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週末婚って? 向いている夫婦と向いていない夫婦

澤口珠子(婚活・女子力アップコンサルタント)

あなたは「週末婚」を知っていますか? 「言葉は聞いたことがあるけれど、実際どんなものなのかわからない」という方も多いのではないでしょうか。週末婚とはいったいどんな結婚のスタイルなのか、メリットやデメリット、またどんな夫婦が向いているのか、婚活コンサルタントの澤口珠子さんにお聞きしました。

週末婚の定義

週末婚ってどんなもの?

「週末婚」とは、入籍はしているけれども“平日は別居して、休日のみ同居する”という夫婦の生活スタイルです。週末にどちらかの家に通うことが多いため、「週末婚」といわれるようです。このスタイルはもともと子どものいる人が再婚するにあたり、新しい親や環境に子どもを慣れさせるために行われていたスタイルでした。しかし近年では共働きの増加が要因で、再婚目的でなくとも週末婚を選択する夫婦が増えています。平日はお互い自分の時間を尊重し独身のころと同じような生活を送り、週末は夫婦一緒の時間を楽しみ、結婚生活を送る。そんな新しい結婚のスタイルです。

週末婚のメリット・デメリット

週末婚のメリット

メリット1:キャリアを諦めずにすむ

特に、結婚後も今の仕事を続けたいと考える女性に週末婚はおすすめです。結婚後に男性が転勤となった場合、女性側が仕事を辞めて男性についていくことが多いと思います。その結果、結婚をきっかけに自分のキャリアややりがいのある仕事を諦めざるをえず、大好きな仕事を犠牲にしてしまう女性が多いのです。特に男性が度々転勤をする転勤族の場合、女性が赴任先で正社員として新たな仕事に就くのは難しいでしょう。

しかしながら、週末婚のスタイルを選択すれば、転勤族の男性と結婚したとしても女性はキャリアを断念せずに、これまで通り仕事に邁進できます。また、同居婚に比べると家事の負担が少ないので、仕事と家事の両立に悩むこともなく、そのぶん全力でお仕事に打ち込めるメリットも。平日はお仕事に全力投球、週末は旦那さんとの甘い結婚生活、というメリハリある生活を送ることが可能になるのです。

メリット2:いつまでも新鮮な気持ちでいられる

旦那さんとずっと一緒に過ごしていると、男と女というよりも「家族」となりマンネリ状態になってしまったり、異性としての魅力を感じにくくなったりしがち。相手がいるのが当たり前となり、感謝の気持ちを忘れて、ついつい喧嘩したりすることもあります。しかし、週末婚の場合は休日しか会えませんので、馴れ合いにならずいつまでも恋人同士のような新鮮さを保てます。平日にたっぷり自分の時間があるからこそ、2人で過ごす時間を大切にしようと思えるのですね。

メリット3:独身の時と同じペースで生活できる

「結婚後の生活スタイルの変化に不安を感じる」「結婚して相手のために何かを犠牲にしたくない」という女性にも「週末婚」はおすすめ。週末婚なら家事もそこまで負担にならないので、平日は独身時代と同じペースで生活することが可能だからです。結婚相手に気づかう必要もないので、友人やお付き合いの飲み会など、平日の夜を今まで通りに楽しむことができますよ。

週末婚のデメリット

デメリット1:お金がかかる

同じ家に一緒に暮らす同居婚に比べると、週末婚は家賃や光熱費などの生活費がそれぞれ必要。必要な金額は単純計算で約2倍になります。また、単身生活だとどうしても外食が多くなり、食費の出費もかさみますよね。結果、お互い仕事に没頭できても貯金ができないということにもなりかねません。別々に暮らしてお互いが自立しているので、「相手の経済状況がわからない」というデメリットもあります。

デメリット2:コミュニケーション不足になる

一緒に暮らしていないため、当たり前ですがコミュニケーションが不足しがちに。ちょっとした相談をリアルタイムでできなかったり、日々の出来事のシェアができなかったり、不便に感じることも多いでしょう。また、コミュニケーションには言葉だけでなく、表情やボディランゲージ、スキンシップなど、実際に会わなければできないノンバーバル・コミュニケーションがたくさんあります。たとえば、言葉を交わさなくても、相手の雰囲気や気配で相手の状態がわかることがありますよね。こうしたコミュニケーションの積み重ねが夫婦の絆を強くしてくれるのです。コミュニケーションが不足すると、ささいな言葉の行きちがいや誤解がケンカのもとになり、2人で過ごす貴重な週末がストレスになってしまう可能性もありますので注意が必要です。

デメリット3:自由&自立しているがゆえに離婚しやすい

週末婚を選ぶカップルは、お互い精神的・経済的に自立できているカップルが多いと思います。自由な時間が多くても、お互いを信頼し束縛や干渉をしない傾向が。これが裏目に出てしまうと浮気をしやすい環境、かつ、浮気をしてもバレにくい状況といえるでしょう。そうなると、生活もお財布も別々であるがゆえに、ちょっとしたほころびで簡単に離婚を選択することにもなりかねません。また、離婚調停の婚姻費用分担請求や財産分与請求において、同居婚よりも不利になりがちというデメリットもあります。

週末婚をする上で注意するべきこと

週末婚をするときの注意点

注意点1:お互い意識してマメに連絡をとる

同居婚に比べて、一緒に過ごす時間が圧倒的に少ない「週末婚」は、お互いが意識してマメに連絡をとる必要があります。今の時代は、電話だけでなくTwitterやFacebook、LINEなど、便利なSNSがたくさんありますね。一緒に過ごす時間は少なくても、SNSで日ごろから繋がっておけば、久しぶりに会った週末もあまり距離を感じません。

注意点2:夫婦としての共同体意識を持つ

一緒に暮らしていないと、なかなか夫婦としての自覚は育ちにくいもの。2人で過ごすときはお互いの実家に顔を出したり、友人夫婦と会食したり、2人の人生計画・家族計画について話し合ったりと、夫婦としての共同体意識を持つように意識しましょう。

注意点3:子どもができたときのケースを考えておく

まだ子どもがいなくて週末婚をしているカップルは、子どもができたときに週末婚を続けるのか、同居婚に移行するのか、仕事はどうするのか、などのシミュレーションを事前にしておきましょう。

週末婚に向いている夫婦、向いていない夫婦

キャリア優先の自立夫婦には、週末婚がおすすめ!

週末婚に向いている夫婦は、お互い精神的・経済的に自立できていて、今は家庭よりもキャリアを優先したいカップルでしょう。逆に精神的・経済的に依存しあっているカップルや、早く子どもがほしいなど、家庭優先のカップルに週末婚はおすすめしません。また、休みが土日と不定期だったり、勤務形態がシフトで夜勤もあったり、生活リズムがちがうカップルは、同居婚よりも週末婚の方がストレスは少ないでしょう。どちらかが潔癖性で、同じ空間で人と一緒に24時間過ごすのが苦痛な場合も週末婚はおすすめ。また、子どもを作らないという選択をしているカップルにも週末婚はアリですね。

自分たちに適した結婚のスタイルを選ぼう

「週末婚」のメリット・デメリット、向いているカップルなどをご紹介しました。自分たちがどんな生活を送っていきたいのか、現状・将来設計に合わせて、自分たちに適した結婚のスタイルを選ぶ必要があるようです。お互いの理想や想いを話し合いながら、ぴったりな結婚スタイルを見つけてくださいね。

(文:澤口珠子、構成:おぜきめぐみ)

※画像はイメージです

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