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シャンプーが泡立たない原因とは? 専門家が対処法を解説

齊藤あき(美容師・毛髪診断士・美養研究家)

中田ボンベ@dcp

毎日髪を洗う習慣を大切にしている人も多いはず。しかし、シャンプーが泡立たないことに悩んでいませんか? シャンプーが泡立たない理由は、ワックスや髪質など理由がさまざま。毛髪診断士の齊藤あきさんが対処法を解説します。

お風呂で髪の毛を洗っていて、いつもはモコモコと泡立つのに今日はなぜか泡立ちが悪いなぁ、なんて思うことがありませんか? 同じシャンプーを使っているのに急に泡立ちが変わると不安になりますよね。では、なぜ泡立ちが変わってしまうのでしょうか? シャンプーが泡立たない理由や解決方法を毛髪診断士の齊藤あき先生に聞いてみました。

シャンプーが泡立たない理由とは

シャンプーが泡立たない!? その原因とは

シャンプーが泡立たない原因として以下のことが考えられます。

(1)整髪料のつけすぎ

ヘアワックスやヘアスプレーなど、整髪料を塗布しすぎるとシリコーンや油分で髪がコーティングされ泡立ちが悪くなります。特に髪がしっかりと固まるタイプの整髪料ほど吸着力が高いので落ちが悪く、泡立ちも悪くなります。

(2)頭皮の汚れ、毛穴の皮脂づまり

頭皮がいつもより汚れていたり、頭皮に皮脂がつまっていることでも泡立ちが悪くなります。特に汗をかきやすい夏季や、運動をしたあと、また洗髪できない日が続いたりすると、皮脂分泌が多くなって頭皮や髪が汚れやすくなります。そのほか、睡眠不足や油分の多い食事などでも皮脂分泌が過剰になり、シャンプーがいつもより泡立ちにくいと感じることがあります。

(3)シャンプー前の予洗いが不十分

シャンプーをする前の予洗い(あらかじめお湯で髪を洗っておくこと)がきちんとできていないと、髪や頭皮の皮脂や汚れが落ちにくくなり、シャンプーの泡立ちが悪くなります。髪を濡らした際、頭皮もきちんと濡れていないと泡立ちは半減してしまいます。また、お湯の温度がぬるすぎても汚れの落ちが悪くなります。

(4)髪のダメージ

カラーやトリートメント、紫外線などによるダメージが原因の場合もあります。髪がダメージを受けるとキューティクルが開きやすくなり、水分やシャンプー剤が吸収されやすくなるため泡立ちが悪くなります。

(5)シャンプー剤の洗浄力が弱い

洗浄力が高いシャンプー剤から、優しい泡立ちが特徴のアミノ酸系のシャンプー剤に切り替えた場合に、泡立ちの悪さが気になることがあります。また、シリコーンやコンディショニング成分、油分などが入っているシャンプーも泡立ちが悪くなる場合があります。

シャンプーを泡立たせる方法

事前に行える対策

以下のようなことを試してみましょう。

(1)シャンプー前のブラッシング

しっかりと泡立たせるには、頭皮や髪に付着した油分や汚れをきちんと落とすことがポイントです。そのためには、シャンプー前にブラッシングをしましょう。ブラッシングをしてあらかじめ汚れを落としておくことで、泡立ちがよくなります。また、髪が長い人はブラッシングで髪の絡まりもほぐれますので、泡立ちだけでなく指どおりもスムーズになります。ブラシは、豚毛や猪毛の「動物毛のブラシ」が髪や頭皮への密着力も高く、汚れを吸着しやすいのでオススメです。

(2)予洗いをしっかりする

上で挙げた予洗いもとても大切です。予洗いをしっかりするだけでも皮脂や汚れは6~7割落ちます。髪の表面だけ濡らすのではなく、頭皮までしっかり濡らして1~2分ていねいに行いましょう。髪が長い人は、髪の中に指を入れ、お湯を手のひらにためるような感じで地肌を濡らしましょう。予洗いのお湯の温度は38~40℃くらいがベストです。

(3)シャンプー前のオイルケア

夏場など汗をかきやすい季節は、頭皮に皮脂や汚れもつまりやすくなりますので、週に2~3回シャンプー前のオイルケアをするのがオススメです。皮脂や汚れは脂ですので、油分をなじませることで汚れが浮き上がり、落ちやすくなります。シャンプーする前の乾いた頭皮に、頭皮用オイルや植物油(アルガンオイルや椿オイルなど粘性が低めのもの)をなじませて5分ほど置くだけの簡単ケアです。その際、蒸しタオルをすることでさらに皮脂や汚れが浮き上がりやすくなります。

ついしがちなまちがったケア

シャンプー剤の量を多めにしたり、シャンプーの回数を多くすることが挙げられます。シャンプー剤の量を多くすることで泡立ちがよくなりますが、頭皮への刺激は強まります。また、ごしごしと洗いすぎると髪や頭皮の水分・油分を必要以上に取ることになり、髪のパサつきなどダメージの原因になります。洗う際に髪を擦り合わせる事もNGです。髪のキューティクルが剥(は)がれやすくなります。

正しい洗い方

予洗いなどをしっかりしたあとにシャンプーを適量手に取り(ショートヘアーの方は1プッシュ、ロングヘアの方は2~3プッシュ)、手のひら全体でお湯を少し足しながら軽く泡立てます。その後、シャンプーを髪全体に広げ、髪に空気を入れ込む感覚でさらに泡立てます。泡がうまく立たない場合は、泡立てネットを使用するとモコモコ泡が簡単にできますので、使ってみのもいいでしょう。

シャンプーを泡立たせずに洗い続けると……?

泡立たないシャンプーではこんな問題が起こるかも?

泡立ちが悪いと原液が頭皮につきやすくなりますので、炎症やかゆみなどのトラブルが起きる可能性が高まります。頭皮の皮脂も取りすぎてしまうので、乾燥やフケ、抜け毛などにつながる場合もあります。また、泡のクッションがないことで髪への摩擦も大きくなり、枝毛や切れ毛などの原因にもなります。

泡立ちが悪いと思っている人はぜひ参考に

泡立ちが悪くなる原因は整髪料のつけすぎや髪の汚れのほか、予洗いが不十分であることや髪自体のコンディションが悪い場合があるとのこと。また、泡立ちが悪いままシャンプーを続けると、髪や頭皮のトラブルにつながる可能性もあるようです。もし泡立ちが悪いと感じた際は、齊藤先生のアドバイスを参考に原因を探り、改善できるように心掛けてみるといいでしょう。

(文:齊藤あき、構成:中田ボンベ/dcp)

※画像はイメージです

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