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好きだけど嫌い。でも好き。微妙な女心を解明します

織田隼人(心理コーディネーター)

三浦一紀

気になる人がいるけれど、実際会うとイライラしたり怒ったり。「ほんとうはあの人のこと嫌いなのかも……」なんて思ってしまうこと、ありませんか? こんな複雑な心理、自分ではどうなのかわかりません。そこで、男女の恋愛にくわしい心理コーディネーターの織田隼人さんに「好きだけど嫌い」という感情についてお話をうかがいました。

なぜ「好きだけど嫌い」なのか

「好き」と「嫌い」という感情は、とても似ています。どちらの感情も人に対する感情で、しかも心を強く揺さぶるものです。「好き」の反対は「無関心」といわれます。「好き」の反対が「嫌い」ではないのは、「嫌い」という感情も「好き」と同じように相手に大きく影響を与える感情だからです。

「好きだけど嫌い」となるのは、相手に対して何かを強く感じることがあって、いいところを「好き」、悪いところを「嫌い」と感じている状態です。どちらの感情も相手に対して強く働くという点において、広い意味で同じなのです。

「好きだけど嫌い」という気持ちになりやすいのは、「ゆるく好き」というような状態ではなく、激しい気持ちが起きているときに発生しやすくなります。「激しく好き」という場合でも、「好き」だけではなく別の感情として「嫌い」もあるときに、「好きだけど嫌い」となりやすいのです。

「好きだけど嫌い」という人との関係性はどうすればいい?

「好きだけど嫌い」という複雑な感情を抱いている相手に対して、自分はどう接していけばいいのでしょうか。そのあたりをお聞きしました。

好きと嫌いを分けて考える

好きな部分はどこか、嫌いな部分はどこかを考えて分類していくといいでしょう。気持ちに整理がつくと、実は自分の想いが落ち着いていきます。「好きだけど嫌い」というのは、いろいろな気持ちが混ざり合っている状態で「好き」「嫌い」「いい」「悪い」「受け入れたい」「受け入れきれない」など、いろいろな想いが交錯しています。このいろいろな気持ちをひとつひとつ、どれがどういう気持ちなのか整理していくと、自分自身の気持ちが見えてきます。

好きな理由を考える

好きと嫌いを分けていくと、相手を好きに思う部分もわかるようになってきます。やさしいところ、自分のことを特別扱いしてくれるところ、頼りがいのあるところなど、相手のいいところが見えてくるようになります。とても単純なひとつのことで好きになったかもしれませんし、たくさん好きな部分があるかもしれません。どちらにしても、好きな気持ちを整理しておくと自分の気持ちの整理がつきやすくなります。

嫌いな部分を整理する

嫌いな部分も整理してみましょう。嫌いな部分もいろいろ出てくるかと思いますが、出てくるたびに「絶対に受け止められないこと」と「許せること」の2つに分類しましょう。「絶対に受け止められないこと」があった場合、自分の考え方を変えるか相手を変えるかしかありません。相手はなかなか変わらないものなので、場合によっては付き合いを諦めざるを得ないことがあるでしょう。嫌いな部分でも「許せること」の場合は、それほど致命的ではありません。「しかたないなぁ」という気持ちで受け止めていくと、案外自分の気持ちもスッキリしていきます。

結局好きなの? 嫌いなの?

「好きだけど嫌い」というのは、結局のところ相手に「惹かれている」状態なので、「好き」といえるでしょう。単純に嫌いであれば相手と話したくないでしょうし、距離も置いていくはずです。しかし、「好きだけど嫌い」となるのは、どうしても好きな部分があり、でも嫌いな部分もあり、好きな部分が強いために自分の中に矛盾が起きて大きな気持ちが発生している状態なのです。

これは「好き」という気持ちがあって初めて成り立つことなので、相手のことが好きだから気になっていると考えてよさそうです。

「好き」だから「嫌い」と感じるもの

「好き」と「嫌い」は一見相反する感情のようですが、「気になっている」という点においてはどちらも一緒。そのため、「好き」と「嫌い」は同居する感情なのです。「好きだけど嫌い」な人がいる場合、すでにあなたはその人に惹かれている状態。相手のどこが好きなのか、そしてどこが嫌いなのか。それらを紐解いていくと、自分の複雑な感情もスッキリしていくことでしょう。

(文:織田隼人、構成:三浦一紀)

※画像はイメージです

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