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「旦那がむかつく!」は深刻なサイン? 対処法とは

高見綾(心理カウンセラー)

おぜきめぐみ

結婚生活が長くなると、「旦那がむかつく!」と感じることは何度かあると思います。結婚前までは他人だった者同士が一緒に暮らしているのですから、多少イライラすることも仕方ありません。しかしそんなむかつきも、長く続いたり頻度が多かったりすると、一緒にいることが苦痛になってしまいます。今回は「旦那がむかつく!」と感じる女性の心理や、その対処法について心理カウンセラーの高見綾さんに解説してもらいました。

離婚したいぐらい!? 旦那にむかつく女性の心理

はじまりは些細なことから

「旦那がむかつく!」と感じる、それは生活の中の些細なきっかけからはじまります。たとえば、残業して遅く帰ってきた旦那さんは終始不機嫌。ご飯を出してお風呂を用意して、今日あった出来事について話したいなと思っていても、旦那さんは私のことを見てくれない……。そのまま「俺は疲れている」と言って寝てしまったなど。ちょっとした不満を感じても、解消せずに放っておくと、イライラは溜まっていきます。最初は、「私を見てくれない」「私の気持ちをわかってくれない」、そんなことを寂しいと感じていただけかもしれません。でも次第に、ちょっとしたきっかけで「旦那がむかつく!」という怒りに変わっていくのです。

過去を蒸し返すのは不満が解消されていないから

夫婦喧嘩をすると、妻が「あなたはいつもそう! あのときだって……」と、過去の出来事を蒸し返すことがありますよね。過去を蒸し返すのは、過去に感じた妻の不満感が解消されていないことを表しています。当時は「仕方ないな」と思って自分の中で納得させていたはずのものが実はまだくすぶっていて、同じような出来事が起きると記憶から引っ張り出されてくるのです。過去を蒸し返された旦那さんは、「今さら昔の話をされても」と感じるのでいい気分はしません。妻が旦那さんに不満をぶつけて、「私の気持ちをわかってほしい」「不満を解消してもらいたい」と思っても、旦那さんも妻と同じように不満を持っているので、妻の思うように旦那さんが動いてくれないことも多いのです。

大嫌い! 旦那がむかつく原因

話をしても気持ちをわかってくれない

妻は今日あった出来事や、悩んでいることなどを旦那さんに話して「自分の気持ちをわかってもらいたい」と思っています。ところが旦那さんが、話半分に聞いていたり、気持ちを汲むことなく手厳しいアドバイスばかりしてきたりすると、妻のイライラは募ります。仮に、妻の気持ちがわからないのは仕方ないとしても、わかろうとする姿勢が見えないと、妻としてはガッカリしてしまいますし、思いやりが感じられないために腹が立ちます。

家事・育児をしない

家事や育児は妻がするものだと考えている旦那さんがいます。「俺は仕事で疲れている」と言われると、「私だって働いているのに」と妻に不満が溜まりやすくなります。食事や洗濯、子供の世話など、妻がやったことに対して「ありがとう」と感謝してくれたり、「いつもがんばってくれているね」とねぎらいの言葉をかけてくれたりするのであれば、心証は全然ちがいます。しかし、当たり前だと考えている旦那さんの場合、感謝やねぎらいの気持ちが出てくることはありません。また、少しだけ旦那さんが家事や育児を手伝うと、「こんなにやった!」とアピールしてくるのも、妻が「旦那がむかつく」と感じる原因となります。

お金を気にせずポンポン使う

日々の生活のやりくりに神経を注ぎ、できるだけ生活費がかからないように気を使っている妻もいます。それなのに、旦那さんが自分の趣味などにポンポンお金を使っていると、妻のイライラは募りますよね。「私には何も買ってくれていないのに」「私は洋服を買うのも我慢しているのに、あなたは何よ!」と感じるようになるのです。

休みのときに趣味ばかり優先する

休みになると、家でゴロゴロしてスマホゲームをずっとしていたり、または友だちと遊びに行ってしまったり……。そんな旦那さんにむかつく妻は多いかもしれません。妻としては、休みの日は夫婦で楽しんだり、子どもと一緒に遊びに出かけたりしたいと思っているのに、旦那さんから「我関せず」という態度を取られると、期待がある分だけガッカリして不満につながります。

離婚は避けよう! 旦那がむかつくときの対処法

「むかつく!」と感じているのは自分であると認識する

一般的に旦那さんに不満があると「悪いのは旦那である」と考え、だからこそ「私の不満を旦那に解決してもらいたい」と考えます。ところが同じ出来事が起きても、旦那がむかつくと思う人と思わない人がいます。あくまでも、むかつくと感じているのは『私』なのだという自覚が必要。「旦那が自ら変わってくれないと、自分のイライラが解消されない」ことにしてしまうと、その不満の解決はとても難しくなります。そのため、あくまでも自分が主体的に解決していくという意欲が重要です。

不満やイライラを、人に聞いてもらったり紙に書いたりして整理する

あまりに不満が溜まっているときには、冷静に物事を考えることができませんし、旦那さんに優しくすることも難しいはず。そこで、気持ちを整理して自分を見つめる時間を取ることをおすすめします。友だちや家族、カウンセラーなど、いい悪いと結論付けずに話を聞いてくれる人を選んで聞いてもらいましょう。また、紙に気持ちを書き出すのもいい方法です。「どうしてむかつくと感じるのか」「本当はどうしたいのか」などを書き出すと、整理されて心が落ち着きますよ。

相手も同じ不満を持っているかもしれないと考える

自分が不満を持っているときは、同じく旦那さんも不満を持っていることが多いもの。むかつくということは、それだけ相手が大事な存在だということです。関係性をよくしていきたいと思うなら、「私も旦那の気持ちを理解していないことがあるかもしれない」と振り返り、思い当たることがあれば改善していきましょう。自分の態度を変えて、まず旦那さんにほしいものを与えていくと、今度は自然に旦那さんの方からあなたにほしかったものを与えてくれるようになります。

夫婦でよく話をする

自分で「きっとこうにちがいない」と思い込んでしまって、旦那さんに確認していない、というケースは少なくありません。たとえば、遅い時間に「今日は飲み会があるからご飯は要らないよ」と連絡がきたけれど、既にご飯を作ってしまっていたとします。せっかく作ったご飯が食べてもらえなかったことや連絡が遅いことで、自分が大切にされていないと感じる場合、その認識が夫婦で食いちがっている場合もあります。旦那さんは、妻が「自分が大切にされていない」と感じているなんて思いもよらないというケース。夫婦がお互いにどんなことで愛情を感じ、またどんなことをされると大切にされていないと感じるのかは、それぞれちがいます。相手も自分と一緒だと思い込んでしまうのは危険ですので、日頃から夫婦でよく話をするようにしましょう。

「旦那がむかつく!」と感じたらいったん冷静になろう

結婚に必要なことは忍耐とも言いますが、いつも我慢ばかりしていては疲れてしまうばかりか、長続きさせることもできなくなってしまいます。「旦那がむかつく!」と感じたら、まずは冷静に考えられるよう、冷却時間が必要なようです。ずっと不満をため込み続け、あるとき「もう無理! 離婚しよう」となってしまわないよう、普段から旦那さんに自分がどう感じているのか、小出しにすることも大切。誰かに話してスッキリしたり、自分なりのイライラをため込みすぎない方法を探したりしてみてくださいね。

(文:高見綾、構成:おぜきめぐみ)

※画像はイメージです

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