ホタルを何匹集めると新聞が読めるようになる?「70匹」
夏の風物詩のひとつといえばホタルの明かり。ホタルが多く集まれば明るさも増すだけに、一体どれくらいいれば人間に身近な電灯と同程度になるのか気になってしまいますよね。そこで今回は、ホタルの明るさの謎に迫ってみました!
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なぜホタルは発光するのか
ホタルの発光には「敵を驚かす」、「ホタルがおいしくないということを伝えている」、「交尾のための相手を探している」などの説があります。卵や幼虫の時期からほとんどの種類が発光するものの、成虫は夜行性のみが発光するのが一般的。
その場合はおなかの後ろ辺りが発光源になります。
ロウソク1本で20匹、電灯並みの明るさを保つには?
ホタルの明かりは1匹当たり3ルックスほどと言われています。いまいちわかりづらいですが、20匹ほどあつめるとロウソク1本分と同じくらいの明るさになります。つまりこの程度の数がいれば、机でなんとか勉強をすることも可能になることでしょう。
しかし自然界では周辺の環境や時間帯によって発光の仕方が異なり、明るさは安定しません。
ちなみに本を読むのに必要な明るさは200ルックスほどと言われていますから、70匹ほどいれば理論上は読書が可能ということになります。しかしすべてのホタルが長くいつまでも明るさをキープできるわけではないため、この数では足りないはず。
実際に調べた実験結果によると、本が読める明るさをキープするには左右にそれぞれ1,000匹必要になったのだとか。それだけホタルの明かりが不安定であり、普段われわれが電灯などの効率のよい明かりに頼って生活しているという証拠といえそうです。
ホタルの明かりを絶やさないようにするには
人工の明かりはホタルの生態系に大きな影響を及ぼし、場合によってはホタルが多いことで有名な場所からホタルがいなくなってしまうような事態も起きています。これを防ぐためには、車や懐中電灯などの明かりをさえぎるなどの工夫が必要になります。
もしホタルの明かりを体験したいのであれば、私たちひとりひとりがしっかりと対策を行う必要があるのです。
実際にホタルの明かりで新聞を読む機会はないものの、それができるくらいホタルの保護に興味を持つことは大事なことです。今後ホタル鑑賞を考えている方は、ぜひホタルの生態系について今一度じっくりと調べてみてはいかがでしょうか。
※この記事は2014年10月24日に公開されたものです