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皮膚科医が解説! 毛穴汚れに効果的なスキンケア

三輪菜つ美

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毛穴の汚れが気になる女性も多いのではないでしょうか。毛穴汚れの原因や肌に与える影響、毛穴が汚れてしまったときのスキンケアなどについて、皮膚科医の三輪菜つ美先生に教えていただきました。

<目次>

毛穴汚れの原因と肌への影響

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そもそもどうして毛穴は汚れてしまうのでしょうか。毛穴が汚れる原因や、毛穴汚れが肌に与える影響について聞いてみました。

毛穴が汚れる原因

毛穴汚れは、毛穴から出る皮脂と古い角質が混ざり合ってできた角栓です。角栓ができてしまう主な原因は、過剰に分泌した皮脂と剥がれ落ちない古い角質、化粧の落とし忘れなどです。もともと皮脂が過剰に分泌されやすい肌質(オイリー肌)の方や、汗や皮脂が出やすい夏の時期には、毛穴の汚れがたまりやすくなります。また、毎日の洗顔やクレンジングでメイク汚れや余分な皮脂を落としきれていない場合も、毛穴が汚れて角栓に繋がります。人によっては、加齢によって肌のターンオーバーが遅くなり、本来は剥がれ落ちるはずの角質が残って毛穴の入り口を塞いでしまい、肌がかたくなってしまう場合もあります。

毛穴汚れが肌に与える影響

毛穴が汚れても、特に何も影響がない角栓もあります。ただ、毛穴の汚れの中には、放っておくとニキビや黒ずみ、肌のざらつきといったトラブルの原因になるものもあります。

ニキビは、皮膚の常在菌のひとつであるアクネ菌が角栓を餌に繁殖することで起こります。アクネ菌の増殖によって炎症が起きると、たちまち赤くなって腫れ上がり、いわゆる赤ニキビの状態になります。また、一般的に毛穴の黒ずみと言われる黒ずんだ状態は、毛穴に詰まった角栓の先端が空気に触れて酸化することで、黒く変色したものです。特に顔の中でも、Tゾーンと呼ばれる鼻や眉間に皮脂腺が多く存在するので、いわゆる「イチゴ鼻」と呼ばれる状態になりやすいです。

毛穴汚れの種類

毛穴の汚れには2つの状態があり、毛穴がただ目立っているだけの場合と、本当に毛穴が汚れている場合があります。まず、毛穴がただ目立っている場合は、毛穴が大きく開いてしまっているケースなので、主に皮脂の過剰分泌が原因です。皮脂の過剰分泌はインナードライ、乾燥肌によって起こるので、このパターンの人は肌の乾燥状態を改善させるようにしましょう。

また、本当に毛穴が汚れている場合は、汚れ方によって段階が分かれます。最初はクリーム状の皮脂や角質、残った汚れが混ざった状態で、いわゆる「白ニキビ」といわれる段階です。白ニキビのまま放置すると、だんだん乾燥して硬くなっていき、毛穴の入り口付近が酸化して黒くなると最終的に「黒ニキビ」となります。

毛穴が汚れたときの対処法

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毛穴汚れの原因や種類にはさまざまなものがありましたが、実際に毛穴が汚れてしまったときはどうすればいいのでしょうか。スキンケアの方法について、三輪先生に教えていただきました。

毛穴が汚れたときのスキンケア

毛穴汚れは、毛穴から出る皮脂と古い角質が混ざってできた角栓が原因なので、過剰な皮脂や古い角質を洗い流し、ため込まないようにすることが大切です。毎日の洗顔やクレンジングのときに、古い皮脂が残っていたり、洗顔料のすすぎ残しがあると肌の負担になって、古い角質をため込む原因となります。洗顔時はゴシゴシ洗わずにやさしく洗い、できるだけ肌への摩擦を減らしましょう。肌をこすりすぎないように気をつけながら、33~35度のぬるま湯ですすぎ洗いをしてください。

また、毛穴の汚れが気になるときでも、ピンセットやコメドプレッシャーなどで無理やり押し出すのはやめましょう。毛穴パックなども根こそぎ角質を除去してしまうため、おすすめできません。過度なケアは肌に負担をかけ、刺激や摩擦によって肌荒れや色素沈着を起こしやすくなります。また、無理やり押し出すことで皮脂線が刺激され、さらに皮脂の分泌、詰まりを招くため悪循環に陥ってしまいます。

毛穴をキレイに保つコツ

角栓の原因である過剰な皮脂を出させないためには、肌の乾燥を防ぎ、潤いを保つことが大切です。潤いを保つためには肌バリアを意識し、間違った洗顔や洗いすぎをやめ、しっかりと保湿します。また、保湿だけでなく、食事も大切です。皮脂分泌を適正に保つビタミンB群、肌の生まれ変わりを整えるビタミンAをしっかり摂取しましょう。糖分、脂肪分の多い食べ物やアルコールを過剰摂取すると、皮脂が過剰になるので、バランスのよい食事とアルコール摂取量には気をつけてください。

まとめ

毛穴汚れの原因は、毛穴から出る皮脂と古い角質が混ざり合ってできた角栓です。過剰な皮脂や洗顔料の洗い残しは角栓ができる原因となるので、毎日適切なスキンケアを行いましょう。また、いくら角栓が気になるからといって、無理やり角栓を押し出すような行為は肌への負担となるので、控えてください。しっとりとしたツヤのある肌は、水分バランスがきちんと保たれている証拠です。適切なお手入れと保湿で、毛穴汚れのない肌を目指しましょう。

(文:三輪菜つ美、構成:マイナビウーマン編集部)

※画像はイメージです

※この記事は 総合医学情報誌「MMJ(The Mainichi Medical Journal)」編集部による内容チェックに基づき、マイナビウーマン編集部が加筆・修正などのうえ、掲載しました(2018.05.14)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

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