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生理期間が長い……。生理が長引く原因と対処法

尾西芳子(産婦人科専門医)

いつもより生理期間が長いのはなぜ? 考えられる「長引く原因」と「対処法」について、産婦人科専門医の尾西芳子先生に聞きました。

なかなか生理が終わらない……。いつもより長引く生理期間、これにはいったいどんな原因が潜んでいるのでしょうか? 今回は、産婦人科専門医の尾西芳子先生に、生理が長引く原因とその対処法について、解説をしてもらいました。

<目次>

生理が長引く……。危険な生理期間とは

そもそも“正常な生理期間”と“危険な生理期間”は、どのように判断すればよいのでしょうか? さっそく尾西先生に解説をしてもらいました。

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生理期間は医学的には7日までが正常で、8日以上続くと「過長月経」といわれます。ただし、もともと生理期間が長い体質の場合も。

「突然長くなった」という人は、ホルモンバランスの乱れや、子宮頸がん、子宮体がんなどの可能性が考えられます。また、「ときどき長くなる」という人も、ホルモンバランスの乱れのほか、子宮の入り口や中にできるポリープといった病気が潜んでいるかもしれません。「(生理期間が)いつもとちがうな」という感覚があれば、一度医療機関を受診しましょう。

また、出血の量が多い日が長く続くと、貧血になる可能性があります。

生理期間が長引く原因

基本的には、8日以上続くと「過長」であるといわれる生理期間。でも、なぜ生理期間が長引いてしまうの……? ここでは、その原因について見ていきましょう。

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考えられる3つの原因

(1)子宮の病気の場合

子宮のがんやポリープ、子宮筋腫、子宮腺筋症といった病気がある場合、生理が長引いたり、生理ではないときに出血する不正出血が見られたりすることがあります。

(2)ピル内服

種類にもよりますが、ピルは一定のホルモン量を含んでいるお薬。自然の状態とは異なり、身体が一定のホルモンをキープする状態になるので、不正出血をしやすい傾向にあります。したがって、生理と不正出血を勘違いしている可能性があるかもしれません。ピル内服中の不正出血は、がんや病気ではないことが確認されれば問題ありませんが、気になるようであれば種類を変えると改善されることも。処方の際に相談してみてください。

(3)ホルモンバランスの乱れ

ストレスやダイエットにより、頭の中のホルモンを司る部分の働きが弱くなることがあります。その場合、生理期間が長くなってしまうケースが。また、初潮を迎えたばかりの思春期や閉経直前なども同様の症状が出ることがあります。

経血の色や量によって原因に違いはあるの?

基本的に経血がスムーズに出ると、フレッシュなので赤い鮮血であることが多いです。一方、経血が少量だったりどこかに留まっていたりすると、酸化するために茶色くなります。量による原因やリスクのちがいは多岐にわたるため自己判断をせず、不安を感じたら医療機関へ相談するといいでしょう。

生理期間が長引くときの対処法

では、実際に生理期間がいつもより長いと感じた場合、どのように対処すればよいのでしょうか? また、正常な生理期間を保つためにできることとは? こちらも尾西先生の見解を聞いていきましょう。

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生理期間がいつもより長いと感じたらどうすればいい?

一度の生理だけであれば様子を見ましょう。次の生理がきても同様に長く続いたり、生理の周期がおかしいと感じたりするようであれば、医療機関の受診をおすすめします。

生理期間を正常に保つために心がけるべきこと

今回の生理だけ、だらだら続いてしまったという場合は、ホルモンバランスの乱れが原因であることが多いです。したがって、規則正しい生活を心がけるだけで、その後は改善することも。またシャワーだけではなくお風呂にきちんとつかって血流をよくすることも生理トラブル改善には効果的です。

それ以外の、ずっと続く不正出血や毎回生理がだらだら続くという場合は、何か病気が潜んでいる可能性もあるので、医療機関で確認が必要だといえるでしょう。

まとめ

あなたはだらだらと続く生理期間に悩まされたことはありませんか? その原因には日常のストレスから子宮の病気まで、さまざまなリスクが潜んでいるようです。長引く生理がずっと続くようなら、一度医師による診断を受けてみてくださいね。

(文:尾西芳子、構成:マイナビウーマン編集部)

※画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.05.24)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

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