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元彼と今彼、どっちを選ぶべき? 元彼と比べてしまう心理と対処法

小日向るり子

千葉こころ

元彼との思い出の場所を訪れたときや、今彼とのたわいない会話の最中など、新しい恋をはじめても、昔の恋をふと思い出してしまう瞬間ってありますよね。今彼のことは大好きだけど、ちょっとしたことで元彼と比べてしまって複雑な気持ちになることも……。中には、元彼への未練が断ち切れないという女性もいるようです。そんなときは今彼と元彼、どっちを選ぶのが正解なのでしょうか? 心理カウンセラーの小日向るり子さんに解説してもらいました。

元彼と今彼を比べる女性は多い?

「元彼は元彼、今彼は今彼」と頭ではわかっていても、ちょっとしたタイミングで「元彼はこうだったな」なんて比較してしまうこと、ありませんか? しかし、元彼・今彼それぞれちがうのは当然と受け入れ、比べることなく今彼だけをまっすぐ見つめて恋を楽しみたいものです。そこで、過去にも恋人がいたことのある女性たちの経験談から、元彼への未練を断ち切る方法を探ってみたいと思います。

約半数の女性が元彼と今彼を比べている

まずは、今彼との交際中に元彼と比べてしまった経験のある女性がどのくらいいるのかを調査してみました。

Q.今彼を元彼とつい比べてしまうことはありますか?

ある(42.5%)
ない(57.5%)
※有効回答数400件

半数には満たないものの、「今彼を元彼とつい比べてしまう」という女性は思いのほか多い様子。やはり、元彼の存在を心の中から完全に消してしまうことは難しいのかもしれません。ただ、なんでもかんでも元彼と比較して……というわけではなさそうなので、具体的にどんなときに元彼と比べてしまうのかを聞いてみました。

今彼と元彼を比べるのはどんなとき?

言動のちがいを感じたとき

・「今彼に自分勝手な行動や言動をされると、『前の彼はこんなことなかったのに』と思ってしまう」(27歳/食品・飲料/販売職・サービス系)

ケンカしたとき

・「元彼だったらケンカしたときすぐ折れてくれたな、とか」(32歳/医療・福祉/専門職金融・不動産・医療・福祉系等)

性格のちがいを感じたとき

・「元彼は静かな人だったので、今彼がよくしゃべっていると思い出す」(33歳/食品・飲料/その他)

読んでみて「あるある!」と思った人も多いのでは? 比べたきっかけはさまざまですが、多くの場合、今彼への不満を感じたときに元彼のよかったところを思い出しているようです。嫌なことがあったとき、ついつい昔のいい思い出が浮かんでくるのは仕方ないことですよね。いい思い出として流せる程度ですめばいいのですが……。

これって元彼への未練なの?


では、元彼のよかったところを思い出して今彼と比べてしまうのは、元彼に対して未練があるからなのでしょうか? 心理カウンセラーの小日向るり子さんにそんな女性心理について解説してもらいました。

今彼がいても元彼が忘れられない心理

振られて終わった場合

恋愛の終わりが相手から振られて終わった場合は、やはり未練が残りやすいです。ただ、その別れ方が彼の裏切りや浮気など、相手への怒りがともなった別れだった場合は、時間が経って冷静になると「別れてよかった」と感情が浄化できることが多いので、未練は残りにくいといえます。しかしお互いの仕事の事情や家族からの反対といった、やむを得ない事情で別れを告げられてしまった場合は、感情の持って行き場がなく、結果的に心に元彼の存在が残ってしまいがちです。

現状に不満が多いとき

今彼との間での不満だけではなく、仕事・プライベートなども含めた自身の現状に不満が大きいときは、元彼への未練を感じやすくなります。「以前はもっと毎日楽しかったのに、最近何もかもうまくいかない……」という漠然とした不満が大きくなったとき、そのうまくいかない原因を今彼の中に探してしまうというパターンです。これは恋愛至上主義の女性に多く見られる思考です。

比べてしまうのは未練があるから?

元彼の言動は、今彼とデートの最中や、デートが終わった後ひとりになって今日のデートを振り返ったときなどに「ふと」思い出しますよね。今彼と元彼を比べている自分に気づいたときに「今彼が大好きなはずなのに、もしかして私は元彼に未練が残っているのだろうか?」と心配になる人も多いと思いますが、比べてしまっただけで終わったのなら心配ありません。それは思い出のレベルです。ただ、今彼と元彼を比較した後に「だからやはり元彼とやり直したい」と思っている自分に気づいたら要注意。未練が残っている可能性があります。

【番外編】元彼の夢を見た。それはまだ好きだから?


脳科学的には、睡眠とは脳が情報整理をするために必要な行為で、その脳の情報整理の途中で現れるのが夢だといわれています。つまり、睡眠中の脳が過去の情報を整理しているときに、元彼との記憶の引き出しが一時的に開けられたということ。フロイトは、夢は潜在的な願望であると解釈しています。夢分析には諸説ありますが、フロイトの説から考えると、無意識の中で元彼との思い出を引き出すことによって自分の何らかの願望を満足させたい、という願望があるといえます。しかしながら、夢に出てきたから今抱えている願望が元彼によって満たされるとか、それによって元彼がまだ好きだ、ということにはつながらないでしょう。

今彼と元彼、どっちを選ぶべき?

元彼への未練を感じたなら、今彼と元彼のどちらが自分にとって大切かを判断する必要があります。そして、今彼を選ぶ決断をしたなら、元彼への未練を断ち切らなければなりません。心理カウンセラーの小日向るり子さんにアドバイスを聞きました。

今彼と元彼で迷ったときの判断基準

彼ではなく、自分自身の人生を考えてみる

元彼と今彼で迷っている人に多くみられるのが、「自分自身はどう生きていきたいのか」ということを考えたことがなかったり、わからなくなっているというケースです。仕事が大好きだから今の仕事を続けていきたい、子育てを経験してみたい、独立したいなど「自分の幸せのためにこれだけは譲りたくない」というものをまずしっかりと認識することが大切です。そこが固まったとき、隣に浮かぶ顔はどちらですか?

それぞれの「嫌だったところ」だけを書き出して比べてみる

思い出は美化されます。したがって、それぞれのよいところを書き出すと、過去というバイアスがかかっている分、元彼がよく見えてしまいます。ですので好きなところは書かず、嫌なところだけを書き出して見比べてください。何気なく書き出した相手の嫌なところが、一生一緒にいる可能性を考えたときに譲れないほど我慢ができないものであるということは意外とあります。

優しいほうを選ぶ

どうしても決められない、と思考が固まってしまったときは、ズバリ「優しいほう」を選びましょう。優しい人とは言いかえると「思いやりがある人」ということ。相手を思いやる気持ちは幸せな恋愛や結婚生活にとっては最も大切なことです。また、他者への共感力がある人は社会性も高い人が多いです。

元彼への未練を断ち切るには?

思い出は美化されるという心理メカニズムを理解する

おじいちゃん・おばあちゃんの「昔はよかった」という言葉を聞いたことがある人は多いかと思います。しかし、本当に昔がよかったわけではないのです。これは人間の一般心理です。過去を悔いると自分の生きてきた人生を否定することになってしまうので、本能がそれを無意識に拒否するのです。未練がわいてきたら「誰にとっても過去は美化される」という真理を思い出しましょう。

今を大切に生きる

未練を残しやすいタイプの人は、未来に対しても不安や心配ばかりしていることが多いです。つまり、このタイプは過去や未来に心をとらわれてしまうあまり、今を楽しむことをおろそかにしてしまっているのです。「今、この瞬間」を精一杯生きることができないと、過去は後悔になり、未来は不安になります。今を楽しむことに集中してみてください。

元彼との思い出の物や写真を処分する

前述の夢についての項目でも説明しましたが、人間の脳は記憶と密接に結びついています。写真や思い出の品を見てしまうと必ず記憶は蘇り、脳が反応します。さらにその影響で夢に出てきた場合は、なおさら執着する原因になります。断ち切りたいなら視覚と聴覚から彼の情報を限りなくシャットアウトすることが大切です。

過去は美化されるもの! 未練を断ち切って今彼との恋愛を充実させよう

過去の素敵な思い出がふと蘇ってしまうのは仕方がないことです。しかし元彼を思い出すからといって、元彼のほうがいいということとは別の話であることを理解しましょう。恋愛とは別の自分の現状に満足していないということもあります。また、どうしても元彼が気になってしまうようなら、今の自分にとって今彼と元彼のどちらが必要な存在なのか、じっくり考えてみましょう。今彼を選ぶのなら、元彼への未練はしっかり断ち切ってくださいね。今彼との恋愛を目一杯楽しみましょう!

(小日向るり子、千葉こころ)

※画像はイメージです

※マイナビウーマン調べ
調査日時:2018年7月1日~7月4日
調査人数:400人(22~34歳の未婚女性)

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