入院するものまで、「病気」をしたことが結婚のきっかけになった人は多いです。
「ひとりでは生きられない」現実を突きつけられたときに「結婚したい」となるのです。
自分だけでなく親の病気も結婚を考えさせる大きな理由になるようです。
第3位 子どもができた
子どもができたことを結婚のきっかけとする人も多いです。
「結婚したくない」相手となら、気持ちは流石に傾きませんが、「まだ結婚はしなくていいな」と思っていたときに子どもができると、「結婚もいいのかも」と思えるのです。
結婚する理由が自分の中に見つからないなら
結婚したいと思う理由が自分の中に見つからないときは、どうすればいいのでしょうか。
無理にでも気持ちを結婚に傾けていくべきなのでしょうか。考えていきましょう。
結婚する理由が見つからないときするべきこと
結婚したいと思う理由が自分の中に見つからないとき、無理に結婚に気持ち傾けていく必要はありません。
ただ、心のどこかに引っかかりを感じて、「このまま結婚のことを考えないで生活していいのかな」と思うのならば、気持ちを整理してみることをすすめます。
「結婚したくない」気持ちの整理
「結婚したくない」と積極的に思うケースには、「本音では結婚したいのだけど、妨げている理由がある」「気持ちをブロックしている何かがある」ことが多くの場合あるからです。
結婚になんらかの「負のイメージ」を持っているケースです。たとえば、「小さいころに両親が仲よくなかった」とか、「前の彼にひどい扱いを受けた」とか。
単純に「結婚したい気持ちが熟してない」だけならいいのですが、自分が幸せになるための要素を遮る何かがあるのなら、今後の幸せのためにも、気持ちの整理をしておくといいでしょう。
自分の人生プランを考える
また、自分の人生設計をイメージしてみるのもおすすめです。
具体的には、「死ぬまでに何をしたいのか」「それには何歳までに何をすればいいのか」をざっくりと考えて、ライフプランに落とし込んでみましょう。今を起点にして「3年後」「1年後」と年を区切って、それぞれ「どういう自分でありたいか」を考えるのもおすすめです。
人生プランを考えていると、結婚が具体的にイメージしやすくなりますし、自分にとって必要そうならば、「どういう結婚をしたいのか」「何歳くらいにしたいのか」が見えてくると思います。
周囲の「なぜ結婚しないの?」への答え方
女性は何歳になっても「なぜ〇〇をしないの?」と聞かれる機会が多いですよね。
結婚をしていなければ、「なぜ結婚しないの?」、子どもがいなければ、「なぜいないの?」となる。
聞く側に悪気はないとわかっていても、いちいち反応していたら、心身が疲れてしまいます。
そんな質問をされたら、波風を立てずにかわしたいところです。さらに可能なら、質問をきっかけに相手とより深い関係になるのがおすすめです。
具体的には、「どうもありがとう」とお礼を言いつつも、「そうだよね、なぜなんだろうね?」と相手の質問自体に同調する。
そもそも「なぜしないのか」なんて、自分でもよくわからない場合が多いのです。
だから、正確な答えを自分だけで探そうとするよりも、「一緒に考えてくれる?」くらいのスタンスで相手に同調しちゃいましょう。すると、相手もあなたの気持ちに寄り添ってくれようとするはずですよ。
結婚したい理由は急に生まれることもある
結婚したいと思えないときって、「自分はどこか変なのかな?」とか「もっと焦るべき?」と不安になる人もいますよね。
だけど、焦る必要はありませんし、ちっとも変ではありません。
たとえ今、結婚したい気持ちになっていなくても、急にしたくなることはあります。
自分の状況は、今後も変わっていくでしょうし、親や兄弟、職場や恋人など周囲の状況も時間とともに変わっていくはずです。
そんな中で、気持ちに変化が生まれたら、そのときにこそ動けばいい。
たった今、「何かしなきゃ」と焦る気持ちがあるのなら、するべきなのは結婚ではなく、「どういう人生を歩みたいのか」という自分の意思の確認です。
本音に向き合える習慣を作れば、したい気持ちになったときに、きっと柔軟に動けると思います。
理由が見当たらないなら結婚しなくたっていい
今は生き方に多様性が生まれて、いろんな生き方が世の中に認知されはじめている時代です。
「世間がどう思うか」にこだわらず、「自分がこうしたいから」という気持ちに素直に従って、「する」「しない」を含め自分らしい「結婚」を実現していきましょう。
(にらさわあきこ)
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