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原因は何? 人望がない人の特徴と人望を集める方法

小野勝弘(キャリアコンサルタント)

はらきよか

あなたの会社の社長や上司に、「人望のある人だな」と感じることはありますか? リーダーシップを発揮して仕事を進める人には、人望の厚い人が多いですよね。では、人望がある人とない人の違いってなんなのでしょうか。人望を集める人の特徴や行動、人望がない人の原因について、キャリアカウンセラーの小野勝弘さんにお話を伺いました。人望のある人間になりたいとお悩みの方は必読です。

出世に必要? 「人望」とは

人望とは、まわりからの期待や信頼のことを指します。特に、他評において使われることが多いですね。たとえば、人望に厚い人といえば、仕事を頼んだら成功させてくれそうとか、人脈を持っていそうとか、「この人なら信用できる」と感じる力のことを人望と言います。

したがって、仕事の上で人望を集める人は、チャンスが多く与えられることになります。頼んでみようとか、声をかけてみようとか、相手から話を持ちかけてくれるわけですから、自分でチャンスを創る以上にチャンスが巡ってきます。

たとえば営業職の場合、自分の足で新規開拓をするには限りがあります。また、新規で契約をとなると、事前準備その他で割に合わないような苦労もあるでしょう。数値で判断されがちなので、日々つらい状態が繰り返される可能性も。

しかし、人の紹介や依頼が日常的にあれば、紹介してくれる人からの情報を元に計画を立てられるし、信頼もある程度確保された状態ではじまりますから、契約数も確保しやすくなるでしょう。人望は、具体的にはこのように役立つことがあります。

人望がない人の特徴とその原因

人望がない人の特徴

人望がない人には以下のような特徴があります。

話を聞かない

単純ですが、人望がない人は、他人の話を聞かないことが多いです。人望がある人に話が来るのは、言い換えれば、「この人なら聞いてもらえる」と思われているから。ですから、話を聞かない人が人望につながることはないように思います。

過去に人望があっても、昇進して人の話を聞かなくなった人の例があります。部下の方の話だと、その昇進した人は、話をしている人に向き合ってくれないとのことでした。その部下の方は、課長に失望し、転職を考えるにまで至っていました。昇進して終わりではありません。人望が過去の栄光にならないように、普段から話を聞く姿勢は大事にしましょう。

意見を求めるが取り入れない

自分の中ではもう決まっているけど、形だけでも意見を聞いておこうかな、というスタンスは危険です。最初のうちは「話を聞いてくれる人」として評価につながる場合もあります。しかし、ふたを開けてみると何も取り入れてくれない、というようなことが続くなら、当然人望は失います。最初に期待させている分、がっかりした時の信頼低下の幅が大きくなりますよね。

自慢が多い

たとえば、「自分は人望あるからみんな頼って来るんだよ」と公言している人は、本当に人望があるのでしょうか。自分に自信を持つことや、誇りを持つことは大切です。しかし、それが自慢にならないように常に謙虚な姿勢を持つことが大切です。

自分勝手

単純に勝手な人というだけではなく、気分によって対応が変わったりする人も要注意です。気分にムラがあるのは、人である以上仕方がないことではあります。しかし、人にあたるようなことがあれば気をつけて下さい。「あのときはよかったのに何で今日だけ……」といった不満が溜まりやすくなります。

異性に媚びる

女性が男性に媚びる場合、媚びられる男性は悪い気がしないかもしれませんが、客観的に見て気持ちのよいものではありません。しかも、この「媚びている」という印象は、受け手次第ですから注意が必要です。

実際に、「いつもは仏頂面で文句ばかりなのに、上司にだけいい顔している」といった生の声を聞いたこともあります。ただ、配慮ができるという点では長所にもなりますから、キーマンからの信頼が厚い人、というような評価につながるよう工夫しましょう。

なぜ? 人望がない原因

人望がない原因としては次のようなものが挙げられます。

人望を求め評価ばかりを気にしてしまう

自分が求めて得られるのであれば、人望がなくて悩む人はいません。過度に人望を求めることは、評価ばかりを気にして自分らしさなど大切なものを置き去りにしてしまうことにも繋がります。人望がある人は、自分のビジョンをしっかり持っている方だったりもしますから、求めるよりもまずは自分のビジョンに向き合いましょう。

自分に自信がない

自分に自信がないため、消極的な態度が表面に出ているケースです。他人と一線を置いたりするケースも考えられます。確かに、誰も傷つけたりはしないですし、まわりからは謙虚にみられることもあるでしょう。しかし、人望で大事なのは「この人ならなんとかしてくれそう」という期待です。もし、「堂々としている」という振る舞い以外に信頼される根拠がなかったとしても、それが人望に繋がる場合もあります。

傷つきたくないと臆病になる

傷つきたくないという意識が邪魔をしているケースが考えられます。自分にとって耳の痛いことがあったとして、しっかり聞けているでしょうか。自分から声をかけられるでしょうか。拒絶されたら嫌だとか、もしかしたら忙しくて迷惑に思われたくないとか、色々理由をつけてかかわりをやめてしまう方もいますよね。声をかけてくれることがないと、周囲の人は声をかけていいのかどうかもわかりません。

人望の厚い人になるためには

キャリアコンサルティングをする中で、人望があるなと感じる人の行動からお伝えします。

人望を得て何がしたいのか考える

まず、人望を得た先に何をしたいのか、しっかり考えてください。人望を得る人には、チャンスがたくさん廻ってきます。そのチャンスをどう活かすか。どのようなチャンスを望んでいるのか。自分の言葉で考え、伝えられるようにすることが第一歩です。言い換えると、適切な自己開示ができるように準備しよう、ということです。何ができるかより、何がしたいのか、何を起こしたいのかを中心に考えてみてください。

周囲とのかかわりを怖れない

普段からまわりまわりをしっかり見て、かかわっていくことが大切です。人望がある人の中には、自分が何かしてもらったわけではないけど、なぜか信頼できる気がする、といった人もいます。そのためには、毎日の積み重ねが重要です。かかわりのない人が、頼みづらい雰囲気になってませんか? 頼むこと自体が障害となってしまっているケースもありますので、普段からの小さなかかわりを大事にしてください。

自分の仕事をおろそかにしない

自分の仕事はきちんとこなすことです。まわりを助けるのは、自分に余裕があるときだけ。自分を犠牲にしてまわりを助けても、「苦労を掛けてしまった……」という借りしか、相手に生まないケースがあります。人望は貸し借りという次元の話ではありません。まずは自分の仕事をきちんとこなす姿を示してくださいね。

自分を見つめてしっかり仕事をこなしながら、まわりにも配慮し影響を与えていく。この流れを作れている人が、人望ある人に育っています。

人望を集めるには、まず自分の幹を確立すること

人望がないよりはあるほうがいいと思うものです。人望があることによってうまく回る仕事も多いはず。でもやみくもに人望を求めるのはどうやらちがうようですね。小野さんの言うように「人望を集めて何がしたいのか」をまず考えるのが大事なようです。それはひいては、自分がどう仕事をしたいのか、どう生きていきたいのかを考えるということにもなります。まずはそこからじっくり考えてみましょう。

(文:小野勝弘、構成:はらきよか)

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※画像はイメージです

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